阪神タイガース観戦記

このブログは阪神タイガースの試合を私見で振り返るものである。

第47戦 vsヤクルト12回戦【2019.5.23】

阪神甲子園球場
ヤク 000 000 000 0
阪神 000 000 001 1
○ドリス2勝1敗10S ●マクガフ2勝1敗
ヤク ブキャナン、近藤、ハフ、マクガフ
阪神 高橋遥、藤川、ジョンソン、ドリス

サヨナラ勝ちで3連勝。広島に3連敗した分を取り戻せた。
開幕序盤の打てなさすぎるところから、徐々に「ここぞ」の一本が出るようになってきた。きっとフレッシュな首脳陣の思いが少しずつ体現されているのだろう。

高橋遥は良かった。だが、相手のブキャナンも良かった。
互いにランナーは出しても得点は許さない、崩れないピッチング。
手も足も出ない形で抑えられるのも癪だが、取れそうなのに取れないというのもフラストレーションが溜まる。
お互い、そういう気持ちで戦っていたことだろう。
それにしてもブキャナン、今季は特に打ててない気がする。意外といい助っ人を掘り出してくるのがヤクルトの嫌いなところだ。
先発投手が同じレベルであっても、後ろの投手陣は我々の方が上を行っている。
2年続けて近藤、石山が獅子奮迅の活躍をするはずがないのだ。どこかで勤続疲労のツケが来る。ついでに言えば、他球団を出されたアラフォー投手が一年通して活躍できるとは思えない。そうでなければ放出しないのだから。
だが、我らには経験豊富な球児、能見、ドリスに加えPJがいる。
これが、いい流れを生み出し、サヨナラ勝利へとつながるのだ。
盤石リリーフ陣を作り上げた、歴代の投手コーチを褒めたたえたい。そして、今もなおファームで指導にあたる香田コーチはやっぱり腕が良いのだと思う。
あとは藤浪だけ…!

殊勲は糸原。
一死から梅野、マルテを連続四球で荒れだしたマクガフ。甲子園でこのランナーの出し方は異様な雰囲気を作り出す。
その押せ押せムードに北條が乗った。
2球目をレフト前ヒット。打った瞬間はサヨナラか! と思わせたが、ごく普通のヒットだったので2塁走者も自重。
北條の一塁ベース上で嬉しそうにしながらも、殊勲打にならなかったことを悔しがっていた表情が印象的だった。
少しずつ、着実に結果を積み重ねている北條。沖縄キャンプで誰よりも一番声を出していたことは三日間しか行っていない私ですら気付いている。ベンチでも最前線で仲間たちに声を掛け続けている姿を一番多く目にする。その努力は必ずやこの長いシーズンのどこかで発揮される時が来るはずだ。
一死満塁。
バッターは途中出場の糸原。これまでほとんどスタメンだったキャプテン。期するものがあっただろう。5球目の真ん中低めのストレートを力強くはじき返し、右中間を破るサヨナラ安打。
強く振れる。金本前監督が糸原を高く評価していた部分がこれだった。
それが結実したような場面だった。
えらいぞキャプテン。
だが、ヒーローインタビューはあまりにも淡泊な受け答え。選手会長はとても盛り上げ上手なのに。
新庄は別格としても、葛城や関本のようにスタンドを湧かす意識は欲しい。性格的なこともあるのかもしれないが、通り一遍のことを棒読みでしか喋れないのであれば、お立ち台に上げる意味がない。