阪神タイガース観戦記

このブログは阪神タイガースの試合を私見で振り返るものである。

第126戦 vs広島22回戦【2018.9.21】

マツダスタジアム
阪神 003 000 000 3
広島 000 020 23X 7
○一岡5勝6敗1S ●能見3勝3敗1S
阪神 小野、能見、桑原、望月、岩崎
広島 野村、アドゥワ、一岡、フランスア、中崎

この日も雨。
ユニフォームを濡らしながら戦っていた。

先発の小野は先制点を許すことはなかったが、5裏に崩れた。
先頭の会沢を内野安打で出塁させると、野間、代打バティスタに連続四球。
無死満塁のチャンスをみすみす相手に献上。この好機を広島打線が見逃してくれるわけもなく、犠牲フライとショートゴロの間に点をあげた。タイムリーはなくとも、チャンスをしっかりとモノにするのが首位のチームの抜け目なさである。
結局、この2点がカープナインに「これでいける」という気運を生み出させ、7裏の逆転、8裏のダメ押しにつながっていく。
小野の5回の失点、多い気がする。勝利投手の権利がかかるイニングで力が入るのはわからないでもないが、いつまでもそれを繰り返すのは勘弁してもらいたい。
この日は6回4安打6四球2失点。クオリティスタートだが、フォアボールが多すぎる。そして、そのフォアボールが致命的な失点につながっている。
昨季は首脳陣が我慢の起用したことで経験を積めた。今季は唯一先発ローテーションを守っている。着実に力を付けてきている。
無駄なフォアボールが減れば、もっと勝てる投手になれる。
その進化を信じたい。

7裏、植田が痛恨のエラーで決勝点を与えた。
二死からフォアボールで崩れた能見もいただけないが、守備で評価されている選手がミスをするのはもっといただけない。
打撃がまだまだ発展途上で俊足堅守がウリなのに、守備が崩れたら単なる足の速い人である。さすがにそれだけの選手では1軍にいさせてもらえないだろう。北條が離脱したチャンスをモノにするという気概をもっと見せてほしい。

原口が離脱。
先日のヤクルト戦で原からデッドボールを喰らい左手を骨折してしまったそうだ。
あと1本に迫った球団代打安打記録更新は夢と消えた。
岩貞が青木の頭に当てたのは良くないことだが、その後に中澤が糸井の膝に当てて骨折させて、今度は原口。
ヤクルトの報復がえげつない。
まあ、タイガースも5人の投手が頭部死球で退場になっているが。
連戦の中で代打の切り札の離脱は痛い。
まさしく正念場。
代わりに昇格してきたのは西岡。
もう、ここはシーズン200安打記録保持者でありメジャーを経験した、かつてのスーパースターの復活に望みを託すしかない。
この日は代打でサードゴロだったが、きっとエンジンがまだかかりきっていなかったのだろう。雨だったし。
明日はお天気だから、やってくれるはずだ。

第125戦 vs広島21回戦【2018.9.20】

マツダスタジアム
阪神 100 120 100 5
広島 000 030 010 4
本 ナバーロ3号 鈴木30号
○才木6勝8敗 ●ジョンソン10勝8敗 Sドリス1勝6敗30S
阪神 才木、能見、桑原、藤川、ドリス
広島 ジョンソン、中村、戸田、アドゥワ、ヘルウェグ

試合開始が1時間9分遅れ、途中で1時間2分の中断。
本来なら中止にしてもいい局面だが、試合日程が押し迫った両軍にとっては流せない試合だった。
特にタイガースはこの日に9/9に中止となった試合が10/9に組み込まれることが発表され、10/13に始まるクライマックスシリーズとは3日間の空きしかないという切羽詰まった状況になっていた。

雨が降りしきる中、才木が頑張った。
前回の登板は中日相手に不甲斐ない投球だったが、今日は粘った。
雨、中断と調整力が問われる中で5回3失点。5裏の丸のタイムリーと鈴木のホームランはちょっと次元の違うバッティングをされたので無視する。もらい事故みたいなもの。気にしないことにしよう。
2週間前のマツダスタジアムでも勝っており、カープ相手に2連勝。来季に向けて明るい材料である。
無駄なフォアボールを減らせれば、タイガースを背負う投手になれるはずだ。

今日のドリスは頑張った。
菊池、丸、鈴木を三者凡退で仕留めた。
特に鈴木を変化球で翻弄しつつ三振で抑えたのは素晴らしかった。
梅野のリードと共に称賛を送りたい。
一方、不安なのは球児。
制球がおぼつかない。球威はあるだけにもったいない。
本当は2点差でドリスにバトンを渡したかった。
投手陣で誰よりも経験値が高い球児の修正力を信じたい。

