阪神タイガース観戦記

このブログは阪神タイガースの試合を私見で振り返るものである。

第2戦 vsDeNA2回戦【2023.4.1】

京セラドーム大阪
ベイ 410 000 000 00 5
阪神 310 010 000 01 6
本 宮崎1号
○富田1勝 ●山崎1敗
ベイ ガゼルマン、坂本、三嶋、伊勢、エスコバー、入江、森原、山崎

阪神 秋山、村上、岩崎、浜地、湯浅、石井、加治屋、富田


やっぱり去年のことがあるから、開幕から連勝するなんていうのは格別だ。しかもサヨナラ勝ち。天にも昇る心地とはこのことか。

いや、もう、ね、1人で投げえ言いたいよね、試合前にね、才木にね。9回まで投げろと、明日はね、リリーフいないぞと、言っときます

この2試合でリリーフ陣が全員登板した。いずれの投手も楽な場面でのマウンドではなかった。(K.ケラーはともかく)
開幕シリーズという独特の雰囲気は通常の試合よりも疲れるものであろう。リリーフ陣はヘトヘトだ。ならば、明日投げる才木には完投してもらおう。
それを前日の試合後のテレビインタビューで言うのが岡田監督の流儀。冗談のようにも受け取れるが、その眼は本気だった。

才木浩人。
日本代表との壮行試合で大谷にベストショットであったフォークボールを片膝&片手でいとも簡単にスタンドへ運ばれた。何度も何度もテレビで流されたその場面。テレビを壊してやろうかと思うくらい悔しかった。
その悔しさをシーズンで晴らす。そして3年後のWBCでは大谷と同じユニフォームを着てみせる。
明日、才木伝説が始まる。

★ピックアップ
・植田海
8裏。四球の梅野に替わって代走で登場。
警戒されていたのにもかかわらず、エスコバーの間合いを盗み、完璧なタイミングでスタートし二盗を成功させた。生で観て、盗塁でこんなに感激したのは初めて。まさに職人技。得点にはつながらなかったけどスペシャルなプレーを体感した。

・糸原健斗
12回裏二死走者なし。打順は投手の富田。
当然代打の場面。もうベンチには糸原と長坂しか野手は残っていない。糸原に声が掛かる。今季は左の代打という役割を指揮官から任されている。昨年までレギュラーだった身としては不本意な役回りであろう。それでも与えられた場所で仕事をする。その姿が観る者の胸を打つ。
相手守護神山崎の初球をライト前に運び、サヨナラ勝利への大いなる布石を打った。まさに仕事人。

《試合メモ》
・1裏。近本が今季初ヒットとなるツーベース。続く中野が進塁打。1,2番の見事な連動。
・そして、3番ノイジーがタイムリーでNPB初打点を記録! 頼りになる度数は早くもロハスJr.を超えたね。次はボーア超えを目指す。
・続く4番大山が右中間を割るタイムリー。さすが全てのチャンスをモノにする男。大山が打つと嬉しい◎
・5番サトテルがフォアボールで、6番森下のサード宮崎のグローブをかすめるレフト前へのタイムリーは記念すべきプロ初ヒット! おめでとう🎊
・2裏。8番小幡ライト前ヒット、秋山送りバント近本進塁打の二死3塁で中野がライト前タイムリー! 今季初ヒット。さすが日本代表。
・3裏。サトテルが今季初盗塁を決める。
・5表。楠本のファールフライを梅野が3塁ベンチ前でスライディングキャッチの好プレー。
・6表。村上、無失点ピッチ。
・7表。岩崎、無失点ピッチ。さすが金メダリスト🥇
・8表。浜地、無失点ピッチ。
・8裏。植田海の完璧な盗塁。見事。
・9表。湯浅、無失点ピッチ。さすが世界一右腕。
・10表。石井、無失点ピッチ。
・11表。加治屋、無失点ピッチ。大和のバントを俊敏なフィールディングで処理し、併殺を成立させた。素晴らしい。
・12表。富田、無失点ピッチ。プロ初勝利、おめでとう🎊

・6回から無四球で無失点リレーをしたリリーフ陣に大拍手👏
・12裏。二死から代打の糸原がライト前ヒット。
・続く小幡が四球でつなぐ。
・続く坂本がレフト前ヒットでつなぐ。その前の打席はチャンスで決められなかった。ちゃんと挽回するのがえらい。
・そして、近本がセンターオーバーサヨナラタイムリーを放つ。さすが選手会長
ノイジー、マルチ。地味だけどしっかり打ってる。ナルトのテーマ曲で登場するのもGOOD👍

《ちょっと反省》
・1表。秋山4失点。あれれ。2表。宮崎にソロ被弾。あれれ。でも、5回まで投げて何とか修正はした。そこは評価したい。
・1裏。一死1、3塁の押せ押せの場面で7番梅野が4-6-3のゲッツー。うーん。
・7裏。無死1塁からクリーンアップが2三振凡フライの三者凡退は切ない。
・8裏。一死2,3塁で原口のサードファールフライは悲しかった。本人も相当悔しいことだろう。
・9裏。ノイジー、2球目を高々と上げて一邪飛。大山、初球を高々と上げて一邪飛は切なかった。想像以上に入江の球の勢いが勝っていたのだろうな。

