阪神タイガース観戦記

このブログは阪神タイガースの試合を私見で振り返るものである。

第37戦 vs中日9回戦【2023.5.18】

バンテリンドーム
阪神 310 000 000 4
中日 000 001 000 1
○伊藤将2勝 ●柳4敗 S岩崎1勝5S
阪神 伊藤将、岩貞、浜地、岩崎
中日 柳、福、藤嶋、R.マルティネス

「怪童」中西太が亡くなった。
これで、流線型打線を形成した男たちは全員鬼籍に入ってしまった。
指揮官の新人時代にブレイザー監督の代行としてタイガースの指揮を執ったということもあり、その思い出話は尽きないようだった。

●指揮官コメント全文(中西太逝去を受けて)

-中西さんが亡くなった。
「いや、今日、記者から電話あって、聞いたよ」

-突然のこと。
「うん、そりゃ、突然やけど。(他界は)11日やったらしいな。もう一週間くらいたってるんやろ? ぜんぜん知らんかった」

-岡田監督のプロ野球人生にも大きな方だった。
「いやいやだって、1年目はバッティングコーチでな。どこや、アリゾナか。アリゾナ2年いったんかな。2年目は途中から監督やったからな。ブレイザー辞めてからは。だから、2年間か。アリゾナのときな。バッティングコーチと、監督と、両方やろな」

-どんな方だった。
「いや、もう、職人というかな。夜ネット張って、庭で。あれ、何ていうホテルやったかな、アリゾナ州立大の近くのホテルやったけどな。ネット張って、スポンジボールかな。至近距離からティーをやるというのが毎晩の日課やったかな。最初のバッティングコーチのときは」

-教え方はシンプルだった。
「ぉん、そうやなあ。本当にもう近くから、ポッとティーを上げるアレ(やり方)やから、指先を何回かバットで打ったことあるわ」

-最近は会う機会もなかった?
「最近は(球場に)来てないか。もうユニホームきてからはおうてないかなあ。(スポーツ新聞で)コメント(評論)やってたやろ?」

-監督に復帰してからは。
「そら。おうてないわ。だいぶ悪かったんちゃうか、ほとんど顔見んかったからなあ」

-指先をバットで打ってしまったというのは熱心に付き合ってもらったということ?
「いや、みんな打ってたと思うで。カケ(掛布)さんも真弓さんも。ホント近くからティーを上げてポッと、スポンジボール上げるようなティーやったからなあ。スポンジボールやから、夜やから、あんまり音(を鳴ら)したらあかん。アメリカやからな。それの記憶はあるなあ」

-1年目はブレイザー監督が新人は使わないという方針で、ヒルトンを起用。中西さんが5月に監督になってから起用された。その時に伝えられたことは。
「いやいや、まあ、それはあんまりない。そんなんあれやけど、(春季キャンプで)1日前倒しで言うてしもうたんやな。中西さんがな。A組誰々、誰々ヒルトン言うてな。来てないのに。(合流する)日にち間違えとったんや。で、ヒルトンって誰や?になったんや。キャンプの途中から来たからな。ヒルトン。次の日から来とった。だから、日にち間違えとったんや。A組かなんかのグループごとのバッティング周りのあれで。いきなり、中西さんがヒルトンとか名前出すから。で、ヒルトンって誰や?ってみんな言うとって。そらヤクルトおったヒルトンらしいでて。で、結局、日にち間違ごうて、次の日から来とったわ。ぉん」

-中西監督のもとで新人王になった。
「そうそうそう。だからいつや、5月の半ばくらいかな。ブレーザーがやめて、代行監督みたいなのでな。それから、ほとんど試合に出たけどな。まあ、その前から出てたけどな。4月の末くらいからスタメンでは出とったけど、それからまあ、7番くらいだったのかな、それが6になって、最後は5番やったかな。クリーンアップ打ってたけどなあ」

-試合に出る中でも指導や声をかけてもらったりしたか。
「誰やったかな、バッティングコーチ。相羽さんやったかな。もう一人サブで、相羽さんかな。もう一人、相羽さんちごうたかな、中西さんともう一人のバッティングコーチ。一回調べてみて。相羽さんと思うけどな」
※相羽欣厚さん(当時は二軍打撃コーチ)。一軍打撃コーチは中西さんのみ。監督就任により、相羽さんが一軍に来たのかどうかは不明。