とにかく、いつ中止になるともわからない中で先制点を取れたのが良かった。
効果的に追加点を取れたのも良かった。
雨がジャンジャン降っていた4、5表に取れている。相手にとって得点以上にダメージを与える一撃となっただろう。
ナバーロのホームランも良かった。打率も3割に迫ろうとしている。この間も書いているが、来季も必ずベンチにいてほしい選手だ。
7表の中谷の犠牲フライで取れた1点も良かった。
まだ、全然中谷のこと信じてないが、この犠牲フライは最低限の仕事をした。誉めてやろう。
最後まで冷や冷やしながら観たが、こういう試合展開で勝利を手に出来たのは次につながる。

第124戦 vsヤクルト22回戦【2018.9.19】

明治神宮野球場
阪神 110 020 000 4
ヤク 600 110 01X 9
本 山田33号 西浦9、10号
○大下2勝1敗 ●岩貞7勝8敗
阪神 岩貞、望月、伊藤和
ヤク ブキャナン、大下、梅野、近藤、石山

幸先よく先制した1点。
この得点を大事に戦って行きたい。そう思っていたのに、岩貞が意味不明の乱調。
1裏に青木にタイムリー、山田に2ラン、西浦3ランを浴びて6失点。
エラーきっかけでランナーを出したとはいえ、観る方もプレイする方も意気消沈の大量失点。これから連戦続きだというのに、中継ぎ陣投入が初回で決定した。
2回以降はそれなりに投げていたので、どう考えても調整ミス。何をどのようにして試合当日までに身体を作っていくのかは知らないが、もう少しまともな試合を作るための努力をしてくれないだろうか。
いや、努力はもちろんしているのだろうし、ちゃんと調整をしているとは思うんだけどさ。こんな試合ばっかりだと、何を言われても仕方がないよね。結果が全ての世界だし。
当然、投手だけの責任ではない。キャッチャーも原因を考えなきゃいけないし、投手コーチもバッテリーコーチも悩んでほしい。
ここのところ、初回に失点される試合が多すぎる。
いきなり点を取られると、観る方もげんなりしてしまう。もう少し、気持ちよく試合を観ていたいな。

ブキャナンも決して良い内容ではなかったが、攻めあぐねた。
攻めあぐねるのはいつもの事なので、もう目くじらを立てることも無いのだが、それが良いというわけではない。
本当はきちんと攻め切ってほしいのだ。
20点取れる力はあるのだから、きっとできるはずなのだ。
でも、できない。
ココで一本出れば流れは変わる、そういう場面で凡退する。
チャンスをモノにする力。誰かこのチームに授けてくれないだろうか。
決定力不足。サッカー日本代表の代名詞だが、今は阪神タイガースにこそ相応しい。

この試合をもって今季の優勝は完全消滅。だいぶ前から諦めていたが、2005年以来の栄冠は来季以降へ持ち越された。なんだかんだで13年間も優勝から遠ざかることになる。
金本監督の来季は3年契約の2年目。だが、一向に改善されない打撃力、伸び悩む若手と指導力に疑問符が付きはじめている。進退をかけるシーズンになるだろう。
03年、05年とその不屈の魂がみせた輝きがチームに栄光をもたらした。その偉大な姿は目に焼き付いている。鉄人ならば、きっと成し遂げてくれるはず。来年までは金本監督を信じたい。

そんな1軍の苦境をよそに、ファームがマジック2を点灯させた。
矢野監督の超積極野球はシーズン盗塁記録を塗り替え、しっかりと結果も伴わせ実を結んでいる。
昇格した選手がなかなか結果を出さないのはもどかしいが、ここは素直にファームの強さに拍手を送ろう。
この頑張りが数年後につながっていくのだから。
イースタンは巨人が優勝。
ファーム日本選手権阪神vs巨人になる。
せめて、ここで日本一になって1軍の憂さを晴らそう。

第123戦 vsDeNA21回戦【2018.9.17】

横浜スタジアム
阪神 100 002 010 0 4
ベイ 300 000 010 2 6
本 大山10号 ソト32、33号 宮崎27号
エスコバー3勝3敗 ●ドリス1勝6敗29S
阪神 岡本、望月、桑原、藤川、能見、ドリス
ベイ 濱口、三上、パットン、砂田、山崎、エスコバー

