阪神タイガース観戦記

このブログは阪神タイガースの試合を私見で振り返るものである。

第14戦 vsDeNA2回戦【2021.4.10】

横浜スタジアム
阪神 000 100 003 4
ベイ 000 000 000 0
本 サンズ5号
○青柳2勝 ●上茶谷1敗
阪神 青柳、岩崎、スアレス
ベイ 上茶谷、砂田、平田、池谷

青柳が7回120球3安打2四球5奪三振無失点で2勝目を挙げた。
連打を許さず、7裏以外は二人のランナーを出すことはなかった。
つまり、ピンチらしいピンチは無死1、2塁になった7裏だけで、あとはとても安心感のあるものだった。
元来、良い時の青柳はこういうピッチングをする男である。その割合を増やせれば彼が目標とする13勝に到達するだろうし、エースにもなれるだろう。
ピンチの7裏も神里キャッチャーゴロ、田中俊ピッチャーゴロ、戸柱ショートライナーでしのいだ。

打線は上茶谷に7回まで1得点に抑えられた。
その1点は4番大山のタイムリーがもたらした。糸原のツーベースで作ったチャンスを大山がセンター前に運んだのである。
ホームランこそまだ出ていないが、ここ一番で打つ勝負強さは4番そのもの。これまで幾多のチャンスの場面を経験し酸いも甘いも味わってきたが、そのひとつひとつの結果が糧となり大山を成長させている。その過程を見守ってきた我々としては感慨深いものがある。いや、感慨にふけっている場合ではない。これから大山はもっともっと大きな選手になるのだ。その時こそ、大いなる感慨に浸ろうではないか。

新人の中野が初めてスタメンで起用された。
やはり前日にイージーなエラーを連発した木浪では戦えないということだろう。
早速、初打点と初盗塁を記録しアピールした。7裏には戸柱のセンターに抜けようかという当たりをポジショニング良く好捕しあわや同点のピンチを救った。
社会人出身の野手は時間が少ない。その必死さがうまいこと結果に結びついているのだろう。新加入の選手が活発だとチームにも活気が出る。木浪もこれに奮起し、必ず名誉挽回を果たすであろう。

9表にサンズが2ランを放ち勝利を確固たるものとしてくれた。
ボーアを切り、サンズを残した球団の眼は実に確かである。
その9表は熊谷、佐藤輝、梅野、中野が盗塁を決め1イニング4盗塁とダイヤモンドを駆け回った。矢野監督が二軍監督に就任した時に掲げ、今も提唱する超積極的野球は確実に浸透している。そして、それは着実にチームの力となっている。

これで10勝一番乗り。3カード連続勝ち越し。貯金6。
タイガースの10勝一番乗りは7年ぶり4度目の出来事だそう。これまで3回しかなかったのか。。
しかしながら、去年のことを思うと信じられないスタートダッシュ
だが、大山キャプテンは「油断してしまうと一気にに足をすくわれますし、心の緩みはなくしたい」と気を引き締めている。
確かにまだ129試合残っている。去年のシーズンよりも多い試合数が控えているのだ。10勝一番乗りで浮かれている場合ではない。

第13戦 vsDeNA1回戦【2021.4.9】

横浜スタジアム
阪神 300 006 000 9
ベイ 000 000 200 2
本 佐藤輝3号 関根1号
○藤浪1勝 ●濱口1敗
阪神 藤浪、加治屋、桑原
ベイ 濱口、国吉、池谷、石田、三上

藤浪が今季初勝利。去年の8月21日に神宮球場で勝って以来の白星。
藤浪に勝ちがつき始めれば、タイガースはもっと強くなる。
7回121球4安打5四球7奪三振2失点。
今季はキャッチャーが捕れないくらいボールがすっぽ抜けても、平然としながら投げているように見え、動揺するような素振りを全く見せない。
自分自身の投法、ボールに確固たる自信が芽生えたのだろう。
そうなれば、こっちのもの。あんなに速いボールを投げるピッチャーが、苦労を乗り越えて自信をつけたのだ。もう、明るい未来しか見えない。
藤浪伝説の始まりである。

