阪神タイガース観戦記

このブログは阪神タイガースの試合を私見で振り返るものである。

第18戦 vsヤクルト4回戦【2021.4.16】

阪神甲子園球場
ヤク 000 000 000 0
阪神 000 020 000 2
本 藤浪1号
○藤浪2勝 ●石川1敗 Sスアレス1勝4S
ヤク 石川、今野、坂本、梅野
阪神 藤浪、小林、岩貞、岩崎、スアレス

藤浪晋太郎が2勝目を挙げた。
去年、一昨年と先発で勝つことのできなかった藤浪が、4月の半ばでローテーションの頭でチームを引っ張っているのだ。心の底から嬉しい。

試合は投手戦だった。
ヤクルトの先発は石川雅規。20年目の大ベテラン。勝利数は現役最多の173勝。能見篤史と同学年である。新人の年から毎年勝ち星を積み重ね、初先発となるこの日に20年連続の勝利がかかっていた。
本人も気合が入っていたのだろう。毎回ヒットは打つものの連打を許さず、ピンチらしいピンチを作らせなかった。むしろ、毎回ヒットが出るのに抑えられることへのフラストレーションが溜まり、嫌な感じがした。
しかし、その空気を一変させたのは藤浪晋太郎だった。

5裏。
一死から梅野がフォアボールで歩く。しかし、次の中野は見逃し三振。打席には藤浪晋太郎
初球はファール。
2球目が外れてボール。そこで梅野が走って盗塁成功。
3球目はファール。
4球目が外れてボール。
5球目も外れてボール。
フルカウント。
ここまで、実況席の楠淳生黒田正宏は「こういう時は何かある」とやたら煽っていた。だが、煽るときはたいてい逆の結果になる。
そして、6球目。
石川のストレートがど真ん中に来た。強振する藤浪。芯を食った時の打球音が響く。白球は左中間へグングン伸びる。あっという間にスタンドイン。文句なしのホームラン。
実況席の予言的中。疑ってごめんなさい。
しかし、凄い当たりだった。とても投手が打ったとは思えない打球だった。藤浪が本気出せば大谷翔平なんて目じゃないな。
タイガースの投手が甲子園でホームランを打つのは2007年のボーグルソン以来14年ぶりのことだそう。
https://twitt

打者が打てないときは自分で打っちゃう。江夏もこんな感じだったのかしら。
殊勲の一打を放った後の6表のマウンドで藤浪はフォアボールとデッドボールで二死2塁のピンチを招き降板。
5回2/3 94球5安打3四球2死球奪三振無失点。
3回までまとまったピッチングだったが、4表からボール先行に。それが5表のピンチにつながってしまう。まあ、これまでより抜け球がやや多かったように見えたけれども、大崩れすることなく0点でマウンドを降りたのは成長している証だろう。相変わらず、ボールの力は強く、楽しいピッチングだった。

後を受けた小林が内川を見逃し三振に打ち取りピンチを断ち切った。外角低めに見事なストレートだった。
小林は7表の先頭打者西浦も三振に打ち取りお役御免。ともすれば相手に流れが傾きかねない場面をしっかりと抑えた。いい仕事だった。

6回以降の両軍はともにリリーフピッチャーが冴え、チャンスらしいチャンスをお互い作ることが出来なかった。それだけに藤浪のホームランの価値は高い。

ヒーローインタビューはもちろん藤浪晋太郎
1450日ぶりに甲子園で白星を手にした晋太郎のマイクは面白くもあり、感動するものでもあった。

www.nikkansports.comその模様は日刊スポーツ高原記者が記してくれている。

甲子園のお立ち台に藤浪晋太郎がいる。これだけでタイガースファンは嬉しいし、泣けてくる。何より一番似合う。

これで6連勝。14勝4敗。貯金10。
何と強いのだろう。
だが、巨人も5連勝していて、ぜんぜんゲーム差を広げられない。ホントに不愉快なチームだな。
何よりも、まだあと125試合も残っている。去年の試合数よりも多いのだ。
今、チーム状態はとても良い。良い間に出来るだけ勝っておこう。他がもたついている間に逃げまくろう。サイレンススズカになろう。ツインターボはダメよ。

f:id:knta-0126:20210418005857j:plain

この日はウル虎ユニフォーム。今季のデザインはヤバい◎

 

