阪神タイガース観戦記

このブログは阪神タイガースの試合を私見で振り返るものである。

第24戦 vsDeNA6回戦【2019.4.25】

横浜スタジアム
阪神 200 000 003 5
ベイ 000 101 100 3
本 大山5号、筒香7号、ソト8号、伊藤2号、近本4号
○ジョンソン1勝 ●山崎1勝1敗2S Sドリス5S
阪神 岩田、守屋、能見、ジョンソン、ドリス
ベイ 今永、エスコバー、山崎

10月に今季を振り返るとき、忘れられない試合の一つとなることは間違いない。

DeNAの先発は今永。昨季とは違い、今季は一昨年のキレが投球に戻り「エース」として復活した。手強い相手である。
初回、大山がその今永から先制の2ラン。逆方向へ飛び込む一撃に今永も「まさか」の表情を浮かべていた。徐々に4番の仕事ができている大山。キャンプから終始一貫して4番に据えている首脳陣の我慢と期待の大きさに、本人も結果で応えようと努力しているのだろう。
2回以降は今永の投球に手も足も出ず。対する我らが岩田も低め低めを心がけ、丁寧なピッチングを続けていたが4裏に筒香、6裏にソトと2本のソロを浴び同点に。
打たれたのがこの二人なら致し方ない。
岩田は6回86球5安打1四球3三振で降板。試合は作った。今季にかける並々ならぬ思いがしっかりと投球にも反映されている。さすがはかつてのWBC世界一メンバー。
7裏。岩田からマウンドを引き継いだ守屋が伊藤光に被弾。筒香、ソトなら諦めもつくが伊藤光ごときに一発を浴びるとは。
島本ともに矢野監督のお気に入りリリーフの守屋が打たれてしまった。7連敗中のDeNAもこの一発でトンネルを抜け出せると思ったことだろう。
だが、
ドラマは最終回に訪れる。

9表のマウンドはもちろん山崎康晃。面構えといい、SNSでの情報発信の内容といい、客がジャンプしながら出迎える登場スタイルといい、全く好きになれないピッチャー。だが、その力は認めざるを得ない。
しかし、先頭の梅野はストレートのフォアボール。「おや?」という雰囲気。
続く陽川に代打で北條。送りバント要員だが、日本代表ストッパーから犠打を決めるために出てくる代打というのは相当のプレッシャーである。北條はちゃんと仕事をした。しかも、山崎のエラーで北條も生きる形になり、無死1、2塁。
何かが起きそうな雰囲気。
が、続き木浪がバント失敗で一死1、2塁。何かが起きそうな雰囲気はしぼんだ。
次打者はジョンソンの代打で鳥谷。しかしレフトフライ。
無死1、2塁で何もできずに2アウト。やはり、負けか。そう思った。
バッターは近本。初球はファール。そして、2球目。
外角高めのストレートを思い切り振りぬいた当たりはレフトポール際へグングン伸びていく。その打球の勢いは衰えることなく阪神ファンの待つレフトスタンドへ吸い込まれていった。
逆転3ラン!
9回二死から、山崎から、新人が逆転弾。
仕事先でこっそりスマホ観戦だったが、興奮を抑えきれず、本番中だということも忘れて事情を知らない同僚にハイタッチを強要。同じトラキチスクリプターに奇跡の逆転劇を耳打ちし喜びを分かち合う。

外れ外れ1位だった近本。だが、藤原恭大、辰巳涼介は苦しんでいる。
キミが来てくれて良かった。
1ヵ月しか経っていないが、今や新人王候補ナンバーワン。広島の床田、ヤクルトの村上がライバルになりそうだが、この一発のインパクトは大きい。
もう私の中では新人王。

ハマスタでは無類の強さを誇るタイガース。
これで、甲子園での勝率を上げ、巨人に勝てるようになれば優勝争いに加われる。
頑張ろう。