そんな藤浪を後押ししたのは14安打を放った打線。
マルテと大山が今季初の猛打賞。近本がマルチ安打&盗塁。そして、佐藤輝明の場外アーチ。
テレビ画面で観ていても驚愕の右中間場外弾は啞然茫然の一撃だった。
これが佐藤輝明の魅力。
試合前に矢野監督から5分間、井上ヘッドコーチから10分間の指導を受け、ホームラン後に「指導を頂いたおかげ」としっかりコメントするところが殊勝である。

藤浪が勝ち、佐藤輝明がホームランを打つ。
観ていて実に気持ちの良い試合であった。
だが、反省も忘れてはいけない。
8裏、ショートの木浪が内野手なら捕ってくれないと困っちゃうゴロを2つもエラー。
去年は向上したと思った守備なのに、なぜ後退してしまうのだろう。勝ちゲームの展開だったからやけどしないで済んだが、緊迫した展開ならば致命傷になる。猛省して欲しい。

第12戦 vs巨人3回戦【2021.4.8】

阪神甲子園球場
巨人 100 100 001 3
阪神 000 000 000 0
本 坂本1号 重信1号
○髙橋2勝 ●秋山1勝1敗 Sデラロサ3S
巨人 高橋、中川、デラロサ
阪神 秋山、小林、石井大、小野

甲子園で巨人に3連勝とはならなかった。
無念。
先発の秋山は6回96球6安打2四球10奪三振2失点。
いつもとは違い奪三振の多いピッチングで試合を作ったが、初回に坂本からソロを喰らった立ち上がりが痛かった。
打たれたくないバッターに今季1号を許してしまうと、流れは相手に傾いていく。
本人も「とにかくもっとリズムを持ってこられるピッチングをしたかった」と反省。

巨人の先発は高橋で、5回まで無安打ピッチングを許してしまった。
開幕からヒットを打ち続けていた糸原の連続試合ヒットも11試合で止まり、結局打線は3安打しか打てなかった。
矢野監督も「まあ打線やね」と敗因を挙げた。
まあ、こういう日もあろう。打てない打線を観るのは今に始まったことではない。こういう試合を減らしていければ良いのだ。
ちなみにこの日のファームでも7回一死まで中日投手陣にパーフェクトで抑えられてしまっている。親子ゲーム鳴尾浜に参戦した北條がヒットを放ち、屈辱は免れたが。

秋山の後を投げた小林、石井大はともに三者凡退で抑え良かったのだが、9表に投げた小野が良くない。
重信なんかにホームランを打たれて、逆転への機運を下降させた。
小野はこういう不注意なところを直さない限り、先発に返り咲くのは難しいだろうし、リリーフとしても大事な場面は任せられない。猛省してほしい。

www.nikkansports.com佐藤輝明のウィークポイントを宮本が指摘している。
こういう記事って、選手たちは読むものなのだろうか。

第11戦 vs巨人2回戦【2021.4.7】

阪神甲子園球場
巨人 000 010 000 1
阪神 001 321 00X 7
本 サンズ4号
○伊藤将1勝 ●畠1敗
巨人 畠、大江、桜井、鍵谷、田中豊
阪神 伊藤将、加治屋、石井大

ドラフト2位の伊藤将司がプロ初勝利。
巨人戦でタイガースの新人がプロ初勝利を記録するのは球団史上初の出来事。
記念すべき試合となった。
7回114球6安打3四球6奪三振1失点。
派手さはないが、社会人まで経験している胆の強さがある。髙橋遥人の出遅れで手薄な先発左腕の駒不足を解消してくれそうだ。

www.nikkansports.com梨田も成瀬のようだと褒めてくれている。侍ジャパンに主戦投手だった左腕になぞらえてくれるのは喜ばしい。是非とも、そのクラスまで行ってほしい。