第17戦 vs広島5回戦【2021.4.15】

阪神甲子園球場
広島 000 000 000 0
阪神 200 200 00X 4
本 大山1号 佐藤輝5号
○秋山2勝1敗 ●床田1勝1敗
広島 床田、コルニエル、中田、藤井
阪神 秋山、岩崎、スアレス

完勝。
秋山が7回110球3安打3四球4奪三振無失点で2勝目。秋山にしてはフォアボールの数が多く、これが球数増につながったが、得点に結びつくことはなく0でカープ打線を封じ込んだ。
一度、成績を落としてしまった投手がそのまま這い上がれずに去って行くことも多い中、秋山は良かった頃の姿に戻ってきて、いや、それ以上に進化してローテーションの一角を担ってくれている。とても嬉しいし、ありがたいことだ。

その秋山を援護したのはオレたちの大山。
初回に二死からマルテがセンター前ヒットを放つと、4番大山は床田の変化球を泳ぎながらも芯で捉え左中間に叩き込んだ。
開幕してから17試合目に飛び出したお待たせの今季1号は先制の2ラン。この一発で秋山もだいぶ楽になったことだろう。セ・リーグの開幕4番では一番遅かったらしい。まあ、大山はこれから打ちまくるからね。心配していない。
4裏には佐藤輝明が2試合連続となるバックスクリーンに叩き込む2ラン。甲子園に今年から設置されたトラックマンデータによれば初速173キロ131mの一撃だった。今季もバックスクリーン弾には100万円のプレゼントがあり、佐藤輝明は「お世話になった方に配ります」と殊勝な一言を残した。
結果的にはこの2本のホームランでの得点だけだったが、大山と佐藤輝明が打った、ということが相手に得点以上のダメージを与えたのではないかと推測する。
得点にはつながらなかったが中野は二塁打三塁打を打ち、打率はいまだ5割。恐怖の8番打者になりつつある。

ちなみに16試合続いていたカープ菊池の開幕からの連続試合はここでストップした。
相手がノッテしまう出来事をストップさせるのは何であっても良いことだ。えらいぞ、秋山&岩崎。

これで貯金9。2位巨人とは3ゲーム差。巨人は強いのでもっともっと離さないといけない。頑張ろう。

第16戦 vs広島4回戦【2021.4.14】

阪神甲子園球場
広島 000 000 000 0
阪神 010 220 10X 6
本 佐藤輝4号 マルテ2号
○西勇2勝1敗 ●森下2勝1敗
広島 森下、ケムナ、藤井
阪神 西勇、小林

前日の4/13が雨で流れ、両投手ともスライド登板。
西勇輝はもちろん経験済みだが、2年目の森下は初めてのスライド。
森下には昨年全く勝てなかったが、この小さな異変が何かを起こすのではないかと試合前に淡く期待していた。
そして、森下は崩れた。https://twitter.com/nhk_baseball/status/1382277640984334339?s=20
やっほーい。

2裏。
森下は大山、サンズを打ち取り二死で迎えた佐藤輝明にフォアボールを出すと、続く梅野のショートゴロを田中広輔が捕り損ね1、2塁のピンチを迎えてしまう。森下がピンチということは、我々のチャンスということだ。
打席は8番中野。3球目をライト前に弾き返し苦手の森下から先制することに成功する。
二死の時点で、このままスルスルと抑えられてしまうのかな、と思っていたものが予期せぬ形で先制点につながり、先行きの良さを予感させた。
そして4裏。
サンズがフォアボールで歩いた無死1塁の場面で、佐藤輝明が森下の甘く入ってきたかカーブを見事に捉えて右中間へ叩き込む。これが甲子園初アーチ。
変化球に姿勢を崩されることなく、タイミングをアジャストしながらバットに乗せていたように見えた。前回の対戦で2三振を喰らった相手だけに、格別の一発だったことだろう。

 さらに5裏。
今度はマルテが打った瞬間にソレとわかるやつを左中間に叩き込む。

 これで森下をノックアウト。
去年からいいようにやられてきた森下をしっかりと打ち崩してマウンドから引きずり下ろしたのは大きい。今後へも良い影響が及ぶだろう。

7裏には佐藤輝明のセンター前タイムリーヒットでとどめを刺し、観ていて非常に楽しいゲームであった。

エースの西勇輝は8回127球4安打1四球7奪三振無失点。
エースのピッチングを見せてくれた。
本当にありがたい。オリックスから来てくれて心から感謝している。
優勝するために来たんだもんね。今年、しようね♪
これで矢野政権最多の貯金8。
だが、この程度では優勝できない。
50個ためて100勝しようぜ!