-長所を伸ばす指導が持ち味。
「基本的にはな、外を振りながらインコースを捌く打ち方やったからな。だからみんな結構フォーム似とったやろ。バットを前にしてな。外、外に…的なな。ティーもな。インコースは捌くっていうな。まあだから、結局あのときオリックスにいた時もバッティングコーチやったからな。新井さんと、まあヘッドコーチか。ヘッドコーチ兼バッティングみたいなもんやったからな。最後のオリックスの時はな、現役の。最後優勝したときもそうや、ヘッドコーチやったわな。仰木さんのとこでな。その時はもうだいぶ年いっとったから、そんなあんまり指導いうのはなかったっけど。細いバットをつくってな。みんな若いやつにまた違ったバッティングを教えとったよ。軽い、600グラムくらいの細いバットやったかな。それをスイングする形をつくるのにな。ぉん」

-訃報聞かれて残念?
「そうや、だから吉田さんの一個上ちゃうか?(昭和)7年やろ。7年生まれちがう? たぶん吉田さんの一個上やったと思うからな。もうう91か2ぐらいやろう。なあ。ぉん。最近はずっと、ほんまに名前も聞かんかったからな。最後はたまーに神宮に来てるってイメージはあったけどな。家が渋谷やろ? 初台やからな、近いけど。だから神宮に来て、なんかヤクルトの選手にちょっと教えているっていうかな。岩村とかあのへんや、だいたいな。あの当時はな。指導しているっていうのでは最後ぐらいかなあ」
※実際は吉田義男中西太も昭和8年(1933年)生まれ。(筆者注)

-スポンジボールに軽いバット。練習方法にも工夫があった。
「ぉん。オリックスのときは細ーいな、つまようじみたいなバットやったわ600グラムぐらいの。いっかい、もともと体が弱い、心臓のペースメーカーしているからな、オリックスのときから。だからおまえアレやろ。4年に臨時コーチで倉敷のときは3日ぐらいで一回帰ったんちゃうかな。体調悪いゆーて。倉敷やから200…4年か5年の秋のキャンプかな。臨時コーチでたしか来てるはずやで倉敷に。あの時も2週間ぐらいの予定やったけど、3日か4日で体調悪い言うて帰ってるはずやわ。それでもだいぶ前やからな。20年近く前やけど。元々体調よくなかったんやろ。オリックスの時から心臓のな、ペースメーカーはめとったから。ずっと」

めちゃくちゃ覚えてるな。
私は記憶力が弱いので、この記憶力の良さに感動すら覚える。

いや報告言うても、報告できへんやん。そんなん。1週間前に亡くなってて

いや、それはその通りなんだけどさ。
いきなり現実主義でドライになる岡田監督。でも、これが岡田流の弔いなのかな。
「そうやなぁ、この勝ちを天国で見てくれたかもわからんな、ぉん」
とか言われても似合わないし。
いずれにせよ、こういう日に勝ってよかった。

★ピックアップ
・ヨハン.ミエセス
ミエちゃんポーズ炸裂!
「ミエチャンデス、オサキデース、アリガトウ」
タイガース史上No.1愛され助っ人になる可能性大!

☆試合メモ
・1表。近本ヒット、中野四球、ノイジー、大山は凡退もサトテル四球で二死満塁とすると、6番ミエセスが3塁線を破る3点タイムリーツーベース!
・2表。一死1塁で近本、タイムリーツーベース! さすが選手会長
・2裏。中野が細川のセンターへ抜けようかという当たりをジャンピングキャッチ! 送球も軽やか。
・3裏。二死1、3塁のピンチで福永がライトへヒット性のライナーを放つもライトのミエセスがダイビングキャッチでチームを救う。
・伊藤将、6回108球5安打無四球3奪三振1失点。2勝目。無四球がえらいね。
・7裏。岩貞、無失点ピッチ。
・8裏。二死1、2塁で村松がレフトライン際に落ちるヒットを放つもノイジーの強肩発動&石川の緩慢走塁で失点を防ぐ。ということで、この回3安打されたけど、浜地、無失点ピッチ。
・9表。調整登板で登場したライデル.マルティネスから先頭の代打小幡がレフトへうまく流すヒット&盗塁。こういうアピールいいよね。
・9裏。岩崎、無失点ピッチ。福永にヒットは打たれるも、他は全員三振で仕留めた。さすが金メダリスト。
・7連勝。貯金10。ヤベェ、強いな。