打線は7得点。
畠を4回途中でマウンドから下ろし、リリーフで出てきた桜井からも点を取った。
去年は8勝16敗とダブルスコアで負け越した相手である。いくらでも点を取って、嫌な思い出を塗り替えていこう。
4裏の一死2、3塁で近本が放ったセカンド強襲タイムリー。これも気持ちよかったが、そこに至るまでの伊藤将の送りバントも良かった。
続く糸原のタイムリーが、ここまでのチームの強さを表している。一つのタイムリーで終わらない、タイムリーが続く強さ。

5裏にはサンズの打った瞬間のソレ。
見事な一撃で巨人の士気を削いだ。
6裏の大山のタイムリーも良い仕事。二死から4番がタイムリーを打つのが良い。

観ていてとても気分の良い試合だった。
佐藤輝明もマルチ安打で、糸井も代打で今季初ヒット。
4連勝で貯金も5。

ただ、一つ苦言を呈したい。
ヒーローインタビューの糸原。
どうして、そんなにつまらなさそうなの?
インタビュアーの質問を聞いているときなんかは機嫌悪そうな顔にすら見える。
大勢の人前で話さなくてはならないから、得手不得手はあると思う。ただ、そこはプロ野球選手という人気商売を生業にした以上、克服していかなければならない部分でもある。
新庄になれとは言わないし、気の利いたことを言えとまでは言わないが、もう少し愛想よくできないものか。
明日への意気込みを問われ、棒読みで「明日も頑張ります。熱い声援よろしくお願いします」は悲しいな。
これはインタビューの最後に必ず訊かれる質問である。唯一、あらかじめ答えを考えておくことのできる問いかけだ。梅野のように「明日も勝つばい」とかはやらなくてもいいけれど、せめて感情をこめて喋ってもらえないだろうか。このコロナ禍にあっても球場に足を運んでいるお客さんは君たちを観に来ているのだから。

第10戦 vs巨人1回戦【2021.4.6】

阪神甲子園球場
巨人 000 020 0 2
阪神 024 000 0 6
※7回終了降雨コールド
本 香月1号
○西勇1勝1敗 ●サンチェス1敗
巨人 サンチェス、大江、田中豊、高木、ビエイラ
阪神 西勇

良い試合だった。
まず、今季初の巨人戦で勝てた。それも西勇輝先発で。
これは昨季の忌々しい開幕戦の負の思い出を浄化してくれる。
2、3裏の攻撃が理想的だった。
畳みかける攻めで試合の主導権を完全に握った。
そして、雨でコールドゲームになった。
主導権を握ったとはいえ、野球は何が起こるかわからない。
こちらがリードした状況で終わる展開は不良馬場のグラウンドでプレーをするリスクの面から見ても願ったり叶ったりだった。

我らの佐藤輝明は甲子園初打席でセンター前ヒット。上々のデビュー。
サンズは2打席連続ヒットで1打点2得点。
木浪は2打席連続犠牲フライで地味に貢献。
各々が出来ることを精一杯やり、それが結果に表れている。
昨年は誰が投げてきても抑えられそうな気配だったが、シーズン初戦でまずはサンチェスをコテンパンにしたのは今後にもいい影響をもたらすだろう。

ところで、このコールドゲームの宣告があまりにも突然だった。
負けている側の原も抗議していた。抗議してどうなるものでもないが、逆の立場だったら私も憤慨していただろう。
グラウンド状況が悪いのは理解するが、何か説明しても良かったのではないか。
このコロナ禍にあっても球場に足を運んでくれているファンがいる。テレビで観ているファンはまだ状況を察することが出来るがスタンドの観客にはちんぷんかんぷんのコールド宣告だったことだろう。
プロ野球は興行だ。ファンがいてこそ成り立つ。
球場に説明できるマイクとスピーカーがあるのだから、審判団はファンに説明をするべきだろう。そういうことに気が配れないから野球人口が減っていくのだ。

www.daily.co.jp岡田も苦言を呈している。
NHKBSで解説をしていた藤川球児も「この日の試合しか観に来られないお客さんもいる。それがこういう終わり方ではやりきれない。ファンの為にも説明をしてほしかった」と再三口にしていた。
審判団、NPBにおいてはこの姿勢を是非とも改めてもらいたい。

