第4戦 vs広島1回戦【2021.3.30】
マツダスタジアム
阪神 000 000 000 0
広島 000 001 00X 1
○森下1勝 ●西勇1敗
阪神 西勇、小林
広島 森下、森浦、塹江、栗林
カープ投手4人に散発の4安打しか放てず完封負け。
特に6回まで投げた森下からは1安打しか打てなかった。
4表にヒットと2つの四球が絡み一死満塁というチャンスが訪れたが、佐藤輝三振、梅野セカンドゴロで潰えた。
森下は去年からタイガースに強い。こういう苦手な投手を作ってはいけないのだが、もう完全にカモにされている感がある。2年目を迎え余裕ができたのだろうか、森下の髪はだいぶ茶色くなっていてかなりチャラついているように見えた。そして、抑えられた。悔しい。
西勇輝もカープをカモにしているピッチャーである。が、森下に及ばなかった。
1裏、7裏に牽制で1塁走者を刺すテクニックの高さを見せたりもしたが、6裏に絶好調の菊池にタイムリーを浴びてしまった。
今回は対戦相手が悪かっただけで、攻略された感じはまるでない。エースのピッチングだったと言えるだろう。
糸原が鈴木誠也の当たりをエラー。強い打球ではあったが、せめて前に落としてほしかった。もっと頑張って守備力を上げてほしい。
佐藤輝はヒットを打ったが2塁を目指し鈴木誠也に刺された。
サンズもヒットを打ったが2塁を目指し鈴木誠也に刺された。
佐藤輝のはタッチの差だったので、新人であることも加味して許してあげられるが、サンズのは暴走だった。9表で一死であったことを考えれば、自分の足がそんなに速くないことを考えれば控えて良い場面だった。
まあ、開幕戦はサンズのおかげで勝ったから許してあげようと思うが、もう少し冷静なプレーをしてほしい。
佐藤輝明を緒方が評していた。
今のところ、どの評論家も「変えるな」という論調である。
このまま慣れていけば、必ず伸びる。
そう言ってくれる。
嬉しい。
第3戦 vsヤクルト3回戦【2021.3.28】
明治神宮野球場
阪神 101 010 041 8
ヤク 000 000 020 2
本 マルテ1号 サンズ3号 山田1号
○ガンケル1勝 ●奥川1敗
阪神 ガンケル、加治屋、石井大、小野
ヤク 奥川、近藤、坂本、吉田喜、大下
3/21のオープン戦最終戦に登板したガンケルはとても良い出来だった。その出来を維持していればそう易々とは打たれないだろう。
対する奥川は期待の星なのだろうが、これまで5イニングさえまともに投げ切ったことのないピッチャーだ。
開幕3戦目に彼を投げさせなければならないヤクルトの台所事情いかばかりか。
というわけで、負けるわけにはいかない試合だった。
野村克也追悼試合と銘打たれたこの試合。本来ならば昨季行う予定であったが、コロナ禍により延期していた。
ヤクルトで監督としての名声を揺るぎないものにし、タイガースでそのプライドを打ち砕かれた野村克也にとってふさわしいカードである。
というわけで、両軍とも背番号73でプレイボール。
今季のタイガースはノムさんが指揮を執っていた頃の打てない投げられないタイガースではない。
エースがいて、4番がいて、頼れる助っ人がいる。
その頼れる助っ人サンズが初回にタイムリーを放つ。あと一死で攻守交代だった奥川の出鼻をくじくレフトへの見事な当たりだった。
3表、もう一人の頼れる助っ人マルテが打った瞬間ソレとわかるアーチを放つ。
この打席に入る前、同行の友人に「ホームランを打つ気がする」と告げていた私。見事、私を予言者にしてくれた。
5表は糸原がタイムリー。二死から打つタイムリーは相手にとってダメージ大。いい仕事をした。
頼れるのは打の助っ人だけではない。
投の助っ人ガンケルは6回108球3安打2四球5奪三振無失点で試合を支配した。昨季よりもコースに球を決められるようになっている気がする。ボール自体のキレも良くなっているのではなかろうか。オフに鍛錬を積んだのであろう。今季に懸ける意気込みがマウンドから伝わってくるようなピッチングだった。
奥川を5イニングでマウンドから引きずり下ろした。
彼はどのみち、今後ヤクルト投手陣を引っ張っていく存在になる。苦手意識を植え付けるのはとても大事なことだ。まだ成長しきっていないうちに叩けるだけ叩いておくのが肝要だ。
8表にサンズのホームランなどで4点を追加。
完全に楽勝ムードとなった。
ホームランは観ていて気持ちが良い。生観戦の大いなる醍醐味だろう。
まだ3試合しか消化していないが、サンズは三冠王。このまま調子を落とさずに頑張ってもらいたい。
8裏に石井大が山田にホームランを打たれてしまったのは残念だが、新人投手にはいい勉強になったはず。こういう展開で打たれる分には構わない。
9表に山本の犠牲フライで1点を追加し、最後は小野が締めた。
本来、小野はこういうところで投げるピッチャーではない。先発として試合を作ってほしい選手だ。この日も三者凡退で抑えたわけではなく、決して快投という感じでもなかった。今のポジションできちんと結果を出し、首脳陣の信頼を高めていってほしい。
攻守交代の合間にバックスクリーンのビジョンにノムさんの思い出が流れるのだが、矢野監督のメッセージが胸熱だったので載せておく。
タイガースでは数少ない教え子ともいえる矢野が優勝したら、ノムさんもきっと嬉しかろう。
今秋、大いに楽しませてくれることを期待している。
第2戦 vsヤクルト2回戦【2021.3.27】
明治神宮野球場
阪神 402 001 002 9
ヤク 000 021 002 5
本 佐藤輝1号 村上1号 陽川1号 元山1号
○青柳1勝 ●田口1敗
阪神 青柳、岩貞、小林、桑原
ヤク 田口、今野、寺島、マクガフ、長谷川
記念すべき試合を観た。
佐藤輝明のプロ第1号を観たのだから。これは生涯自慢できる。
佐藤輝明はそういう選手になる。
1表。
無死満塁から大山、サンズの連続犠牲フライで2点を取った。幸先のいいスタートではある。
だが、もう一押し欲しかった。
そこで飛び出したプロ1号。
「カッ...!」
芯でとらえた時にだけ聞こえる音が、耳の中にまだ残っている。
3表には梅野のタイムリーで2点を追加。
非常に楽な展開である。
先発の青柳はまずまず。
オープン戦の最後に投げたオリックス戦の出来も良かったので、この日も快調のように見えた。
が、5裏に二死満塁で青木にショート強襲のタイムリー内野安打を打たれ2点を返される。ショートの山本も必死に守っていたが、無念の当たりだった。
6表は山本のヒットから青柳のバスターで無死1、2塁のチャンスを作り、糸原がタイムリーでさらに1点を追加。
追加点を取れたのは良いが、青柳はバントが下手すぎる。前の打席でも失敗しており、この打席ではバスターが成功したから良いものの、基本的なことが出来てこその奇策である。バント、練習してください。
6裏に村上にソロを浴び、四球、死球でランナーをためたところで青柳は降板。
初登板としては上出来。今季こそ、二桁勝利してもらおう。
後を継いだ岩貞、小林はキッチリ抑えたが、9裏に投げた桑原の立ち上がりがバタバタだった。
ルーキーの元山に2ランを浴び、ヤクルトベンチを明るくしてしまった。
桑原には復活を期待しているので頑張ってほしい。
前後するが、9表には陽川のホームランが飛び出し、さらにはサンズのフォアボールの代走で出塁した江越が二盗、三盗とダイヤモンドを駆け巡り、梅野のタイムリーで還ってきたのは良かった。
江越が躍動すると嬉しい。
開幕2連勝。
めでたきかな。
第1戦 vsヤクルト1回戦【2021.3.26】
明治神宮野球場
阪神 010 101 010 4
ヤク 010 010 100 3
本 サンズ1、2号
○加治屋1勝 ●清水1敗 Sスアレス1S
阪神 藤浪、岩貞、石井大、加治屋、岩崎、スアレス
ヤク 小川、長谷川、清水、近藤
願わくば藤浪晋太郎に白星を付けさせたかったが、それは贅沢なのだろう。
この試合展開で勝てたことを喜ぼう。
昨年の東京ドームでの敗戦を思えば上出来のスタートだ。
1表、我が軍はあっさりと三者凡退で終わってしまったが、その裏を藤浪も三者凡退で抑えた。
先頭打者の坂口を初球でアウト(セカンドゴロ)に出来たことで心がだいぶ落ち着いたことだろう。
2表は大山、サンズのヒットで無死1、3塁のチャンスを作り、打席に佐藤輝明。
やはり持っている男は良い場面で回ってくる。フルカウントからの6球目をレフトへ鋭くながし先制の犠牲フライ。
素晴らしい幕開けだ。
2裏にヒット、フォアボール、ヒットで満塁のピンチを招き、中村のセカンドゴロの間に同点にされてしまうが、打ち崩されてのものではないので心配いらない。
4表、ぼくらのサンズが勝ち越しホームラン。
今年も頼むぜジェリー!
5裏、一死満塁のピンチで痛恨のワイルドピッチをしてしまい同点に追いつかれるが、ワイルドピッチを怖がるようでは藤浪晋太郎ではない。これぞ藤浪晋太郎の魅力である。なので仕方ない。
6表、二死2塁のチャンスで4番大山が勝ち越しタイムリーツーベース。
さすが4番。これで藤浪晋太郎に勝ち投手の権利が舞い込んだ。
このまま試合が終わればステキだったのだが、7裏に追いつかれてしまう。
7裏を任された石井大が塩見に同点打を打たれてしまうのだ。
開幕戦の勝利がかかった場面で新人を投げさせる阪神ベンチの強気の采配、嫌いじゃない。むしろ好ましい。
追いつかれたのならば勝ち越せばいい。
それをもたらすのは、ぼくらのサンズ!