初回から大山が前日に続き覚醒ぶりを発揮したが、その裏に岡本はいとも簡単に逆転された。
中継ぎ起用してきた投手を先発に据えた時点で首脳陣も総力戦になるとはわかっていただろうが、先制点を取った後に即逆転されてしまうと士気は下がる。
その後の岡本は4回まで踏ん張って投げたが、やはり初回の3点である。
今年の投手陣、初回失点率が高すぎやしないだろうか。
試合に入る前の調整法なのか、何なのか。とにかく打てないチームなのに、初回からのビハインドは難易度設定が高すぎる。
このマゾヒスティックな体質は改善してもらいたい。

岡本の踏ん張りを望月、桑原が継続させ、打線もそれに応えて同点に追いついた。
同点タイムリーを打ったのはエフレン・ナバーロ。
フルカウントまで粘りながら結局三振してしまう場面も目立つが、地味にタイムリーを放つ打撃を高く評価したい。
決してスラッガーというわけではないが、来年もいさせてあげれば率を稼げる選手になるのではないだろうか。
楽天にいたリックのように。

この試合で糾弾したいのは同点打を浴びた藤川でも、ソトにサヨナラ2ランを喰らったドリスではない。
藤川が打たれる場面も最近よく見るが、ここまでよく頑張ってきている。仕方ない。
この時期に背信投球を続けるドリスは来季残留が黄色信号だが、これまでの日本での実績や30歳という年齢を考えれば残しておくべき助っ人だと思う。
糾弾すべきは中谷である。
俊介と入れ替わり昇格してきたが、落とされた時の悪癖は全く改善されていない。
昨年20本を打ったのは何かの間違いだったのだ。
8表。
ようやく勝ち越し、なおも一死3塁。ナバーロが三振したのは痛恨だったが、まだ二死3塁。中谷には何とかしてほしい場面である。
どうして初球の真ん中に入ってくるスライダーを見逃すのだろう。
どうして同じボールがもう一回来たのに打ち損じるのだろう。
結局、セカンドフライ。
彼には好球必打という言葉を送りたい。
そして、好球は何度もやってこないことも伝えたい。
そして、チャンスは逃し続ければ再びやってこないという事も。

大山が覚醒したかに見えるが、9表は二死1、2塁で初球をショートフライ。
ランナーを出してから制球の安定しない山崎なのに、なぜ初球から手を出すのか。
手を出すならば、モノにしなくてはいけない。
大山大明神に逆転勝利を祈願したが、彼は神様にはまだなりきれていなかった。

3位まで1.5差とはいえ、最下位に転落。
そして20日からはマツダカープ戦。
カープのマジックは4。
これまでの展開を考えれば2年続けて胴上げを目の前で見ることになるだろう。
意地を見せられるだろうか。
意地を見せられれば、CS進出も見えてくる。

第122戦 vsDeNA20回戦【2018.9.16】

横浜スタジアム
阪神 209 000 090 20
ベイ 200 110 000 4
本 筒香35号 大山7、8、9号 藤浪1号 宮崎26号
○藤浪3勝3敗 ●今永3勝10敗
阪神 藤浪、望月、桑原、能見、ドリス
ベイ 今永、田中健エスコバー、石田、三嶋、砂田

大山完全覚醒宣言。
6打数6安打7打点。
1試合6安打はセでは44年ぶり6人目の記録。
NPBでも9人目の記録。
1イニング2本塁打は史上20人目の記録。
20点を獲った試合は大山の記録で彩られた。
3本のホームランはいずれもレフト方向への完璧な当たり。ホームランバッターのそれであった。
昨日まではまだまだ大山を信じていなかった。一昨年の江越パターン(4試合連続ホームランからの絶不調突入)も大いにあり得ると思っていた。
が、もう信じる。信じてみる。
大山は本物だ。やってくれる男だ。

その大山と同期なのが藤浪晋太郎
悩み深き幻のエース。
この日は抜け球もなく、わけのわからないフォアボールもなく、良い感じに見えた。
5回4失点と数字だけ見ればイマイチだが、内容は悪くなかった。次回の登板が楽しみである。
そして、何よりもバッティングが冴えていた。
3表に満塁ホームラン。
3日前にこんなことをつぶやいてみたのだが、

 

ひょっとしたら、実現するかもしれない!