始球式では今年から始動したタイガースWOMENの植村美奈子投手が見事な投球を披露。


女子野球も機会があれば観に行ってみたいと思う。

第9戦 vs中日3回戦【2021.4.4】

京セラドーム大阪
中日 000 100 000 1
阪神 100 001 10X 3
本 近本1号
○ガンケル2勝 ●小笠原1敗 Sスアレス1勝2S
中日 小笠原、鈴木、谷元、藤嶋
阪神 ガンケル、岩貞、岩崎、スアレス

カード勝ち越しを決めた。
少ない点差でしっかり勝ち切る。こういう試合をたくさんできるチームが強いチームだと思う。

初回から近本の先頭打者本塁打で先制。近本がこの手のバッティングが出来てくればチームも本人もさらにのっていけるので、何とか調子を上げてもらいたい。
とにかく、この先制パンチはとても良かった。

先発はガンケル。
安定感が素晴らしい。こんなに良いピッチングをする投手になるとは思わなかった。
もしこのままの調子を維持していければ、タイガース助っ人史に名を残すことになるだろう。
6回1/3 92球3安打1四球1死球奪三振1失点。
しっかりと試合を作った。4表の失点はエラーがらみだった。相変わらず守備陣は投手の足を引っ張るが、ガンケルも先頭打者の阿部に二塁打を打たれてピンチを招いているのでそこは反省しよう。

6裏に今季初スタメンの陽川が勝ち越しタイムリー。サンズがつないだセンター前ヒットも良かったが、そこをしっかり陽川が返したのが良かった。昨季の飛躍から今季に懸けていた思いは人一倍あっただろうに、そこへ現れた佐藤輝明。悔しい思いは相当あるはずだ。そこに巡ってきたチャンスでしっかりと結果を出した勝負強さとそれを発揮できる実力は陽川の能力の高さを示している。
その陽川のレフト前ヒットで2塁から激走しホームインしたマルテの頑張りも褒めてあげたい。

7裏には糸原が貴重な追加点となるタイムリーヒット
開幕から調子を落とさずヒットを打ち続けている。えらい。

7回途中から岩貞、岩崎、スアレスで盤石リレー。
この3人が今季の勝利の方程式。これから長いシーズン、勝ちを伸ばしていけるか否かはここにかかっているといっても過言ではないと思っている。
3人がしっかりと調子を落とさずに投げることも大事だが、この3人が力を発揮できるような運用の仕方も大事になってくる。
他のリリーフ陣の頑張りももちろんだが、福原、金村両投手コーチの手腕に期待したい。

この試合は雨が降りしきる神戸運動公園ユニバー記念競技場神戸製鋼vsパナソニックを観ながらスマホで観ていた。
せっかくの好カードだったのに、最悪の環境で観ていたがために寒くてびしょ濡れで荒んでしまった心をタイガースの勝利が癒してくれた。
ラグビーは晴れていれば、もっともっと良い試合だっただろうなあ...実に残念。

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ステップを踏む山沢

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突進するレタリック

 

第8戦 vs中日2回戦【2021.4.3】

京セラドーム大阪
中日 000 000 000 0
阪神 000 000 001 1
スアレス1勝1S ●福1敗
中日 柳、福
阪神 青柳、岩崎、スアレス

3安打しか打てなかったが、勝った。
中日は7安打打っていたが0点で抑えた。
これぞ野球。

青柳は7回1/3 112球7安打4四球4奪三振無失点。
よく粘り耐えた。去年より一つ上の段階に進んでいるように見える。
何せ毎回ランナーを出したのだ。これまでであればこういう時はどこかで崩れていたものだが、得点を許さなかった。
この投球リズムをシーズンを通してできれば、本人の目標にしている13勝はクリアできるだろう。