8表、再びサンズはアーチをかけるのだ!
1点あれば、岩崎、スアレスで逃げ切れる。
8裏も9裏もランナーは出て冷や冷やしたけど、勝利!
吹きやまない春の寒風に身体は冷え切ったが、タイガースが勝てばそんなのは吹き飛ぶというもの。
藤浪晋太郎が投げた開幕戦で勝てた。この事実が何よりも大きい。
今年はイケる!
虎戦士を振り返る【野手・助っ人・さよなら選手編】 ~2020~
木浪 聖也(2年目・26歳・右左)
【3000万円(+800万円)】
92試合/3本/25打点/2盗塁/率.249
北條の体たらくにより2020年はショートのレギュラーと言える立場になった。チームの失策数は2019年から全く減らなかったが、木浪自身は15→8とほぼ半減。しっかりと技術を向上させ、ポジション争いに勝った証だろう。
だが、コロナフィーバーの一員となり不動のレギュラーを掴むチャンスを逃したのも事実。その間に小幡が予想外の活躍ぶりを発揮し、ショート争いは依然混沌としている。脇の甘さは十分に反省してほしい。
守備力の安定してきた木浪の次なる課題は打撃である。せめてあと2分、打率を上げられないか。
「(ショートを)誰にも譲らない気持ちが強いので、来年はフルイニングで出場し、チームに貢献して優勝したいと思います」
契約更改後の会見で口にした言葉を信じたい。
大山 悠輔(4年目・26歳・右右)
【10000万円(+5300万円)】
116試合/28本/85打点/1盗塁/率.288
本塁打リーグ2位。打点リーグ3位。
大台到達も納得の成績を残してくれた。
私はこれくらい活躍することを願っていたし、信じていた。
「厳しい評価を耳にすることが多かったが、個人的には3年目のシーズンで全試合出場、14本、76打点はかなり立派な成績だと思っている。この経験は必ず20年に生きる。」
当ブログで去年の大山を振り返った時の感想である。
・・・期待に応えてくれて本当に嬉しい。
来季はキャプテンを任されることになり、より責任感が増す。だが、大山は必ずその重圧を乗り越える。
大山の力はこんなものではないからだ。もっともっと打てる。ビックリするくらい打てる。
まだまだ大山のことを信じていない人はたくさんいる。2021年はその力を見せつけ、万人を黙らせてやろう。
熊谷 敬宥(3年目・25歳・右右)
【1000万円(+100万円)】
38試合/0本/3打点/3盗塁/率.313
ハンサム内野手である。活躍すれば間違いなく人気がでる顔立ちなのだが、活躍しないのである。大卒3年目。要するに伸び悩みである。
熊谷の一番の武器は足で、2020年も7/11に昇格し8/20まで主に守備固めと代走でダイヤモンドを駆け回った。
8/21に小幡と入れ替わりで抹消されたことは悔しかったことだろう。
しかし、コロナフィーバーにより再昇格を果たすと、シーズン終了まで一軍の座を守った。少ない打席ながら3割を打ったのも評価できる。
背番号は4。
入団当初は大きな期待を掛けられていた。
内野のレギュラーは競争相手が多いだけで、実はどんぐりの背比べ状態なので、ちょっとしたきっかけさえ掴めば、獲れるのである。
チーム1のハンサムをこのまま埋もれさせるのは惜しい。
頑張ってほしい。
近本 光司(2年目・26歳・左左)
【7500万円(+3000万円)】
120試合/9本/45打点/31盗塁/率.293
2年目のジンクスも何のその。序盤は絶不調に陥ったが、福留先生からアドバイスを受けて立ち直ると、たちまち上り調子。終わってみればチームナンバーワンの打率を残した。そんな福留先生は去ってしまったが、きっとその教えは近本の中で熟成され、チームに繁栄をもたらしてくれるものだと信じている。
全試合出場、2年連続盗塁王もとても立派。3000万円アップも当然の成績を残してくれた。
選手会長のバトンを梅野から渡され気合が入る。インタビューの受け答えも常に真摯に自分の言葉で答えようとする姿勢が垣間見え、とても好感が持てる。責任感の増した2021年は、さらに充実したシーズンを送ってもらいたい。
糸井 嘉男(17年目・39歳・右左)
【18500万円(-21500万円)】
86試合/2本/28打点/2盗塁/率.268
これがあの糸井嘉男なのか...
超人と呼ばれ、自主トレでは柳田から「ヤバイ」と崇められていた男の成績としては何とも寂しい。打って走れて守れる、そんな触れ込みはもはや幻と化した。
年俸が半分以上差っ引かれるのもやむなしである。それでもチームでは西勇輝の2億円に次いで2番目の高給取り(※助っ人除く)。
2021年もサンズ、ロハス、ドラ1の佐藤輝、陽川などライバルは多い。だが、糸井嘉男が糸井嘉男であることを証明することができれば、相手ではない。
2020年は抜けなかった右膝の水。これさえ完治すれば復活間違いなし。
髙山 俊(5年目・27歳・右左)
【3000万円(-600万円)】
42試合/0本/3打点/1盗塁/率.152
ゴールデンルーキーだったのに、新人王も獲ったのに、向こう10年はライトは安泰だと思っていたのに、なぜこんなことになっているのだ。
2020年はキャリアワーストの数字が並んでしまった。
2019年は巨人戦でサヨナラ満塁アーチをかっ飛ばし天才復活を思わせたが、2020年の不振ぶりには目を覆いたくなる。
髙山本人もチャンスを生かせなかったことを自覚しており、来季はチャンスすらないと覚悟しているようだ。
天才的な打撃センスで放つ、誰もマネすることのできないヒットには、そのたびに惚れ惚れしてしまうので、復活を心から願っている。
江越 大賀(6年目・27歳・右右)
【1300万円(-100万円)】
45試合/0本/1打点/3盗塁/率.000
あらゆる評論家が「ポテンシャルは物凄い」と語るのだが、一向にその潜在能力は開花しない。2020年はついにヒットすら打てなかった。
いつまで持て余すつもりなのか、はたまた評論家たちの目がことごとく節穴なのか。
ただ、それでも打席に立つと何かワクワクしてしまうのは私だけではないはずだ。そして、三振or凡打。この裏切られる感覚ももはや快感になりつつある。
ところが守備固めや代走の出場が多く、それすら味わえない。
頼む、どうか打席に立てるくらいまでのポテンシャルは発揮してくれ。
北條 史也(8年目・26歳・右右)
【2200万円(-600万円)】
40試合/2本/7打点/2盗塁/率.192
鳥谷をショートから追いやってから早4年。若手のホープとしてチームを引っ張って欲しかったのだが、年々守備も打撃も下手になっていく謎の現象に捉われている。
おかげでチームはショートを固定できず、内野手大戦争が勃発している。引き金を引いたのは北條である。
2021年の自主トレは、これまでの山田哲人との合同トレから高校の先輩の坂本勇人に鞍替え。日本で一、二を争う巧打者二人に教わってダメならもうおしまいだと思うので、頑張ってほしい。
ちなみに、自主トレ取材の報道陣には「(坂本が)キャッチボールをとにかく大事にしているなと思って」とコメント。あれ? これって、少年野球で教わるやつでは...と不安にさせられたが、結果さえ出れば何でもいいや。
入団以来「2」だった背番号は梅野に奪われ、「26」になった。渡辺省三や工藤一彦、竹内昌也といった地味めな投手に与えられた背番号を背に、大戦争を起こした張本人がいかに生き残れるのかを見守りたい。
井上 広大(1年目・19歳・右右)
【720万円(±0万円)】
6試合/0本/1打点/0盗塁/率.091
トラの未来を担う男。我々は井上広大と書いて「希望」と読むし、希望を「井上広大」と読むように習慣づけている。
打席から漂わせる雰囲気は圧倒的。その潜在能力を首脳陣も感じ取り、ファームではほぼ4番で起用され英才教育を施された。夏場に調子を落としたりもしたが、大きなケガをすることもなくシーズンを完走。
個人的には見逃し三振が多いのが気になるが、ファームでの9本塁打はウ・リーグ2位。ルーキーイヤーとしては上々だろう。
10/14に一軍に昇格し、10/16には代打でプロ初安打初適時打を記録。センターオーバーの見事なツーベースは虎党の胸を熱くさせた。