昨日の雨天中止が決まると、熊谷は京セラドームで行われているファームのオリックス戦へ駆けつけ試合途中から出場した。
現状、江越、植田がケガでいないから起用されているところは否めない。そこを本人もわかっているからこそ出場機会を求めているのだろう。
こういう姿勢はとても好感が持てる。

その京セラドームの試合はこの日も行われており、試合こそ負けたが井上広大が5階席へ叩き込む特大アーチを放っている。
佐藤輝明に目を奪われがちだが、井上広大も相当ヤバいぞ!

第15戦 vsDeNA3回戦【2021.4.11】

横浜スタジアム
阪神 200 100 000 3
ベイ 000 100 010 2
本 牧4号
○ガンケル3勝 ●阪口1勝1敗 Sスアレス
阪神 ガンケル、岩貞、岩崎、スアレス
ベイ 阪口、石田、砂田、山崎、三嶋

同一カード3連勝。
極めて調子の悪いベイスターズが相手なので取りこぼすわけにはいかなかったが、3つ勝てたのは大きい。
昨年の自分たちも同じように開幕当初に躓いたのでベイには同情はするが、かといって負けてあげるというわけにはいかない。というより、2勝10敗から最終的に2位になったので、バタバタしている今のうちに再起不能なまでにコテンパンにするくらいの気持ちで叩かないと、こちらがやられてしまうのである。

ガンケルがアッチソン以来の開幕3戦3勝。
先発でのアッチソンのイメージはそこまで良くないので、吉兆データではないがとにかく連勝しているのは良いことだ。キレと制球力が肝の投手。その手の投手ならば西勇輝というお手本がチーム内にいる。投球術を学びピッチングを質を更に高めてほしい。

相変わらず糸原の調子が良い。
この試合でも猛打賞。打率が2割に満たない近本の不調を補ってくれている。
そして、新人中野も猛打賞。もちろんプロ初。
イムリーも放ち、打率は.529に。いずれ研究されて打棒は奮わなくなるだろうが、調子の良い間に出来るだけ打ってもらおう。
ちなみに同じ新人佐藤輝明は初の二塁打を放ち、その中野のタイムリーでホームインししっかり得点を稼いでいる。

1表の先制点は近本、糸原の連打からマルテが三振に倒れ、一死2、3塁で大山を迎え、その大山がショートゴロ。
が、ショートの大和が1塁へ悪送球し、セカンドランナーの糸原も生還し2点が入った。
チーム状況が悪いと、名手と言われる大和でも信じがたいミスを犯す。
反面教師として、気を引き締めたい。

ガンケルの後は岩岩スアレスで逃げ切った。
岩崎はヒットを3本打たれどうなることかと思ったがしのいだ。

第14戦 vsDeNA2回戦【2021.4.10】

横浜スタジアム
阪神 000 100 003 4
ベイ 000 000 000 0
本 サンズ5号
○青柳2勝 ●上茶谷1敗
阪神 青柳、岩崎、スアレス
ベイ 上茶谷、砂田、平田、池谷

青柳が7回120球3安打2四球5奪三振無失点で2勝目を挙げた。
連打を許さず、7裏以外は二人のランナーを出すことはなかった。
つまり、ピンチらしいピンチは無死1、2塁になった7裏だけで、あとはとても安心感のあるものだった。
元来、良い時の青柳はこういうピッチングをする男である。その割合を増やせれば彼が目標とする13勝に到達するだろうし、エースにもなれるだろう。
ピンチの7裏も神里キャッチャーゴロ、田中俊ピッチャーゴロ、戸柱ショートライナーでしのいだ。

打線は上茶谷に7回まで1得点に抑えられた。
その1点は4番大山のタイムリーがもたらした。糸原のツーベースで作ったチャンスを大山がセンター前に運んだのである。
ホームランこそまだ出ていないが、ここ一番で打つ勝負強さは4番そのもの。これまで幾多のチャンスの場面を経験し酸いも甘いも味わってきたが、そのひとつひとつの結果が糧となり大山を成長させている。その過程を見守ってきた我々としては感慨深いものがある。いや、感慨にふけっている場合ではない。これから大山はもっともっと大きな選手になるのだ。その時こそ、大いなる感慨に浸ろうではないか。