二人の同期生の頑張りにリハビリ中の北條も勇気づけられたことだろう。

福留もひそかに代打出場してタイムリーを放っていた。
この勢い、大事にしたい。
明日の試合で一気にしぼむことがないようにしたい。
その先発は岡本。交換トレードで西武へ行った榎田はまさに獅子奮迅の活躍である。
前回の中継ぎ登板(9/12)ではポカスカ打たれていたので不安は募る一方だが、きっと修正をしているはず。
任せたぞ。

第121戦 vsヤクルト21回戦【2018.9.15】

阪神甲子園球場
ヤク 012 000 300 6
阪神 100 000 210 3
○山中2勝 ●青柳1勝1敗 S石山3勝2敗29S
ヤク 山中、ハフ、近藤、石山
阪神 青柳、岩崎、桑原、藤川

青柳、山中のサイドスロー対決は山中に軍配。
山中に弱すぎる。これで通算7勝3敗。他のチームが打てるのに、なぜウチだけ打てないのだ。


この日は幸先よく1裏に1点を先制したが、2、3表にヒットを畳みかけられあっさりと逆転を許した。
必殺の「二死から失点」炸裂である。
どうしたらこの病気は治るのだろう。治せる人などいるのだろうか。
変則投手は観ていても楽しいので、青柳には是非ともこの病気を克服し、ローテの一角を占める投手に育って行ってほしい。

6回終了時点ではまだ2点差。逆転の望みはあった。
が、7表に岩崎が試合を壊す。致命的な3点を献上。
今年の岩崎は開幕からずっと安定感がない。春先に先発候補に上げられた挙句、結局中継ぎ起用というのが尾を引いているのだろうか。
ケガをせずに投げ続けてくれるタフさは評価できるが、防御率5.14のリリーフ投手ではさすがに厳しい。
良い時は手の付けられないピッチングをする投手。復活してほしい。

7裏に2点を返し、なにやらいい感じの流れが向きはじめた。
8裏。
陽川のタイムリーで1点を取り、なおも一死満塁のチャンスを作った。
2点差。一打出れば同点、あわよくば逆転。犠牲フライでも1点差でプレッシャーをかけられる。
勝負どころである。
伊藤隼太
ショートフライ。
何やってんの?
逆転の気配が引き潮のように去ってゆく。
続く梅野はショートゴロ。チェンジ。


ここ一番で打てる力。この差が今年のセ・リーグの順位を形成している。
「二死から失点病」の克服。
ココイチで打つ力」の会得。
来季優勝するために必要なコト。

第120戦 vsヤクルト20回戦【2018.9.14】

阪神甲子園球場
ヤク 100 003 000 4
阪神 000 000 000 0
○原5勝7敗 ●小野7勝6敗
ヤク 原、石山
阪神 小野、能見、望月、伊藤和

この日も初回に先制点を取られた。
これで4試合連続である。
先発投手はいったいどのように調整して試合に臨んでいるのだろう。
打てない、と嘆いている状況なのにいきなりハンデを背負わせる展開を作り出す。
逆転勝ちはエンターテインメントとしては見応えがあるが、何もわざわざ初回にそのシチュエーションを作らなくてもいいじゃないか。
そして逆転できればこれに勝る喜びはないが、そのまま負ければ空しいだけである。
この試合、エンターテインメントは発動しなかった。
原のキレのある変化球に翻弄され、手も足も出なかった。
審判ですら、少しボール気味のコースをキレの良さに押されてストライクコールしていた。
どうして、タイガース戦でそういうピッチングをするのだろう。
広島相手にやれよと言いたい。

ただ負けただけならまた明日頑張ろうと言えるが、この試合には悲劇が待ち受けていた。
4表の守備で井野のショートゴロを横っ飛びした際に左肩を痛めた。
打球は見事に好捕したが、起き上がれない。表情も悲痛である。
亜脱臼。
後半戦は不動のショートとして出場し、3割をキープし続けていただけに悲しすぎる故障である。
これまでケガらしいケガをしたことがない選手。本人も辛かろう。
奇しくも、前日には

阪神・北條のメンタルを変えた一言 「前向きに考えるようになった」 - スポーツナビ

という記事が出て、今後の更なる躍進を期待されていた。
脱臼は癖になったりもするという厄介なケガである。
彼が身に付けた「前向きになれる」力を存分に発揮して焦らずにしっかり治して、来季に元気な、そして進化した姿を見せてもらいたい。

第119戦 vs中日21回戦【2018.9.13】

阪神甲子園球場
中日 103 110 000 6
阪神 000 101 000 2
○松坂6勝4敗 ●才木5勝8敗
中日 松坂、ロドリゲス、岩瀬、佐藤
阪神 才木、岩崎、望月、伊藤和