井上の母、貴美さん曰く「まだドアをノックした状態」とのこと。
そう。広大の実力はこんなものではない。
フェニックスリーグでは15試合で打率.264/3本塁打(11/26現在)と、進化を続けている。
近い将来、広大は大山、佐藤輝とともに和製クリーンアップを組みタイガースを日本一へと導く。そんな未来予想図が私には見えている。
糸原 健斗(4年目・28歳・右左)
【5500万円(-500万円)】
63試合/1本/20打点/1盗塁/率.294
キャプテンとしてチームを引っ張っていきたかったシーズンだった。その気持ちが成績にも反映され始めた7月後半に右手有鈎骨の骨折で無念の抹消。だが、想定よりも早い9月4日に昇格すると、再び打線に欠かせない存在として躍動する。も、コロナに感染。球団内規のルールを破っての罹患なので、同情の余地なし。キャプテンとしての自覚がなかったとみなされても何も言えないだろう。
球団HPの契約更改インタビューでは全くこのことに触れていなかったが、ファンがその失態を忘れることはない。
出場試合は少ないものの3割に迫る打率を残したのは立派だが、2021年はみそぎのシーズンとしてそれ以上のものを求められることになる。
小幡 竜平(2年目・20歳・右左)
【1100万円(+380万円)】
54試合/0本/7打点/3盗塁/率.220
無理やり大げさに表現するならば「シンデレラボーイ」である。
『高卒2年目としては』の冠言葉で幾度となく掛布以来、濱中以来の文字がスポーツ紙に踊った。
こうやって在阪スポーツ紙は毎日のようにアホみたいに浮かれた紙面を構成するから選手が勘違いを起こすのであるが、それはまた別の話。
とはいえ、8/21に昇格してから一度も抹消されることなく一軍の戦力としてベンチにいたことは、高卒2年目の内野手としては称賛に値する。
その昇格もファームでしっかりと結果を残したもので、実力で勝ち取った一軍切符である。
まだ身体は細いが、時折見せるセンスあふれる打撃や軽やかなグラブさばき、ガッツと速さを兼ね備えた走りっぷりは虎の明るい未来を予感させる。まだ、あどけなさは残るものの、歌舞伎役者を思わせるキリっとした細長の目尻は色っぽく、久々にイケメンスターの誕生ではないかとワクワクしている。
もちろん、まだ未熟な点は多く、11/10の球児引退試合におけるトンネルなどは言語道断だが、小幡なら必ずやあの悔しさをバネに大きく成長してくれると信じている。
2020年はコロナフィーバーの恩恵もありスタメン出場もあったが、ドラ6で中野が入り、巨人から山本が加入し、来季は空前の内野手戦争が勃発することは必至で、小幡の席は当然確保などされていない。
目標である「一番遊撃」を掴むために、2020年オフにどれだけ身体を作れるかが勝負のカギだ。
遠藤 成(1年目・19歳・右左)
【500万円(±0万円)】
★62試合/1本/7打点/3盗塁/率.157
井上と同じく打席での雰囲気が良い遠藤はプロの壁に苦しんだ。
それでもファームでは井上、板山に次ぐ回数の打席に立った。首脳陣はとにかく経験させることで成長を促しているのだろう。
高校時代は最速145キロ・45本塁打と二刀流でならした素質溢れる選手。チームには二遊間の出来る選手がわんさかいるが、その壁を越えた時には手の付けられない存在となっているに違いない。
来季は今季よりチャンスは少なくなると本人も自覚しており、気合は十分。
2年目の飛躍に期待したい。
島田 海吏(3年目・24歳・右左)
【900万円(+100万円)】
43試合/0本/1打点/3盗塁/率.176
俊足が魅力の外野手だが、昨季の台湾ウインターリーグで3本塁打を放ち、打って走って守れる理想の外野手の誕生を予感させた。が、その予感は的中しなかった。
本人は更改後の会見で「今年盗塁を3つ決めましたが、10,20,30と伸ばせるように、まずは10決められるように来季に向けて取り組んでいきたいです」と語っており、まずは足の方で自らの活路を見出すようである。
主に代走と守備固めの起用であったものの43試合はキャリアハイで、首脳陣もその能力を買っている。
だが、代走、守備固めも周東並みセンスを発揮するか、かつての大和のような超人的な守備を披露しない限り、給料は上がらない。
一軍と二軍を行き来する使い勝手のいい選手で終わってしまっては背番号53が泣く。10個の盗塁を決めるにはそれなりに出場機会を得なくてはならないので、この決意が本物か否かを2021年は見極めたい。
陽川 尚将(7年目・29歳・右右)
【2400万円(+500万円)】
71試合/8本/24打点/2盗塁/率.247
ついに2年連続ファーム二冠王(2016,2017・本塁打王、打点王)が覚醒手前の段階までやってきた。
良いところでの本塁打が多く、9/10のDeNA戦での代打3ランや9/13の広島戦での代打決勝ソロは特に印象深かった。
ウエスタンではバティスタとタイトルを分けあったほどの実力者である。このくらいはやって当然なのだ。クスリをやっていない分、バティスタよりも実力は上なはずだ。と思ったら、コロナにやられる。。
せっかく出場機会が増えてきたところでのコロナ感染離脱は痛かった。
髙山、中谷が伸び悩み、糸井が絶不調な間に確固たる地位を築けたかもしれなかったのに。それでも、キャリアハイの成績を残し、アピールできたのは良かった。だが、本人は二桁打ちたかったと満足していない。うむ、その向上心があればまだまだ成長できる。
近本以外は混沌としている外野手争いだが、覚醒すれば難なくレギュラーだ。
荒木 郁也(10年目・32歳・右左)
【800万円(-50万円)】
16試合/0本/0打点/2盗塁/率.091
なぜ生き残っているのか不思議な選手である。
突出した成績を残した年はなく、キャリアのほぼ全てがファームでの試合数の方が多い。
確かに投手、捕手以外すべてのポジションを守ることができるという器用さはある。今季も少ない出場機会で2盗塁を決めたという足もある。だからといって、それだけで10年間プロに生き残れるというのはなかなか凄いことである
どこの球団にも、なぜか生き残っている選手というのはいる。タイガースにおいてはそれが荒木なのだ。
では、なぜ生き残れるのか。球団の内情は知りようがないので、こういう時は「人柄」だと思うようにしている。
荒木はクビにするにはもったいないほど良いヤツなのだ。
というわけで、「人柄」を武器にいつまで球団に残れるのかを見守っていきたい。
中谷 将大(10年目・27歳・右右)
【2500万円(-500万円)】
70試合/2本/16打点/1盗塁/率.215
3年前、ホントに20本打ったんだっけ?
凡退する打席を見るたびに、あれは幻だったのだろうか、と遠い目で虚空を見つめてしまう。
思い切りの良いバッティングが持ち味なのに、何かをためらって見逃し三振。それを3打席続ける。みたいなことが多すぎる。
それでも「収穫の多かったシーズンでした」と振り返っている。その収穫、来季は見せてくれるのかな?
誰もがうらやむ体格を生かし切れていないのは見ていてもどかしい。まぐれで20本を打てることはないので、本当は実力があるはず。足りないのは賢さだと思う。
こんなこと一ファンに言われたら「ふざけんな」と思うだろうが、結果を出せば文句は言わないので精進してください。
植田 海(6年目・24歳・右両)
【1650万円(+50万円)】
74試合/0本/3打点/9盗塁/率.153
江越とともに代走、守備固め要員としてチームに貢献した。
一度も登録を抹消されなかったのは実力が上がったのもさることながら、首脳陣から信頼を勝ち取った証だろう。
しかし、それにしても打てなさすぎる。7月下旬から8月中旬にかけて19試合にスタメン出場したが、その間6本しかヒットを打っていない。これではキツい。小幡に役目を取って代わられるのもやむ無しである。
当然、本人も自覚している。出塁率は上がっても打率が上がらなければ、いつまでも便利屋さんのままだ。そうならないためにも「キャンプ初日からアピールしていきたい」と契約更改の場では語っていた。が、まさかの安芸組に...