新人の中野が初めてスタメンで起用された。
やはり前日にイージーなエラーを連発した木浪では戦えないということだろう。
早速、初打点と初盗塁を記録しアピールした。7裏には戸柱のセンターに抜けようかという当たりをポジショニング良く好捕しあわや同点のピンチを救った。
社会人出身の野手は時間が少ない。その必死さがうまいこと結果に結びついているのだろう。新加入の選手が活発だとチームにも活気が出る。木浪もこれに奮起し、必ず名誉挽回を果たすであろう。

9表にサンズが2ランを放ち勝利を確固たるものとしてくれた。
ボーアを切り、サンズを残した球団の眼は実に確かである。
その9表は熊谷、佐藤輝、梅野、中野が盗塁を決め1イニング4盗塁とダイヤモンドを駆け回った。矢野監督が二軍監督に就任した時に掲げ、今も提唱する超積極的野球は確実に浸透している。そして、それは着実にチームの力となっている。

これで10勝一番乗り。3カード連続勝ち越し。貯金6。
タイガースの10勝一番乗りは7年ぶり4度目の出来事だそう。これまで3回しかなかったのか。。
しかしながら、去年のことを思うと信じられないスタートダッシュ
だが、大山キャプテンは「油断してしまうと一気にに足をすくわれますし、心の緩みはなくしたい」と気を引き締めている。
確かにまだ129試合残っている。去年のシーズンよりも多い試合数が控えているのだ。10勝一番乗りで浮かれている場合ではない。

第13戦 vsDeNA1回戦【2021.4.9】

横浜スタジアム
阪神 300 006 000 9
ベイ 000 000 200 2
本 佐藤輝3号 関根1号
○藤浪1勝 ●濱口1敗
阪神 藤浪、加治屋、桑原
ベイ 濱口、国吉、池谷、石田、三上

藤浪が今季初勝利。去年の8月21日に神宮球場で勝って以来の白星。
藤浪に勝ちがつき始めれば、タイガースはもっと強くなる。
7回121球4安打5四球7奪三振2失点。
今季はキャッチャーが捕れないくらいボールがすっぽ抜けても、平然としながら投げているように見え、動揺するような素振りを全く見せない。
自分自身の投法、ボールに確固たる自信が芽生えたのだろう。
そうなれば、こっちのもの。あんなに速いボールを投げるピッチャーが、苦労を乗り越えて自信をつけたのだ。もう、明るい未来しか見えない。
藤浪伝説の始まりである。

そんな藤浪を後押ししたのは14安打を放った打線。
マルテと大山が今季初の猛打賞。近本がマルチ安打&盗塁。そして、佐藤輝明の場外アーチ。
テレビ画面で観ていても驚愕の右中間場外弾は啞然茫然の一撃だった。
これが佐藤輝明の魅力。
試合前に矢野監督から5分間、井上ヘッドコーチから10分間の指導を受け、ホームラン後に「指導を頂いたおかげ」としっかりコメントするところが殊勝である。

藤浪が勝ち、佐藤輝明がホームランを打つ。
観ていて実に気持ちの良い試合であった。
だが、反省も忘れてはいけない。
8裏、ショートの木浪が内野手なら捕ってくれないと困っちゃうゴロを2つもエラー。
去年は向上したと思った守備なのに、なぜ後退してしまうのだろう。勝ちゲームの展開だったからやけどしないで済んだが、緊迫した展開ならば致命傷になる。猛省して欲しい。

第12戦 vs巨人3回戦【2021.4.8】

阪神甲子園球場
巨人 100 100 001 3
阪神 000 000 000 0
本 坂本1号 重信1号
○髙橋2勝 ●秋山1勝1敗 Sデラロサ3S
巨人 高橋、中川、デラロサ
阪神 秋山、小林、石井大、小野

甲子園で巨人に3連勝とはならなかった。
無念。
先発の秋山は6回96球6安打2四球10奪三振2失点。
いつもとは違い奪三振の多いピッチングで試合を作ったが、初回に坂本からソロを喰らった立ち上がりが痛かった。
打たれたくないバッターに今季1号を許してしまうと、流れは相手に傾いていく。
本人も「とにかくもっとリズムを持ってこられるピッチングをしたかった」と反省。

巨人の先発は高橋で、5回まで無安打ピッチングを許してしまった。
開幕からヒットを打ち続けていた糸原の連続試合ヒットも11試合で止まり、結局打線は3安打しか打てなかった。
矢野監督も「まあ打線やね」と敗因を挙げた。
まあ、こういう日もあろう。打てない打線を観るのは今に始まったことではない。こういう試合を減らしていければ良いのだ。
ちなみにこの日のファームでも7回一死まで中日投手陣にパーフェクトで抑えられてしまっている。親子ゲーム鳴尾浜に参戦した北條がヒットを放ち、屈辱は免れたが。