阪神タイガースというチームはお人好しなチームである。
松坂の今季6勝のうち3勝をプレゼントしている。
怪物の復活に大いに貢献。プロ野球界の至宝が再び輝ける舞台を3度も用意してあげた。
しかも、この日はここ最近引退発表をするいわゆる松坂世代に捧げる記念の白星となった。
村田修一杉内俊哉後藤武敏
ヒーローインタビューでは「彼らの分も気持ち込め、僕は頑張るという決意表明」なんて語ってた。
新聞紙面も作りやすく、実に世間の動向に忖度している球団だと思うのである。

金本監督は「なんでかな。うちだけじゃないかな、松坂を打てないの。なんでかな」とコメント。
我々もテレビ画面越しに観ていて、同じ感想を持つ。
全盛期ならいざ知らず、球速も球威も衰えたロートルピッチャーを打ち崩せないのは謎である。
その謎を、悔しいので「お人好し」の一言で片づけようとしているのである。

こちらが打てないのであれば、抑えればいいのだが、才木は前日の岩貞と同じように二死から先制点を奪われる最低の立ち上がり。
粘る力。頑張って養ってほしい。

第118戦 vs中日20回戦【2018.9.12】

阪神甲子園球場
中日 200 000 003 5
阪神 201 500 000 8
本 糸井16号 大山6号
○岩貞7勝7敗 ●小熊3勝3敗 S藤川4勝2敗2S
中日 小熊、又吉、浅尾、山本拓
阪神 岩貞、望月、岡本、藤川

大山が覚醒したのかもしれない。
1裏の即同点弾の糸井も素晴らしかったが、4裏の大山3ランは見事だった。
初回に二死から2点を先制される最悪の立ち上がりを見せていた岩貞を糸井と大山が救った。
福留が足を負傷しスタメンを外れてしまう危機的状況だったが、何とかこらえた。
大山は高めの直球に手を出しがちで、攻撃の士気を削ぐポップフライを打ち上げることがまま見られるが、その癖が改善されれば驚異の大砲になるのではないか。
2年前は大学日本代表の4番を任された男。潜在能力はあるのだ。
嫌な負け方の後に、快勝(9表の3失点は余計だが)。
CS進出に首の皮一枚状態が最後まで続くだろう。連戦に次ぐ連戦、若手の力なくして夢はつながらない。
「覚醒」を信じたい。

第117戦 vs中日19回戦【2018.9.11】

阪神甲子園球場
中日 300 110 002 7
阪神 001 310 100 6
本 アルモンテ13号 ビシエド25号 大山4、5号
○岩瀬2勝2S ●ドリス1勝5敗29S S佐藤1勝2敗4S
中日 ガルシア、ロドリゲス、福谷、岩瀬、佐藤
阪神 メッセンジャー、岩崎、桑原、能見、藤川、ドリス

メッセンジャーが初回にアルモンテから3ランを喰らう。
ツーアウトまでこぎつけてからの大量失点は痛い。
相手はガルシア。12勝を挙げている投手から3点を返すのは並大抵のことではない。
重い雰囲気が甲子園を包む。
4表。1点を返し反撃ムードがわずかながらに灯った矢先、ビシエドにライトポール直撃のソロを浴びる。
切れそうで切れずにポールに当たるホームラン。嫌な失点である。
これでメッセの集中力は切れた。8番松井雅に頭部死球で危険球退場。
ここ8戦で勝ち星のないエース。これではチームも浮上しない。
ちなみに危険球退場はこれで今季球団5人目。ちょっと多すぎる。

この危機的状況に発奮したのは昨年のドラ1、大山悠輔。
2本のホームランを放ち、ゲームをひっくり返した。

が、この勝ち越しをフイにしたのは守護神ドリス。
9表にアルモンテに2点タイムリーを打たれる。
8月はそこそこ安定した投球を見せていたが、9月までは続かなかったようだ。
ドリスに限らずだが、我が投手陣はフォアボールで出したランナーを高確率で得点に結びつけられている。
粘りというものが乏しい。

負けそうな試合をひっくり返したのに、最後の最後で逆転負け。
観終わった後の虚無感たるや。
打てない。フォアボール連発。春先の課題は最後まで改善されることなくシーズンは終わろうとしている。
この先、クライマックスシリーズに進出しようがしまいが、首脳陣の指導力が問われるシーズンオフとなるだろう。