打線は最終回以外特に言及するところなし。
柳はとても良かった。良いピッチャーが良いピッチングをしているときは打てない。もうそれは仕方ない。だから、9裏で福に代えてくれて良かった。柳の投球数は95。打線の巡りとの兼ね合いもあるが(9表二死走者なしで回ってきて代打井領、結果三振)、そのままだったらその後のサヨナラ劇は生まれていなかっただろう。
まあ、結果論。いずれにせよ、運が良かった。

9裏の福は制球が定まらない。なぜ祖父江でなかったのかも疑問だが、とにかく定まらない。先頭の代打原口を四球。
このランナーさえ帰れば勝つ。板山の打順だったが代打北條。バントを決めろというベンチの絶対的な意思だ。そのプレッシャーの中、北條は決めた。
守備もイマイチ、足も速くない、打撃も奮わない。いま、北條の立ち位置は厳しい。だが、バントという技術では首脳陣から信頼を置かれている。そこで、結果を出した。
決して腐ることなく、これからも自分の出来ることをしっかりとやりきり、自らの存在感を少しずつでも高めていってほしい。

無死2塁。
打席は山本泰寛。福の低めのストレートをフルスイング。打球は前進守備のセンター大島の頭上遥か高くを飛びフェンス手前に落ちた。2塁ランナー熊谷は悠々ホームイン。
サヨナラ勝ち。
巨人から金銭トレードでやってきた男がドラマの主役となった。
田中俊太といい、山本といい若手の内野手を放出できる巨人の層の厚さを改めて思い知るが、ここは山本の思い切りの良いバッティングに酔いしれよう。

というわけで2位浮上。

www.nikkansports.com真弓は下半身を使え、と指摘している。
テレビで観ている真弓が気付くくらいだから、きっとコーチ陣もそのくらいの指導はしているに違いない。今にその成果が出るはずだと信じる。

第7戦 vs中日1回戦【2021.4.2】

京セラドーム大阪
中日 010 000 032 6
阪神 030 000 000 3
○鈴木2勝 ●加治屋1勝2敗 S祖父江3S
中日 福谷、鈴木、又吉、祖父江
阪神 藤浪、岩貞、加治屋、小林、小野

藤浪が今季2度目の先発。
6回99球7安打2四球6奪三振1失点。
開幕戦同様、勝たせてあげたかったが、援護が少ない&ツイてないのは藤浪の特徴。これはそういう星のもとに生まれたと割り切って頑張ってもらうしかない。
そもそも先制点の取られ方も二死から京田に三塁打を打たれ、その京田を3塁に置いていたときにベンチなのか京田からなのか声が聞こえ、それに反応し投球動作を止めてしまいボークを取られて京田がテイクワンベースを与えられて失ったものである。
実に藤浪らしい。西勇輝とかではまず考えられないようなパターンでむしろ愛くるしい。
そして、藤浪の進化したところはここから崩れないことである。
この1失点で踏みとどまるのだ。
5表の二死満塁のピンチも平田を三振に仕留める。6表の二死1塁での福留との対決も158キロの内角低めのストレートで見逃し三振で封じた。
去年までの勝てなかった時期とは明らかに違う、崩れない、踏みとどまれる藤浪晋太郎がいる。もともと球界で一、二を争う才能の持ち主。苦しい時期を乗り越えた鋼の精神が身に付いた今、もはや無敵と言っていい。
これから藤浪の時代が始まるのだ。