尋常じゃないアピールをして生まれ変わった姿を見せてくれることを信じている。
と思ったら、開幕直前に脇腹痛で抹消。。うーん、頑張ってくれ。。
板山 祐太郎(5年目・26歳・右左)
【800万円(-50万円)】
5試合/0本/0打点/1盗塁/率.167
今季で、4年連続でファームでの規定打席に到達した鳴尾浜に欠かせない男。
当然、本人は満足していない。
昨季は一度も一軍に呼ばれないという悔しさを味わい、今季に懸ける思いは相当なものであったが、コロナフィーバーでも昇格の声が掛からず、かなりショックだったようである。
10/16にようやく声が掛かり、2年ぶりに一軍の舞台でチャンスをもらうも10/18~20の3度のスタメン出場でアピールに失敗。10/25に抹消されてしまった。
外野手登録ではあるが、鳴尾浜でセカンド、サードの守り方も覚え、いつの間にユーティリティプレーヤーになっている。生き残るために板山は必死で成長しようとしているのだが、なかなか実を結ばないのが観ていて切ない。
内野も外野も競争相手は多いが、同期の髙山とともに、金本チルドレンの意地を見せてほしい。
俊介(11年目・33歳・右右)
【1600万円(-1600万円)】
9試合/0本/0打点/0盗塁/率.125
正直、2020年でタテジマを脱ぐことになるのでは、と思っていた。
俊介よりも出場機会を得ていた広陵高校の一年先輩の上本、そして、二つ年下の伊藤隼太が戦力外通告を受けていたからである。
実際、一軍での出場は9/2~17の短期間で、いずれも試合途中からの9試合のみ。安打数は1にとどまり、全くと言っていいほどアピールできていなかった。
だが、残った。球団はまだ俊介の底力を見たいのだろう。
外野には不動のセンター近本がいて、近大の後輩のドラ1佐藤輝も外野に回る可能性がある。陽川や中谷ほどの長打力も無ければ、島田と張れるほどの脚力もない。俊介の生き残る道は狭く険しい茨の道である。
ふとしたところでのヒットでチャンスを作ったり、思いがけないところでタイムリーを打ったりするのが俊介の持ち味である。が、武器としては弱い。
俊介はこの苦難の道をどう切り抜けてくるのか。
静かに見守りたい。
藤谷 洸介(4年目・24歳・右右)
【630万円(±0万円)】
★43試合/3本/9打点/1盗塁/率.216
野手転向の2年目となる今季はケガばかりだった。そのほとんどがハムストリングだったとのこと。トレーナーにきちんと強化方法を教えてもらって下さい。
194センチの豊かな体躯から放たれる一打は魅力十分。そもそもその素質が垣間見られなければ野手転向なんてしない。
2020年の支配下登録枠は残り1つしかなく、なかなか厳しい立場ではあるが、要はファームで打ちまくれば解決する問題である。
密かにダークホースだと期待しているので、頑張ってほしい。
小野寺 暖(1年目・22歳・右右)
【300万円(±0万円)】
★44試合/0本/9打点/0盗塁/率.233
目標にしていた支配下登録は叶わなかったが、私が虎テレでファームの試合を観ている時は打つことが多く、個人的にとても印象の良い選手。
思い切りの良い打撃が持ち味で足も速く、とても魅力的。なぜ支配下登録してくれないのかと思う。
フェニックスリーグでは15試合45打数14安打/.311(11/26現在)と躍動。
福留が抜け、糸井が下降線、髙山が伸び悩み、確実性に乏しい中谷、存在感の薄くなった俊介、俊足以外の長所が伸ばせない島田、潜在能力だけが抜群の江越という外野陣ならばライバルは近本と陽川、新人の佐藤輝だけだ。割って入る余地は十分にある。
それを首脳陣もわかっているのだろう。育成選手ながら宜野座キャンプに呼ばれ、大いに目立って見せた。支配下登録枠が1つしか残っていないために、そう易々と昇格はさせてくれないだろうが、今のところ筆頭候補であることは間違いない。
奥山 皓太(1年目・23歳・右右)
【300万円(±0万円)】
★17試合/0本/1打点/1盗塁/率.091
育成選手として支配下登録を目指していたが、春季安芸キャンプで右ひざを負傷し、それが元でシーズンをほぼ棒に振ってしまった。
186センチ93キロと体格は申し分ない。そもそも本格的な野手としての経験は大学2年の秋からで、その経験の浅さにも関わらず育成とはいえドラフト指名を受けたのだから、奥山の可能性は無限大である。
座右の銘は「駑馬十駕」(才能の乏しい者も、たえず努力していれば才能のある者と並ぶことが出来る の意)ということなので、その不屈の魂で一流選手に並び、やがて追い越してほしい。
《助っ人編》
ジョー・ガンケル(1年目・29歳・右右)
【7700万円(+2200万円)】
28試合/2勝4敗11H/56.2回/防3.18
開幕前の6月10日の練習試合(対カープ)で3回までに満塁ホームランを2本喰らうという不安一杯の投球を披露していた。それでも開幕ローテ入りし、6月24日のヤクルト戦で初登板するものの4回7安打2四球3奪三振4失点で降板。不安を払しょくすることなく、残念な投球となった。で、翌日登録抹消。
もうガンケルとはお別れかな、と思っていたが7月後半に昇格すると、その役割はリリーフに変わっていた。そして、時にはイニングまたぎもできる優良リリーバーとして活躍する。
だが、9月後半からはチーム事情もあり再び先発に転向。そんなにコロコロ変えて大丈夫? と思ったが、やはり5度の先発機会で勝利を手にすることは出来ず、11月5日に再びリリーフとして登板。これが2020年最後のマウンドになるのだが、2回1/3を無失点で抑える好投だった。
そして、2021年も契約。しかも年俸アップ。
からの開幕ローテ入り!
地味にサクセスストーリーを歩まんとしている。
あしたのために、行け、ジョー!
ジョン・エドワーズ(1年目・32歳・右右)
【7200万円(-1600万円)】
23試合/0勝1敗12H/22.2回/防2.38
超優良助っ人だったPJがサンディエゴ・パドレスへ行ってしまったので、その代わりとしてやって来た。
が、開幕前の6月9日の練習試合(カープ戦)で5者連続フォアボールというPJならば考えられない投球で首脳陣とファンに猛烈な不安を植え付けた。それでも開幕一軍入りを果たし、開幕戦では1イニングを無失点に抑えたが、ほどなく右肩のコンディション不良で抹消。
PJの代名詞だった「パワーカーブ」と同じくらいの威力があるという触れ込みだった「ジャイロスライダー」は真価を発揮できなかった。
しかし、9月下旬に昇格を果たすとコロナフィーバーで危機的状況だったリリーフ陣を支え始める。昇格後、22試合で与四球3、自責点6は褒めるに値する。
でも「ジャイロスライダー」の威力はまだ感じ取れていない。というわけで、2021年はいまだ発揮されないこの魔球で更なる活躍をしてくれるものだと信じて疑わない。
ロベルト・スアレス(5年目・29歳・右右)
【26000万円(+18000万円)】
51試合/3勝1敗8H25S/52.1回/防2.24
正直、ここまで活躍するなんて全く思ってなかった。
いや、そこそこやってくれるとは思ってたけど。やっぱりソフトバンクの選手の潜在能力は半端じゃないね。
球児が抑えとして機能しないことが判明すると、それまで良い感じのセットアッパーぶりを見せていたスアレスが守護神のポジションへ。
7/12にタイガースの一員としての初セーブを挙げ、最終的に25までその数を増やし、セーブ王に輝いた。
100マイルを超える直球でバシバシ打者を打ち取る姿は爽快で、特に9月の安定感は抜群で月間で失点が1しかなかった。
10月にやや調子を落としたが、その信頼は揺るぎなく、ファンが翌年の契約を誰よりも望んだ助っ人は間違いなくスアレスである。
きっと、メジャーから良い条件でのオファーもあっただろう。タイガースを選んでくれてありがとう。
この残留が今オフ一番の朗報だった。
※2番目は佐藤輝明獲得
ジェリー・サンズ(1年目・33歳・右右)
【15500万円(+3500万円)】
110試合/19本/64打点/2盗塁/率.257
開幕前の練習試合でサッパリだったので二軍スタートも、6/27に昇格するとその日のハマスタで山崎康から逆転決勝3ランを放ち虎党のハートを鷲掴み。そして、そこから快進撃。得点圏打率が5割に迫るクラッチヒッターとして、7月17打点、8月21打点、9月16打点と韓国球界打点王の名に恥じぬ活躍を見せ、打線に欠かせない存在となった。
10月からシーズン終了までは7打点と信じがたい急降下ぶりも見せてくれたが、勝負強さの印象の方が勝り、2021年もタイガースの一員に。
調子の良い時は執拗な内角攻めにも屈することなく、甘い球を逃さずモノにしてくれるが、調子の悪い時は、絶好球見逃し、外に逃げる変化球空振りと往年のダメ助っ人ぶりを発揮する。それに加えて超鈍足なので、打てないサンズの起用価値は無いに等しい。でも、日本の生活にも慣れてきただろうし、きっと大きく調子は落とさないはずだ。
【6700万円(-7600万円)】
29試合/4本/14打点/1盗塁/率.252
開幕4番こそボーアに譲ったが、3戦目から13試合目まで4番に座ったのは誰あろうマルテである。3割に迫ろうかという打率を残し、打線を引っ張っていたが左足ふくらはぎの張りで無念の抹消。そして、それから3ヶ月、一軍の舞台で姿を見ることはなかった。10/21に一軍に戻ってきたが、目を引くほどの活躍は出来なかった。
普通ならクビだろうが、マルテは残った。ふくらはぎの不安という懸念事項があっても、1試合4失策という不名誉な記録を残しても球団はマルテを残した。
首脳陣も球団もマルテの底力を信じているのだ。本気を出して1年間フルに働けばマルテはとんでもない成績を残すと。
マルテ自身も年俸を半分以上減らされ、闘争心に火が付いているはずである。2021年のマルテはヤバいかもしれない。
【16350万円】
14試合/2勝6敗/75.1回/防4.42
【800万円】
★16試合/1勝4敗/40回/防3.15
能見 篤史(16年目・41歳・左左)
【9500万円】
34試合/1勝1S4H/24.2回/防4.74
【20000万円】
16試合/1勝3敗2S1H/13.1回/防6.08
もう掛ける言葉は一つだけ。
「ありがとう」
【1000万円】
★20試合/1敗/41.2回/防5.83
【680万円】
1試合/0勝0敗/1回/防18.00
【700万円】
1試合/0勝0敗/1回/防18.00
【1300万円】
★29試合/0本/2打点/1盗塁/率.125
【4800万円】
25試合/0本/4打点/2盗塁/率.171
【1800万円】
★46試合/1本/14打点/0盗塁/率.186
【13000万円】
43試合/1本/12打点/0盗塁/率.154
虎戦士を振り返る【投手・捕手編】 ~2020~
岩崎 優(7年目・29歳・左左)
【9500万円(+1500万円)】
41試合/5勝2敗2S17H/39.2回/防1.82
左ひじの張りとコロナフィーバーで2度の離脱はあったが、2020年もしっかり勝ちパターンの一員としてチームを支えた。スアレスの代わりにストッパーを務めた試合のお立ち台で「優勝して最後のマウンドには球児さんがいると決めている」とコメントしたときはグッと来た。この夢は叶わなかったが、その熱き想いは岩崎の心の中で燃え続けているはず。2021年は歓喜の瞬間をスペシャルアシスタントとなった球児に見せてやろう。
2021年はベテランが抜けた中継ぎ陣を引っ張る存在。更なる活躍で年俸を大台に乗せたい。
西 純矢(1年目・19歳・右右)
【1200万円(±0万円)】
★11試合/4勝3敗/45回/防4.00
2020年のタイガースのファームは82試合を戦った。その中で主に先発として11試合に登板し、大きなケガをすることなく戦い終えた。ファームとはいえ、ローテを守ったのは高卒ルーキーとしては上出来。ファームで実戦を経験しながら基礎を学ぶという理想的な育成は、チームとして金の卵をしっかり育てようという意図があるのだろう。その成果は着実に結果として表れはじめており、フェニックスリーグではファームの時より三振が獲れるようになっていた。
春キャンプは宜野座に呼ばれ、オープン戦で先発も任された。順調に成長している。
この調子でいけば、2021年には甲子園のマウンドであのガッツポーズが観られるかもしれない。
西 勇輝(12年目・30歳・右右)
【20000万円(±0万円)】
21試合/11勝5敗/147.2回/防2.26
4年契約の2年目は文句なし。まさにエース。抜群のコントロールと多彩な変化球で打者を翻弄する姿にはウットリしてしまう。
これまでは白星と黒星がほぼ同数の成績だったのに、今季は貯金6を稼いだ。もちろんキャリアハイ。西勇輝は勝てる投手になったのだ。
この大車輪の活躍に「ここまで来てるのに―」のことなんて、もうみんな忘れた。
ファンサービスに優れたパ・リーグ出身だけに、お立ち台での発言もファンを喜ばせるものが多く、西勇輝から他の選手たちが学ぶべきところは多い。本当に心からタイガースに来てくれてありがとう、と日々西宮の方角に手を合わせて拝んでいる。
2021年ももちろんエース。西勇輝を中心にタイガース投手陣は回っていく。
頼んだよ!