秋山の後を投げた小林、石井大はともに三者凡退で抑え良かったのだが、9表に投げた小野が良くない。
重信なんかにホームランを打たれて、逆転への機運を下降させた。
小野はこういう不注意なところを直さない限り、先発に返り咲くのは難しいだろうし、リリーフとしても大事な場面は任せられない。猛省してほしい。

www.nikkansports.com佐藤輝明のウィークポイントを宮本が指摘している。
こういう記事って、選手たちは読むものなのだろうか。

第11戦 vs巨人2回戦【2021.4.7】

阪神甲子園球場
巨人 000 010 000 1
阪神 001 321 00X 7
本 サンズ4号
○伊藤将1勝 ●畠1敗
巨人 畠、大江、桜井、鍵谷、田中豊
阪神 伊藤将、加治屋、石井大

ドラフト2位の伊藤将司がプロ初勝利。
巨人戦でタイガースの新人がプロ初勝利を記録するのは球団史上初の出来事。
記念すべき試合となった。
7回114球6安打3四球6奪三振1失点。
派手さはないが、社会人まで経験している胆の強さがある。髙橋遥人の出遅れで手薄な先発左腕の駒不足を解消してくれそうだ。

www.nikkansports.com梨田も成瀬のようだと褒めてくれている。侍ジャパンに主戦投手だった左腕になぞらえてくれるのは喜ばしい。是非とも、そのクラスまで行ってほしい。

打線は7得点。
畠を4回途中でマウンドから下ろし、リリーフで出てきた桜井からも点を取った。
去年は8勝16敗とダブルスコアで負け越した相手である。いくらでも点を取って、嫌な思い出を塗り替えていこう。
4裏の一死2、3塁で近本が放ったセカンド強襲タイムリー。これも気持ちよかったが、そこに至るまでの伊藤将の送りバントも良かった。
続く糸原のタイムリーが、ここまでのチームの強さを表している。一つのタイムリーで終わらない、タイムリーが続く強さ。

5裏にはサンズの打った瞬間のソレ。
見事な一撃で巨人の士気を削いだ。
6裏の大山のタイムリーも良い仕事。二死から4番がタイムリーを打つのが良い。

観ていてとても気分の良い試合だった。
佐藤輝明もマルチ安打で、糸井も代打で今季初ヒット。
4連勝で貯金も5。

ただ、一つ苦言を呈したい。
ヒーローインタビューの糸原。
どうして、そんなにつまらなさそうなの?
インタビュアーの質問を聞いているときなんかは機嫌悪そうな顔にすら見える。
大勢の人前で話さなくてはならないから、得手不得手はあると思う。ただ、そこはプロ野球選手という人気商売を生業にした以上、克服していかなければならない部分でもある。
新庄になれとは言わないし、気の利いたことを言えとまでは言わないが、もう少し愛想よくできないものか。
明日への意気込みを問われ、棒読みで「明日も頑張ります。熱い声援よろしくお願いします」は悲しいな。
これはインタビューの最後に必ず訊かれる質問である。唯一、あらかじめ答えを考えておくことのできる問いかけだ。梅野のように「明日も勝つばい」とかはやらなくてもいいけれど、せめて感情をこめて喋ってもらえないだろうか。このコロナ禍にあっても球場に足を運んでいるお客さんは君たちを観に来ているのだから。

第10戦 vs巨人1回戦【2021.4.6】

阪神甲子園球場
巨人 000 020 0 2
阪神 024 000 0 6
※7回終了降雨コールド
本 香月1号
○西勇1勝1敗 ●サンチェス1敗
巨人 サンチェス、大江、田中豊、高木、ビエイラ
阪神 西勇

良い試合だった。
まず、今季初の巨人戦で勝てた。それも西勇輝先発で。
これは昨季の忌々しい開幕戦の負の思い出を浄化してくれる。
2、3裏の攻撃が理想的だった。
畳みかける攻めで試合の主導権を完全に握った。
そして、雨でコールドゲームになった。
主導権を握ったとはいえ、野球は何が起こるかわからない。
こちらがリードした状況で終わる展開は不良馬場のグラウンドでプレーをするリスクの面から見ても願ったり叶ったりだった。