《ちょっと反省》
藤浪晋太郎(OAK)、ダイヤモンドバックス戦に3-3の同点の8表二死2、3塁で登板。このイニングはウォーカーを三振に仕留めるも、回またぎの9表にヒットと四球で一死満塁にして降板。後を受けたマルティネスが犠飛とタイムリーを許し、藤浪が敗戦投手に。まあ、ピンチは作ったけど、打たれたのはマルティネスだからな。晋太郎はそんなに悪くない。1勝5敗。防12.62。大野豊も最初の年は防135.00だった。こんなことでくじける晋太郎ではない。
・6裏。木浪、細川の強烈なゴロを後逸。まあ、打球が速かったからね。
・8裏。二死1、2塁で村松がレフトライン際にヒットを放ち、2塁走者石川がホームインしたかに見えたが、ホームベース3m手前で速力を緩めたことにより、1塁走者細川が3塁で刺殺されたタイミングより遅れてホームベースに到達し、結果、得点が認められずスリーアウトに。石川も悪いが、次打者の溝脇が走者に何も指示せずに得点を喜ぶだけの姿勢だったことがいただけない。解説の谷沢健一も石川の緩慢走塁より、何もしない溝脇のことを強く批判していた。そういうことをしていると、立浪監督がシーズン途中で休養しちゃうぞ!
・先発の柳、横浜高校後輩の伊藤将から2戦続けてヒットを打つのは良いが、要所で堪えきれずに先制点を許すのはエースの振る舞いではない。しかも序盤に。そもそもいまだに0勝。そんなだと立浪監督がシーズン途中で休養しちゃうぞ! ハッ! まさか、チームぐるみでそのつもりなのか!?

●指揮官コメント全文

-初回のミエセスの3点適時二塁打が大きかった
「大きかったなあ、2アウトからなあ」

-ノイジーの時に2塁走者近本、1塁走者中野の2人とも走らせておいて三ゴロで一死2、3塁にした
「ぉん。いやいや、そんな今(ノイジーは)三振せえへんからの。そら、走らすやろ、あの2人」

-ミエセスは打点がよく付いて
「なあ、2アウトでな。まあ、カウント悪なったら歩かすなと思ってたけどな。まあ、追い込まれてあそこまで辛抱してボール球振らんと」

-ミエセスについてはリストターンという話もしていた
「リストターンて、(打ったのは)スライダーやろ。変化球やからな。うまくファウルにならんとな打ったんちゃうかな。その前に満塁で一、二塁間打ってたしな、ストレート系はな」

-今年はチームでも満塁で点が取れている
「おー、まあ、まず1つは強引にいってないていうことやろな。やっぱり打てるボールを選んでると思うよ」

-ミエセスの成長は感じるか
「いや、そらあるある。結果が出てるわけやからな」

-昨日はベンチ。使いどきは
「そうそうそう、(相手)ピッチャーとかなあ。今日は1時半までは島田やったんやけどな。変えたんや、ミエセスに」

-その理由は
「いやいや打てそうやったから(笑い)。どっちかいうと(中日先発の柳は)左バッターより右バッターの方がええかなと思たからな、今日は」

-ミエセスの守備について
「いやいや、もう、そらお前、見た通りや。ナイス守備やんか」

-ノイジーが8回二死1、2塁から村松の左前安打で1塁走者の細川を三塁で刺したのも大きかった
「うーん。まあ、そやなあ。まあ、一生懸命走らなあかんいうことやろなあ。え、(2塁走者の石川昂が)安心して走ってるから、あんな点入らんくなるんやったら」

-どちらにしても三塁で刺すのは相手のダメージは大きい
「そら大きい、大きい。そら1点差やないんやから。3点差やからなあ。何でもかんでもなあ、そんな来て、ましてツーアウトやからな、結局なあ。あれで終わってしまうもんなあ」

-先発の伊藤将はテンポよく
「そうやなあ、そんなに調子よくなかったんちゃう? ぉん。でも、なあ、最初に2回までに4点もろたからなあ。まあ、なんとかあそこまでなあ、うん。もうちょっといきたかったんちゃうか、そんな感じやったもんな」

-今日、死去したことが公表された中西太さんにもいい報告
「いや報告言うても、報告できへんやん。そんなん。1週間前に亡くなってて」