●指揮官コメント全文

-延長12回サヨナラ勝ち。よくつないで、よく決めた
「ああ、ねえ。まあ、最後は二死走者なしだから。まあ最後、糸原1人でね、本当、よく(ベンチに)残したなあと思ったですね。もう12回までいく流れで考えていたんで、ちょうどね。あの2アウトから、あきらめずに塁に出たことが最後、いい形につながったと思います」

-最後、決めたのは近本
「そうですね。もう、何回もみんなチャンスあったんだけど。まあ、その前に、(延長10回二死3塁の)坂本もチャンスあったんだけど。まあ巡り合わせでね、打順入れたとこにチャンス回ってきてね。まあ、なんとか近本は、今日はビハインドの時から。まあ初回もね。きょうは、追いつけるというか、そういう反撃の二塁打もあったし、まあね。ちょうどよかったんじゃないですか。最後、近本でね」

-この試合、先発の秋山が5回まで投げ切った
「もうブルペンで、緊張してボールが高めばっかりというのを聞いていたので、その通りだと思いましたね、初回は。でも、すぐ(味方が)3点返したんで、本人も次(2回)に本塁打を打たれたけど、とにかく、役割というか、徐々にボールも低く来てね、3イニングを0点に抑えたので、それも大きかったと思いますけどね」

-リリーフ陣7人が全員無失点に抑えた
「そうですね、昨日、点を取られたやつは、使わないでおこうと思ってたんで。最後の富田にしても石井にしても、みんな初登板だったんで。本当は村上を複数イニングをいかせようと思ったけど、打順の兼ね合いでああいう形になったけど、本当にいい仕事をしたと思いますね」

-スタメン野手は全員“開幕”ということになった。
「ああそうですか。1、2番打ってないなと思ってたけど、今日は打ったしね。明日からゆっくりできることはないと思うね。なんか、おかしい開幕やね。しんどい開幕やけど」

-明日は才木が先発。どんな投球を期待するか。
「いや、もう、ね、1人で投げえ言いたいよね、試合前にね、才木にね。9回まで投げろと、明日はね、リリーフいないぞと、言っときます」

(囲み)
-延長12回まで見据えていた。
「そうそうそう、だから何回もなあ、チャンスあったけどなあ、その前に。まあ、それも野球なんやろなあ。まあ、でも、ねえ、投手も12回まで、最後もねえ、投手コーチはどうしますか言うてたけど、富田に決まってるやろ、言うたけどね(笑い)」

-富田に決まってるというのは
「点取られてないもん、富田。もう1人の人(K・ケラーは)点取られてるやん」

-初登板でプレッシャーのかかる場面を
「いやいやもう、そんなん、どっかで突破しないと、もう、これから長いこと野球すんのにいっぱいこんな場面で投げなあかんねんわけやから。やっぱりどっかでなあ、そういうシチュエーションというかな、やっぱり経験しないと前に進めへん。楽な場面ばかり投げててもな」

-中継ぎは無失点だけでなく全員無四球
「ああ、そうやなあ。うちは(打線に)四球を選べ、選べ言うてるのにな。そら、たいしたもんやな」

-2試合で中継ぎも全員投げた
「投げたね。もう、なあ、明日はちょっと休んだら2日休めるから、ほんと、才木にな、頑張ってもらうしかないなあ。ちょっと。だから、普通の3連戦やったらな、こんなしんどいことならんけどな。これはやっぱり開幕っていうのは、こうなるんやろね。こんなん1年間やっとったら持たんで、身体」

-みんな出番があった
「そうやな。2試合でな、うまいことみんなが吹っ切れてっていうか完了したというかな。みんながちゃんと仕事して、まあ、普通の打席になるわな。ヒットが出ないからって、ヒットがほしいような打ち方もないと思うし、もうどっしりとな今は打席で構えられると思うな」

-初回の4失点はどう感じた。まだいけると思ったか
「いや、いけるというか、1点ずつ返していこうということや。まだ初回やからな。まあな、伊藤(将)はどう見てたやろな、今日な。(本来なら2戦目を任せる予定だった)伊藤やったら、もうちょっとすんなりいってたかなとか、ちょっと頭の中よぎったわ(笑い)」

-秋山の次回は考えるか
「まあ、次回はちょっとねえ」

-森下が初安打初打点
「そうやなあ。ちょっとラッキーな当たりやったけどな。でも、これで地に足着けてゆっっくり打席にも入れるんちゃうか」

-秋山を2回で交代するということは
「いや、全然考えてないよ。ずっといくよと、打席もと、すぐ投手コーチに言うたよ」

-期待も込めて
「いや、そら分からん、それは分からんけど、あんなんで代えても一緒やからな。なんのために準備してきたんや、いうことやからな。他のものに負担かかるやんか。それはチームとしてはマイナスになるからな」

-本人にも大きい
「大きいかどうか分からん。明日いてないかも分からんし、それは分からんよ」

【阪神・岡田監督夫人の手記】主人は「自分が知っている全てを後輩たちに伝えたい」と一番に考えている/阪神タイガース/デイリースポーツ online