そんな藤浪が頑張ったのに、この試合は負けるのである。
2裏に相手のエラー2つに乗じて木浪と近本がタイムリーを放ち3点を取って逆転し、良いムードで試合を進めていたのに8、9回で5失点。
この日は勝利の方程式の一角である岩崎が体調不良で投げられなかったようである。
そこで代わりを務めた加治屋と小林と小野が荒れた。
いずれの投手もこれから存在感をアピールしていくためには結果を出さなくてはいけない立場である。それがこのようなていたらくでは困る。
猛省して頂きたい。

www.daily.co.jpこの日の継投に関しては岡田が評論してくれている。
私も同意する。
こういうもったいない試合は今後減らして、いや無くしてもらいたい。

第6戦 vs広島3回戦【2021.4.1】

マツダスタジアム
阪神 103 002 000 6
広島 000 000 201 3
本 糸原1号 佐藤輝2号
○秋山1勝 ●中村祐1敗
阪神 秋山、岩崎、スアレス
広島 中村祐、島内、コルニエル

同一カード3連敗を避けた。
良かった。貯金0と2ではまるで世界が違う。
殊勲は先発の秋山だろう。
この広島戦に当てられるという意味を自分なりにしっかり考えて、初回からしっかり投げることはできたと思います。
秋山は通り一遍のことしかコメントしない他の選手と違い、自分の考えをしっかりと言語化できる頭の良い選手である。
ローテーションの6番目に据えられている自分の役割をちゃんと理解しているのだろう。そして、しっかりと仕事を果たした。
7回90球5安打無四球4奪三振2失点。しかも5回までパーフェクト投球だった。9回までしかない今季、7回まで0点で抑えるのはとても大事なことだ。

佐藤輝が4戦ぶりにホームラン。
弾丸ライナーだった。
彼のホームランは見ていてワクワクする。三振も多いが、あらゆる評論家が「フルスイングはやめてはならない」と言うし、井上ヘッドも「あれだけ振られたら相手も怖い」と修正する気はない。このままで良いのだ。
いやあ、本当に入団してくれてありがとう。ドラフトで彼を引き当てた矢野監督には今すぐ球団から功労賞をあげてよい。

糸原が三塁打とホームランのマルチ安打。
本当に調子が良い。えらい。

スアレスが一点取られちゃったけど、きっとこれから調子を上げてくれるはず。

第5戦 vs広島2回戦【2021.3.31】

マツダスタジアム
阪神 000 200 000 2
広島 001 101 10X 4
本 クロン1号 菊池涼1号
○床田1勝 ●加治屋1勝1敗 S栗林3S
阪神 伊藤将、加治屋、岩貞、桑原
広島 床田、中田、大道、栗林

2連敗。
これは、ちょっとヤな感じだ。
明日も負けたら開幕3連勝が無意味になってしまう。

先発は伊藤将司。
ドラフト2位の社会人ルーキーだ。

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2020年の都市対抗野球の伊藤(JR東日本

5回85球8安打1四球2奪三振2失点。
デビュー戦としては悪くなかったと思う。4裏に床田にタイムリ二塁打を浴びて同点にされてしまったのは大いに反省すべきところだが、試合を作ったことは評価できる。
髙橋遥人がケガばっかりなので、同じ左腕の伊藤にはより頑張ってもらいたい。

6裏を投げた加治屋がクロンにソロを浴び、7裏を投げた岩貞が菊池にソロを浴びてしまった。中継ぎ投手の層の厚さではリーグで抜きんでていると思ったのだが、少し思い上がっていたようだ。
加治屋は入ってきたばかりで、今が正念場。経験値の高さで何とか高い信頼を勝ち取ってほしい。

打線は糸原が猛打賞で好調を維持している。オープン戦ではイマイチだったので、ちゃんと開幕に照準を合わせていたんだね。
サンズと梅野がタイムリー。2点しか取れなかったけど、各打者それなりにヒットは打てたので明日につながる試合ができたと思うことにしよう。

緒方は近本の不調を気にしていた。
むろん、私も気にしている。
去年の開幕直後も悪かった。そこを福留先生がアドバイスしてくれた。だが、いま福留先生はいない。この苦境をどう乗り越えるか、見守っていきたい。

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