岩貞 裕太(7年目・29歳・左左)
【4700万円(+1500万円)】
38試合/7勝3敗8H/71回/防3.30
開幕ローテ入りしていたが、結果が出ず、8月半ばから中継ぎに。
すると、能見、島本と昨季のサウスポーリリーバーが機能せず危機的だった状況を救う好リリーフを連発。コロナフィーバーで離脱はあったものの、岩崎とともに盤石の左中継ぎコンビとしてチームに貢献した。
中継ぎ育成能力の高さは群を抜いているタイガース。キャンプから中継ぎとしての調整をして開幕を迎えられるのであれば、どれだけ活躍してしまうのだろうと胸が高鳴る。
馬場 皐輔(3年目・25歳・右右)
【2100万円(+700万円)】
32試合/2勝1敗9H/30.1回/防2.08
17年のドラフト1位がようやく力を発揮し始め、念願のプロ初勝利を手にした。それにしても、タイガースというチームはリリーフで才能を開花させる技術が高すぎないか?
はじめのうちは敗戦処理や大差勝ちの場面で投げていたが、徐々に僅差を任されるようになり、シーズン中盤以降は欠かせないリリーバーになっていた。コロナフィーバーで離脱があったのは残念だが、しっかりと戦力となったシーズンだったので本人も充実感はあるだろう。先発以外の道もある、と本人も首脳陣も認識できたのも大きい。
7月21日のカープ戦に2番手で登板し、フォアボールを与え、タイムリーを打たれ、ヒットも打たれ、満塁のピンチを招き、なおも打者西川に3ボール0ストライク。絶体絶命だったが、最後は1-2-3のゲッツーで切り抜け派手なガッツポーズ。観ていたこちらとしては、自分で勝手に苦しんでおいて何をはしゃいでいるんだと思ったが、その無邪気にさは好感が持てた。
藤浪 晋太郎(8年目・26歳・右右)
【6000万円(-300万円)】
24試合/1勝6敗7H/76.1回/防4.01
3月にコロナ感染、5月末に遅刻で二軍落ち。開幕前のバイオリズムは最悪だった。
ようやく昇格した7月23日に初登板も約1か月、勝利に恵まれなかった。が、8月21日に692日ぶりの白星を手にする。これが藤浪晋太郎復活の第一歩。嬉しかった。涙が出た。
その後、調子を落として中継ぎに転向したが、そこで潜在能力を爆発させる。
160キロ超えのストレートを連発し、シーズン終盤の中継ぎ陣を支えた。
そしてシーズン最終盤に先発復帰。3度の登板機会で白星こそ掴めなかったが15イニングで自責点0。2021年の飛躍を予感させた。
もう底辺は過ぎた。これからは昇るだけ。というか、藤浪晋太郎の力はこんなものではない。勝てなかった期間、「藤浪はもうダメでしょ」と私に心無い一言を浴びせてきた人たちがなんと多かったことか。見返してやろう。黙らせてやろう。
2021年、球界は藤浪晋太郎を中心に回っていく。
中田 賢一(16年目・38歳・右右)
【1750万円(-1750万円)】
3試合/0勝2敗/10.2回/防7.59
なぜかホークスがタダでくれた投手。そして、なぜタダだったのかを思い知らされる。
ドラゴンズやホークスで勝っていた頃は球が走っていた。だから、荒れ球が生きた。だが、球が走らなくなってしまえばノーコンピッチャーでしかない。今季の防御率がそれを物語っている。
それでも3度の先発機会をもらったのである。そして、来季も球団に残した。まだ、首脳陣は中田を信じているのだ。プロの目には、「まだイケる」と思わせる何かがあるのだ。
残念ながら素人の私にはその何かを捉えることはできないが、ここはプロの判断を信じて中田賢一の2021年を見守ってみたい。
岩田 稔(15年目・37歳・左左)
【1860万円(-1940万円)】
5試合/1勝2敗/22.2回/防6.35
糖尿病患者である。それなのに、チームメイトたちは次々とコロナに感染していった。しかも、そのほとんどが本人たちの不注意なケース。
岩田としては心休まることのないシーズンだったのではないだろうか。
だが、どんな状況でも結果が出なければ減俸されるのがプロの世界。半分以上減らされてしまった。
そして、21年1月には岩田自身も感染。とても心配だったが、どうやら大丈夫なようである。
10月1日のドラゴンズ戦で白星を手にしたときは「消えそうで消えないマジックみたいなのが岩田稔」と自らを評していたが、そんなマジックを使うくらいなら新しく購入してきちんとインクが出るマジックを使った方が良い。というわけで、来季は生え抜き最年長として、2009WBC優勝戦士の一員としての意地を見せてもらおう。
髙橋 遥人(3年目・25歳・左左)
【2900万円(+700万円)】
12試合/5勝4敗/76回/防2.49
2020年は菅野と3度マッチアップ。1勝2敗と負け越したが、幾度も球界トップの投手にぶつけられるほど首脳陣から期待されている。つまりは、次代のタイガースを背負う投手。と、ファンも楽しみにしているのだが、いかんせんケガが多い。
2021年の開幕ローテ入りがほぼ確実だったのに、春季キャンプで脇腹を痛めてしまい、無念の帰阪。開幕は絶望的となった。この癖が治らない限り、次代は背負えない。
投げるボールはキレッキレなのに、お立ち台で見せる天然炸裂なとぼけた可愛さとのギャップがたまらない。この魅力を全国区にすべく、故障に負けない身体を手に入れよう。
小野 泰己(4年目・26歳・右右)
【1700万円(-500万円)】
★15試合/0勝4敗/22.2回/防11.51
新人の17年は金本監督に辛抱強く使ってもらい、18年はその甲斐あってローテーションピッチャーになったが、昨年は右肘の違和感で思うような成績を残せず、今年はさらに調子を落としファームでも打ち込まれるようになってしまった。
一体どうしちゃったの? というのがファンの心情。
まあ、ファン以上に本人が「こんなはずでは...」と思っているに違いない。その気持ちが徐々に結果に表れ始め、フェニックスリーグでは平田二軍監督も納得の投球を見せている。
西勇輝以外、信頼できる先発ピッチャーはいないので、力強いストレートを軸に強気で攻めていく気持ちのいい投球を取り戻し、再びローテに戻ってきてもらいたい。
谷川 昌希(3年目・28歳・右右)
【950万円(+50万円)】
14試合/0勝0敗/14.1回/防5.02
社会人出身の3年目もパッとせずに終わってしまった。だが、給料は上がった。微増ではあるが、ここに球団が谷川にはまだ期待しているんだという想いが見える。
思い切りの良いピッチングと多種多様な変化球で打ち取るのが持ち味だが、開幕した6月は5試合に登板し防18.00と崩壊。当然抹消。
しばらくファーム生活が続いたが、コロナフィーバーで昇格。
それ以降、9試合に登板したが全て無失点で抑え、谷川ここにあり、をアピールしてのシーズン終了となった。
本人も開幕後の不調には深く悩んだとのこと。いろいろ試行錯誤したのだろうが、良い結果につながって何よりである。
2021年は20代最後の年。年長投手たちが抜けたリリーフ陣を引っ張っていくぐらいの気概を持って臨んでほしい。
浜地 真澄(4年目・22歳・右右)
【700万円(-150万円)】
1試合/0勝0敗/1回/防0.00
昨季は打ち込まれることはあったものの一軍で21試合に登板。新たなる若手戦力の登場を嬉しく思ったものだったが、今季はコロナフィーバーに巻き込まれ、わずか1試合の登板にとどまった。
今季のファームではクローザーを任せられるなど、着実に力は付いている。
本人は先発をやりたいみたいだが、そんなことを偉そうに言える立場ではないので、まずは与えられたポジションでしっかりと結果を出して夢を掴んでもらいたい。
更改後の会見では「自分自身成長を感じることができたシーズンだったので、充実はしていました」と話していたので、それなりに手ごたえはあるようだ。あとは、その成長ぶりを結果で出すのみである。頑張れ。
及川 雅貴(1年目・19歳・左左)
【850万円(-100万円)】
★9試合/2勝4敗/33回/防6.00
西純矢ほど順調ではないものの、基礎からしっかりと育成されているようにみえる。
ファームではほぼ先発として投げ、経験を積んだ。直近のフェニックスリーグでは7回1失点と成長の証も見せている。
映像で観る限り、まだ身体は細いが、プロに入るまでウエイトトレーニングをしてこなかったと言うのだから仕方がない。逆に、伸びしろ無限大ということである。
このチームに150キロを投げられる左腕は貴重。焦る必要はない。4年後までは、私は待てる。
尾仲 佑哉(4年目・25歳・右左)
【850万円(-100万円)】
4試合/0勝0敗/4.1回/防6.23
大和の人的補償でやってきてから早3年。若くてイキのいいピッチングができるという期待も、もはや薄れてペラッペラ。
今季は8/11(1回)に初登板し、8/14(2回)、8/19(1回)と大量リードか大量ビハインドの場面で投げて、計4イニングを無失点に抑えたが、三者凡退で終えたのは8/14の1イニングだけしかなく首脳陣の信頼を勝ち取れずにいた。そして迎えた8/22のヤクルト戦。6点リードで、西勇輝が7回1失点でマウンドを降り、尾仲は8回から登場。先頭打者こそ打ち取ったが、次打者からヒット、四球、ヒットで満塁にして降板。後を継いだ岩貞が青木に満塁弾を浴び、試合を一気に危うくさせた。結果的に試合には勝ったが、「尾仲使えない」の評価は決定的なものとなり抹消。それ以降、昇格することはなかった。
結局、ファームでも防6.86と何かを見失っている感がある。