我らの佐藤輝明は甲子園初打席でセンター前ヒット。上々のデビュー。
サンズは2打席連続ヒットで1打点2得点。
木浪は2打席連続犠牲フライで地味に貢献。
各々が出来ることを精一杯やり、それが結果に表れている。
昨年は誰が投げてきても抑えられそうな気配だったが、シーズン初戦でまずはサンチェスをコテンパンにしたのは今後にもいい影響をもたらすだろう。

ところで、このコールドゲームの宣告があまりにも突然だった。
負けている側の原も抗議していた。抗議してどうなるものでもないが、逆の立場だったら私も憤慨していただろう。
グラウンド状況が悪いのは理解するが、何か説明しても良かったのではないか。
このコロナ禍にあっても球場に足を運んでくれているファンがいる。テレビで観ているファンはまだ状況を察することが出来るがスタンドの観客にはちんぷんかんぷんのコールド宣告だったことだろう。
プロ野球は興行だ。ファンがいてこそ成り立つ。
球場に説明できるマイクとスピーカーがあるのだから、審判団はファンに説明をするべきだろう。そういうことに気が配れないから野球人口が減っていくのだ。

www.daily.co.jp岡田も苦言を呈している。
NHKBSで解説をしていた藤川球児も「この日の試合しか観に来られないお客さんもいる。それがこういう終わり方ではやりきれない。ファンの為にも説明をしてほしかった」と再三口にしていた。
審判団、NPBにおいてはこの姿勢を是非とも改めてもらいたい。

始球式では今年から始動したタイガースWOMENの植村美奈子投手が見事な投球を披露。


女子野球も機会があれば観に行ってみたいと思う。

第9戦 vs中日3回戦【2021.4.4】

京セラドーム大阪
中日 000 100 000 1
阪神 100 001 10X 3
本 近本1号
○ガンケル2勝 ●小笠原1敗 Sスアレス1勝2S
中日 小笠原、鈴木、谷元、藤嶋
阪神 ガンケル、岩貞、岩崎、スアレス

カード勝ち越しを決めた。
少ない点差でしっかり勝ち切る。こういう試合をたくさんできるチームが強いチームだと思う。

初回から近本の先頭打者本塁打で先制。近本がこの手のバッティングが出来てくればチームも本人もさらにのっていけるので、何とか調子を上げてもらいたい。
とにかく、この先制パンチはとても良かった。

先発はガンケル。
安定感が素晴らしい。こんなに良いピッチングをする投手になるとは思わなかった。
もしこのままの調子を維持していければ、タイガース助っ人史に名を残すことになるだろう。
6回1/3 92球3安打1四球1死球奪三振1失点。
しっかりと試合を作った。4表の失点はエラーがらみだった。相変わらず守備陣は投手の足を引っ張るが、ガンケルも先頭打者の阿部に二塁打を打たれてピンチを招いているのでそこは反省しよう。

6裏に今季初スタメンの陽川が勝ち越しタイムリー。サンズがつないだセンター前ヒットも良かったが、そこをしっかり陽川が返したのが良かった。昨季の飛躍から今季に懸けていた思いは人一倍あっただろうに、そこへ現れた佐藤輝明。悔しい思いは相当あるはずだ。そこに巡ってきたチャンスでしっかりと結果を出した勝負強さとそれを発揮できる実力は陽川の能力の高さを示している。
その陽川のレフト前ヒットで2塁から激走しホームインしたマルテの頑張りも褒めてあげたい。

7裏には糸原が貴重な追加点となるタイムリーヒット
開幕から調子を落とさずヒットを打ち続けている。えらい。

7回途中から岩貞、岩崎、スアレスで盤石リレー。
この3人が今季の勝利の方程式。これから長いシーズン、勝ちを伸ばしていけるか否かはここにかかっているといっても過言ではないと思っている。
3人がしっかりと調子を落とさずに投げることも大事だが、この3人が力を発揮できるような運用の仕方も大事になってくる。
他のリリーフ陣の頑張りももちろんだが、福原、金村両投手コーチの手腕に期待したい。

この試合は雨が降りしきる神戸運動公園ユニバー記念競技場神戸製鋼vsパナソニックを観ながらスマホで観ていた。
せっかくの好カードだったのに、最悪の環境で観ていたがために寒くてびしょ濡れで荒んでしまった心をタイガースの勝利が癒してくれた。
ラグビーは晴れていれば、もっともっと良い試合だっただろうなあ...実に残念。

f:id:knta-0126:20210414032142j:plain

ステップを踏む山沢

f:id:knta-0126:20210414032211j:plain

突進するレタリック