しかし、更改後の会見で「自分のフォームを見つめなおしていて、いまはいい感じ」とコメント。どうか、いい感じのまま春季キャンプを迎えてもらいたい。
守屋 功輝(6年目・27歳・右右)
【1750万円(-550万円)】
3試合/0勝0敗/4回/防11.25
2019年、矢野チルドレンの一人としてブレイクした守屋だったが、2020年はシーズン前から「嫁へのDV騒動」に巻き込まれ厳しい船出だった。それが影響したわけでもないだろうが、右肩を故障し、わずか3試合の登板にとどまってしまったのは実に無念である。指揮官としても大きな誤算だったに違いない。
ブレイクした翌年ということもあり、思っている以上に張り切ってしまい、身体が悲鳴を上げてしまったのだろうか。
右肩は完治しているとのことだが、「無意識に身体が怖がっている」という状態らしい。
その恐怖に打ち勝ち、再び甲子園で輝きを取り戻してくれることを信じている。
秋山 拓巳(11年目・29歳・右左)
【5100万円(+1900万円)】
18試合/11勝3敗/112回/防2.89
3年ぶりの2ケタ勝利。歩かせない男・秋山が帰ってきた。
与四球は12。ちなみに藤浪は40(76.1回)で西勇輝は28(147.2回)。で、菅野が25(137.1回)、大野雄が23(148.2回)。
秋山さん、流石です。
投球リズムが良いから、攻撃にも流れが来る。7/28に投げた試合では20点の援護をもらった。何よりも四球が少ないから、観ていてイラつかない。他の投手陣はこのストレスフリーな投球を見習おう。
思えば、2017年に背番号が27から46になって飛躍を遂げた。北條や尾仲、長坂は秋山の不屈の精神力を学ぼう。
川原 陸(2年目・20歳・左左)
【460万円(-20万円)】
★3試合/0勝2敗/防5.14
高卒2年目のシーズンもその大半をリハビリで過ごすことになってしまった左の本格派。
順調であれば、今季のファームは西純、及川、川原の3人でローテを回したかったと平田二軍監督が語るほど期待をかけられていた。残念なシーズンではあったが、公式戦デビューは果たしたわけで、歩幅は狭いけれどもしっかりと前進している。
若い時の苦労は人間を成長させる。文献でケガした選手の話を読むと、「ケガして初めてわかった。もっと早く気付けばよかった」と語る人の多いこと。川原は、もう気付いているので、この先の成長は青天井である。
齋藤 友貴哉(2年目・25歳・右左)
【850万円(-100万円)】
5試合/0勝0敗/防7.71
社会人出身の2年目で迎えた2020年、本人も期するものがあったはずだが、やや空回りした印象は否めない。
9/10に昇格し、ハマスタでのDeNA戦でプロ初の先発を任せられた。2回まで四球は出すものの無失点で抑える。3表には自らのプロ初安打でチャンスを作り、先制の2点がもたらされたが、その裏にまんまと2点を失い同点にされた。4表の攻撃時にチャンスで打席が回り代打を出され降板。踏ん張り切れず、飛躍のチャンスをフイにしてしまった。
その後抹消されるも、コロナフィーバーで9/25に再昇格。10/7までに4試合をリリーフで投げたが、コロナ戦士たちの復活もあり10/8に抹消されシーズンを終えた。
強いボールはあるもののコントロールが定まらず、カウントを悪くしてストライクを取りに行ったところを痛打されるパターンが目立った。2021年は3年目で、そろそろ崖っぷち。本人は先発希望とのこと。制球力さえアップすれば、意外と手薄な先発陣に割って入れるので奮起してほしい。
青柳 晃洋(5年目・27歳・右右)
【5000万円(+2000万円)】
21試合/7勝9敗/120.2回/防3.36
規定投球回数を投げる投手が減り続けている中、2年連続で達成したのは立派。
だが、目標にしている「13勝」には全然届かなかった。
一度調子を崩すとしばらく取り戻せないのが、その一因だろう。9月は5回の先発で0勝4敗。そもそも9月以降、1勝しかしていない。
球界に少ないサイドスローの先発投手、登板時に雨が降る、ピッチャーゴロ処理はワンバン送球と見どころは多い。ローテを回せるのはわかったので、今度は勝てる投手になってもらおう。
小林 慶祐(4年目・28歳・右右)
【1300万円(-100万円)】
2試合/0勝0敗/3回/防0.00
8月18日に飯田優也投手とのトレードでオリックスからタイガースにやってきた。
そもそも飯田は松田遼馬とのトレードでやってきたので、わらしべ長者的な展開を期待したが、小林がもたらしたのは厄災だった。。
ハッキリと報じられているわけではないが、9月19日に名古屋市内の店を貸し切り、福留、糸原、陽川、木浪、江越、岩貞、小林、球団スタッフの8人で行われた会食は小林の歓迎会だったのではないかと言われている。
そして、コロナフィーバー。
まあ、小林ひとりが悪いわけではないが、印象は悪い。
一軍で投げ始め、敗戦処理を良い感じでこなしていた時期だっただけにこの騒動はもったいなかった。
結局、それ以降、昇格することはなくファームでシーズンを終えた。悔しさは募るばかりだろう。
フェニックスリーグで「良い感じの真っすぐが投げられるようになった」とのことなので、2021年の飛躍に期待しよう。
望月 惇志(5年目・23歳・右右)
【1150万円(±0万円)】
15試合/0勝0敗/19回/防5.21
毎年期待されるのに、イマイチ弾けることができないでお馴染みの望月。
今季はその期待も薄れはじめ、成績もまあそんなもんだよね、というところに収まった。
真っすぐが強いという武器を生かし切れていないのが観ていてもどかしい。そして、コントロール難。フォアボールを出すとたいてい得点につなげてしまう粘りの無さも期待値を下げる大きな要因だ。
昨年のCSファイナルステージでは初戦の先発として抜擢するほど、矢野監督はその才能に期待しているのだから、どうかそれに応えてほしい。
来季は6年目。勝負の年になる。
桑原 謙太郎(13年目・35歳・右右)
【2400万円(-2100万円)】
12試合/0勝0敗2H/10.1回/防3.48
減額制限の25%ダウンを大きく上回る46.7%減でサインした桑原。
2,3年前の予期せぬ輝きが眩しすぎるがゆえに昨季と今季の低調は切ない。その原因は右肘痛だと報じられている。
かつての古溝のような、地味な投手が突然変異のように活躍する現象は大好きなので、桑原にはケガを乗り越えてもう少し頑張ってもらいたい。
本人は「今季は終盤に厚意で上げてもらった」と語っているが、最後に投げた試合(10/28・ドラゴンズ戦)はとても良い感じで投げているように見えた。きっと、首脳陣が来季のために身体を気遣ってのシーズン途中での抹消だったのだろう。
そんな首脳陣の思いとは裏腹にシビアな査定になったが、そこも発奮材料にして再びリリーフエースに返り咲くことをファンは心待ちにしている。
湯浅 京己(2年目・21歳・右右)
【450万円(-30万円)】
-試合/0勝0敗/0回/防ー
笑顔がステキな好青年。だが、この魅力は登板しないことには伝わらない。
残念なことに今季は一、二軍での登板がなく、伝わらずじまい。
腰の故障で入団以来、そのほとんどをリハビリで過ごしている気の毒な選手なのである。
この腰痛を球団が知らずに指名するとは思えない。その潜在能力を買ってるが故だろう。
更改後の会見では「来季こそはしっかり一軍で投げて、この二年間リハビリの中でたくさんの方にお世話になったので、恩返しするという気持ちで臨みたいです」と語り、飛躍を誓った。
故障を克服し、担当スカウトだった筒井和也を喜ばせてやろう。
伊藤 和雄(9年目・30歳・右右)
【800万円(+50万円)】
15試合/1勝1敗1H/15.1回/防3.52
ケガばかりで本来の力を発揮できないまま9年目を迎えた伊藤和雄。しかし、長期のリハビリや育成選手も経験した8年間のプロ生活は、間違いなく心を強くしたはずだ。
ケガをせずに完走した2020年、15の登板数はキャリアハイ。奪三振率8.80、防御率3.52なら合格ラインだろう。
そして、年俸も微増。
球団は苦労を重ねた伊藤に飛躍して欲しいのである。
意味のわからないところでフォアボール、という当球団の伸び悩み若手リリーフに蔓延している病に冒されている気配も感じられるが、強い心できっと克服してくれるはずだ。
新人投手で同じ伊藤姓が入ってきたのも刺激になる。来季は左右のダブル伊藤で盤石の投手陣を形成してもらおう。
石井 将希(3年目・25歳・左左)
【420万円(±0万円)】
1試合/0勝0敗/防9.00
何といっても支配下登録されたことが彼にとって一番のトピック。
ファームでは全て中継ぎで27試合(24回)を投げ、防1.50と抜群の投球を見せた(支配下登録前は防1.06)。この頑張りが評価されての支配下登録だろう。
10/7のマツダスタジアムで一軍デビューを果たすも1回31球2安打2四球1失点とほろ苦い結果となった。
ファームで安定感のある成績を残している石井にとって、もはや鳴尾浜は戦場ではない。同時期に支配下登録された横山雄哉が戦力外通告を受けており、来季は勝負の1年になるだろう。その意気込みからかフェニックスリーグからサイドスローに転向。貴重な横投げ左腕として自らの価値を高めようと頑張っている。
虎党にとって、横投げ左腕と言えば田村勤が思い浮かぶ。田村二世として、甲子園のマウンドに君臨する日を心待ちすることにしよう。
小川 一平(1年目・23歳・右右)
【950万円(+250万円)】
21試合/0勝0敗/21回/防4.71
ドラフト6位ルーキーだが、上位の5人は全員高校生なので、即戦力的には実質ドラ1だった小川。
キャンプ、オープン戦を良い具合で投げたことにより、開幕一軍を掴むという星の強さを持っている。
開幕2戦目の巨人戦にリリーフでデビューしたが、ヒット、自身のエラー、フォアボールで無死満塁を作り出し、見事に坂本と丸にタイムリーを浴び、さらに後続にもヒットを浴びせられ、5失点という洗礼を受けた。やはり新人は厳しいかな、と思ったが、その後の登板では落ち着きを取り戻し、8/17に抹消されるまで約2ヶ月間を一軍で過ごした。一軍でもそこそこ投げられるという感触を得られたはずで、自信にもなっただろう。
9月頭に昇格も、コロナフィーバーに巻き込まれ再び抹消。
それでも、10/21に再昇格を果たせたのは力のある証拠だろう。
シーズン途中に勝負球になる落ちるボールが欲しいと球児からフォークを教わったとのこと。球児からストレートではなく、変化球を教わるというのが良いではないか。
2021年は球児伝来のフォークを武器に一平ちゃんブームを巻き起こすに違いない。
島本 浩也(10年目・27歳・左左)
【2800万円(-700万円)】
★1試合/0勝1敗/1回/防18.00
2019年、彗星のごとく現れた小さなサウスポーリリーバー。育成出身の苦労人がついに開花したと大いに喜んだものだが、一生懸命投げたツケが回ってきたのか、左ひじにメスを入れることとなった。
左肘内側側副靱帯再建術および左肘関節鏡視下滑膜切除術。いわゆるトミー・ジョン手術。11月5日に球団発表されたので、10月終わりから11月頭に手術が行われたと思われる。ということは、2021年の11月までは復帰の目はないと考えるのが妥当だろう。
そういうわけで、再び育成契約となってしまった島本だが、同じようにトミージョン手術を受けて復活した藤川球児先輩から、リハビリグッズを貸し出されたことをSNSで報告している。そうさ、球児も帰ってきた。島本だって戻ってこられる!
2022年の復帰を待っているよ。
才木 浩人(4年目・22歳・右右)
【980万円(-320万円)】
★5試合/0勝1敗/16回/防3.38
1m89cmの高身長から繰り出される伸びやかなボールを武器に高卒2年目でローテ入りするほど成長し、これからどれだけ活躍しちゃうんだろう、と思っていたが、身体が悲鳴を上げてしまった。
島本と同じく、11月に球団からトミー・ジョン手術を受けたことが発表され、育成契約となった。投球を再開できるのは21年の3月からだという。
まだ22歳。焦らずにしっかり治して来年戻ってこよう。それでも23歳だし。
牧 丈一郎(3年目・21歳・右右)
【450万円(±0万円)】
★22試合/0勝1敗/36.1回/防4.71
今季から育成契約になってしまった。何が何でもガムシャラに頑張るしかない立場である。だが、なかなか結果が出ない苦しいシーズンを送った。
それでも本人は「成長できたシーズン」と一定の手応えはつかんでいる模様。
2021年の支配下登録枠はすでに69個埋まっている。つまり、あと一人しか登録できない。育成選手は牧を含めて8人。それでなくても、新たな助っ人を獲る可能性だってある。厳しい戦いだ。
まだ若いが、成長した証を示せなければクビも十分にあり得る。
「丈一郎」は世界チャンピオンボクサーの辰吉が由来。その名に恥じぬ活躍を期待したい。
坂本 誠志郎(5年目・27歳・右右)
【1500万円(+100万円)】
38試合/0本/4打点/1盗塁/率.213
開幕3戦目のマスクを任されるも、4裏に5失点を招き、5表の打席で代打を送られてしまった。屈辱の対巨人開幕3連敗の一因となった(まあ、みんな悪いけど)。
しかも、7/2には登録抹消される。捕手が二人体制になってしまうのに。
2週間後に再昇格したが、思うところはあったはずだ。その悔しさをバネに、起用されれば、しぶといヒットを放ったり好リードも見せたが、シーズン終盤の打撃は湿りがちだった。
梅野が絶対的な立場を築きつつある中で、どのように自分をアピールしていくのか。大卒ルーキーの栄枝も加入し、心は穏やかでないはずだ。
それにしても、近い将来、捕手不足のチームとのトレードで去って行きそうな気配が感じられてならない...
長坂 拳弥(4年目・26歳・右右)
【750万円(±0万円)】
5試合/1本/2打点/1盗塁/率.400
その年の1打席目にホームランを打つ男。それが長坂拳弥。
昨年の6/20に初打席でホームランを放ち、今年も9/20に初打席ホームラン。昨年の打席は6/20のそれだけだったので、年またぎの2打席連続ホームランという珍しい記録を打ち立てた。
一軍での通算4安打の内、本塁打2本、二塁打1本と長打率は.786。しかし、梅野、坂本、原口と捕手王国のタイガースでその実力を発揮する機会は少なく、ファーム暮らしが長くなっている。が、来季は大卒の5年目。ドラ4で栄枝という大卒イケメンキャッチャーが指名されたこともあり、そろそろ危うい立場だ。
レベルの高い捕手陣にあって、何をすれば上で使ってもらえるのか...ここは岡崎が抜けたので人柄でアピールしてみるのも手かもしれない。
藤田 健斗(1年目・19歳・右左)
【500万円(±0万円)】
★36試合/0本/5打点/0盗塁/率.178
タイガース最年少捕手。
一軍捕手たちはいずれも20代後半なので、もってあと5~6年くらいだろう。その時に力を付けた藤田が颯爽と甲子園に登場する、というのが私が勝手に想像しているサクセスストーリーである。
ライバルは今回のドラフトで入ってくる大卒のイケメン捕手栄枝だろうが、プロの生活を一年多く過ごしている藤田にアドバンテージがある。
ファームではまだまだ結果を残せていないが、高卒ルーキーなので何の問題も無し。むしろ、片山や長坂といった先輩捕手に負けじと試合に出ていることが成長の証である。
フェニックスリーグで左手の有鈎骨を骨折してしまったが、強打者にはありがちな故障と聞く。頑張りの成果だと思いたいし、シーズン終わりのケガというのは運もある証拠だ。
日刊スポーツでファームリポートをしている田村藤夫が課題を上げつつも褒めていたので、未来の正捕手になるべくこれからも前進し続けてもらいたい。
原口 文仁(11年目・28歳・右右)
【2800万円(±0万円)】
48試合/3本/19打点/0盗塁/率.278
奇跡の男は2020年も勝負強さを見せてくれた。シーズン序盤こそ力を発揮できない場面が多く、一度はファームに落ちたが、一か月後に昇格すると打棒復活。途中出場が多い中で最終的に2割8分近い数字を残したのは立派。
しかし、本人の目標はあくまでも正捕手。タイガースがレベルの高い捕手陣を形成できているのは各々が高い目標を持ちながら切磋琢磨しているからである。
チームは度々コロナ禍に見舞われ、大病を克服中の身ではストレスも溜まったことだろう。それでもしっかりと結果を残したその精神力を讃えたい。
片山 雄哉(2年目・26歳・右左)
【420万円(±0万円)】
★55試合/2本/19打点/4盗塁/率.220
長坂と同じく一軍捕手の高い壁に苦しんでいるキャッチャー。ファームでも長坂との競争があり、厳しい戦いが続いている。
だが、DH、一塁手としての出場も多く、チャンスが無いわけではない。それを生かしきれていないことに、本人も悔しさが残っているはずだ。
年齢的に、もはや余裕はない。来季は野球人生を懸けるシーズンになる。まずは、一軍捕手に何かあれば真っ先に呼ばれる存在となるべく力を蓄えてほしい。
第120戦 vsDeNA24回戦【2020.11.11】
阪神甲子園球場
ベイ 000 000 000 0
阪神 000 000 01X 1
○岩貞7勝3敗 ●石田1勝4敗 S能見1勝1S
ベイ 大貫、石田、伊勢、ピープルズ
阪神 藤浪、馬場、伊藤和、岩貞、能見
2020年最終戦。
そして、能見篤史タテジマラストステージ。
先発は藤浪晋太郎。
5回87球4安打2四球9奪三振無失点。
良かった。とてもよく見えた。来季への希望の光がはっきりと見えた。もう大丈夫。そう思えた。
出来れば勝たせてあげたかったが、打線は大貫を打ち崩せなかった。
大貫はいつの間に良いピッチャーになったね。
藤浪の後を受けた馬場、伊藤和、岩貞が無失点リレーで最後のバトンを能見に渡した。
伊藤和のことはちょっと信頼していなかったので、ちゃんと抑えてくれて良かった。疑ってごめんね。
そして、8裏。
先頭の木浪のセンターフライを神里が落球。これで木浪は2塁へ。
このミスを生かしたい次打者の近本。
見事にライト線へタイムリースリーベース。
さあ、勝ち越した。あとは能見に託すのみ。
能見がワインドアップで投げる。
何と美しいことか。
いきなり細川にセンター前にヒットを打たれたけれども、続くソトをショートゴロゲッツーに打ち取り、あと一人。
そして、柴田を空振り三振。
プレッシャーのかかる場面で投げる能見がピシャリと抑える姿を久々に観た。
それを早くやってくれていれば。。。
いつかの開幕戦で10失点したのを観たっけな。
でも、それ以上の喜びをたくさんくれた。
この一言に尽きる。
ありがとう。
ラミレスもこの試合が最後だった。
今思えば奇策をバシバシ打ってくる楽しい人だった。
お疲れさん。
大山はラスト2試合を1番として起用されたがヒットすら打てなかった。
残念。
とにかく最後の試合で勝てて良かった。
この勝利は必ず来季へつながる。
「挑戦していく姿をファンのみんなの勇気にしたい」
矢野のスピーチはソツなく、それでいてアツい。
3位、2位ときた。
もう優勝しかない。
矢野監督を胴上げしよう!
【2020年の成績】
60勝53敗7分/2位/勝率.531/494得点/460失点/110本塁打/80盗塁/打率.246/防3.35
第119戦 vs巨人24回戦【2020.11.10】
阪神甲子園球場
巨人 300 000 100 4
阪神 000 000 000 0
○戸郷9勝6敗 ●青柳7勝9敗
巨人 畠、戸郷、桜井、高橋、高梨
阪神 青柳、馬場、守屋、小川、藤川
発売と同時に即売り切れになったチケットだったが、何とか外野レフト指定席をつかみ取ることが出来た記念すべき試合。なのに、まさかこんな試合になろうとは、、、
タイガースナインには猛省してほしい。
よりによって今日という日に、ここ数年で最もひどい試合をしたのではないか。
打ったヒットは1本のみ。
1表、一死1、2塁の場面、岡本のセカンドゴロを小幡が見事にトンネル。おあつらえ向きのゲッツーコースの打球は一転して、先制点を献上するタイムリーエラーとなり、なおも一死1、3塁という大ピンチになった。
続く丸にタイムリーを打たれさらに2点目を献上、さらにさらに田中俊にもタイムリーを浴びて3点目もプレゼント。
今日は藤川球児の引退試合。
あれ? みんな知ってるんだよね?
なんで、こんなだらしないことになってるの?
打線さえ奮起してくれれば3点差はどうにかなる数字。
現に11/5は6点差を逆転し、勝利したではないか。
が、奮起しなかった。
なんと7回までノーヒットに封じられた。
日本シリーズへの調整登板でしかない畠、戸郷、桜井に。
しかも桜井は8表の打席に立ったのに、その裏に高橋に交代している。
巨人ベンチから完全に舐められた采配をされている。
その高橋から辛うじて中谷がセンター前に運んだのが、この日唯一灯された「H」ランプ。
半ばヤケになった虎党がここぞとばかりに盛り上がるのが、逆に切なかった。
試合前から球児を「9回に投げさせる」と明言していた矢野監督。
願わくば、セーブシチュエーションで、それでなくてもリードしている状況で球児をマウンドに迎えたい。
そんな中で『every little thing every precious thing』が場内に響き渡れば、号泣してしまう。
球児が引退発表して以来、幾度となくそんな情景を思い浮かべては涙があふれてきてしまうのをこらえる自分がいた。
だが、現実は4点ビハインドでの登場だった。
感動半減。半減どころか8割減。
調整登板の投手たちを打ち崩せず、イージーゴロきっかけの失点と押し出しの失点でリードを許した展開で藤川球児がマウンドに立っている。
敗戦処理。
球児にもっとも似合わないシチュエーションだった。
坂本と中島の役者ぶりに感謝しよう。重信も後々のカルトクイズ的にはセカンドフライという幕切れも悪くなかったと思う。
球児自身が気持ちよく、目いっぱい腕を振れているのが救いだった。
小幡は今日眠れないかもしれない。
大事な先輩の花道を思いっきり汚したのだから。
だが、球児も03年4月11日の東京ドームでの巨人戦で、9裏二死1、3塁で登板し、代打・後藤に同点3ランを浴びた。
打たれた時の呆然とした球児の顔をよく覚えている。
ドラ1で入団したピッチャーだけど、こんなもんか。
そんな印象だった。
だが、2年後にはJFKの一角としてチームを牽引する存在に生まれ変わっていた。
「必ず見返してやる」
その一心が球児を最強のピッチャーに育てたのだろう。
大切な試合で痛恨のエラーをした小幡にも、きっと「見返してやる」心があることだろう。
数年後に、激しいポジション争いを制し、不動のショート(セカンドでも良し)としてタイガースになくてはならない存在となっていること願う。
いや、むしろそうなっていなくては今日のエラーは取り戻せない。
全く打てなかった打撃陣も然り。
「矢野監督を日本一の監督にさせてあげましょう」
球児のラストメッセージを実現させないことには今日の不甲斐なさ、情けなさ、体たらくといった悔しさが晴れることはないだろう。
偉大な選手が去っていくこと。
その選手をしょうもない試合で送り出したこと。
ただただ悲しかった。
第118戦 vs広島24回戦【2020.11.7】
マツダスタジアム
阪神 000 101 000 2
広島 000 000 000 0
本 大山28号
○秋山11勝3敗 ●中村祐3勝4敗 Sスアレス3勝1敗25S
阪神 秋山、能見、エドワーズ、スアレス
広島 中村祐、菊池保、中田、ケムナ
この日はカープで長年キャッチャーとしてチームを支えた石原慶幸の引退試合だった。
花を持たせてやれば良いものだが、そこは真剣勝負。タイガース投手陣が4安打完封リレーで完勝してしまった。まあ、こういうもんだよね。
4表に木浪のタイムリー、6表に大山のソロ。
この2点を秋山、能見、エドワーズ、スアレスがしっかり守った。
ちなみに大山のホームランは場外だった。ところで、球団の生え抜き打者が30本を打つのは85年の掛布、岡田以来いないとのことである。あと2本。あと2試合しかないけど何とか頑張れないか。
能見は石原と同学年。
最後の対決はライトフライで打ち取った。
僕は真っすぐと決めていた。いろいろホームランを打たれた記憶もある。僕が先発の時から、石原はずっと先発マスクをかぶっていたし、いろんな思いを持って。同級生がいなくなるので寂しい気持ちです。最後は僕の勝ち。
良いコメントである。
能見には石原の分も頑張ってほしい。タテジマでないのは寂しいが。
球児はサヨナラツアーをマツダスタジアムでも敢行。
石原引退記念Tシャツを着て、場内を周った。石原が広島でもぜひ、ということではじめは遠慮していた球児もグラウンドに出たとのこと。
各地で、わざわざ登場曲を流して見送ってくれるなんてありがたいことだ。
みんなから愛されている選手なんだね。
この日、ボーアが帰国した。
タイガースファンは最高です。そして、素晴らしいチームメートたちとタイガースの一員としてプレーできたことを誇りに思います。もちろん、日本食はおいしく、この日本という国は最高です! たくさんの応援をありがとうございました。
あなたのホームランは最高に気持ちよかったよ。
ボーアのこれからの人生がハッピーになることを心から願っている。
第117戦 vsヤクルト24回戦【2020.11.5】
阪神甲子園球場
ヤク 430 000 000 7
阪神 101 510 00X 8
本 梅野7号
○ガンケル2勝4敗 ●星1敗 S岩崎5勝2敗2S
ヤク 金久保、大下、星、大西、寺島
阪神 西勇、馬場、谷川、ガンケル、岩貞、エドワーズ、岩崎
先発の西勇輝は完封で勝てば防御率で1位になれる可能性があった。完封せずとも無失点でマウンドを譲れば大野雄大や菅野、森下に大きなプレッシャーをかけられたのだが、現実はまるで違った。
1回2/3 66球6安打2四球1死球1奪三振7失点(自責点4)で降板。
自身最速のKO劇だった。
自責点が4なのは2つの失策がらみなのだが、その失策の一つも自ら犯したものなので何の言い訳もできない(もう一つはマルテ。西勇輝の牽制球を捕り損ねる)。
これが2020年の最後の登板になってしまったことが非常に残念である。もちろん防御率タイトルなんぞ夢のまた夢。
この大敗ムードいっぱいの中で打撃陣が頑張った。
だって4裏までに同点に追いついてしまうんだもの。
4裏の5得点は盛り上がったなあ。
そして5裏には梅野が勝ち越しソロを放つ。
そして、そのリードを保ったまま勝利。
3番手の谷川と4番手のガンケルがピシッと抑えてくれたのが良かった。
この頑張りを私は忘れない。
というわけで、大逆転勝利を観られて大満足。
2表には村上宗隆の1イニング3盗塁というセ・リーグでは67年ぶりという稀有な記録も目の当たりにできた(球界でも41年ぶり)。自軍が勝ってこその余裕のある感想である。