第39戦 vs巨人7回戦【2020.8.6】
阪神甲子園球場
巨人 000 000 000 0
阪神 001 300 07X 11
本 中谷1号
○高橋1勝 ●メルセデス2勝4敗
巨人 メルセデス、沼田、宮国、田中豊、堀岡、増田大
阪神 高橋、ガンケル、望月
巨人に3連敗するという開幕以来の悪夢を避けることができた。
我らの先発は高橋遥人。
今季は左のエースになり得る存在として期待されていたが、コンディションが整わず開幕ローテから外れた。
待ちに待った復帰登板。
いかなるピッチングを見せてくれるのかと固唾をのんで見守ったが、結果は7回111球3安打1四球11奪三振無失点の満点投球だった。
11個の三振は5回までに奪ったもの。ひょっとして日本記録も出しちゃうんじゃないの、と思うくらいキレッキレだった。
おかえり遥人。
ヒーローインタビューで少しオドオドしながら、素直な心の内を話す姿はとてもかわいらしい。それでいながら、マウンドからは誰も手の付けられない球を投げる。なんとたまらないギャップだろう。
故障明けということで、すぐにローテの一員という感じではなさそうだが、9月からはきっとその歯車に加わってくれることだろう。
打線は11点取った。
神宮20点祭り以来、サッパリ打てなくなってしまったがようやく火が付いた。
8番植田が3打点。
打点を稼げない男が3点も生み出すのだから11点取れるのも納得だ。守備と走塁は水準以上のものを持っているのだから、あとは打撃のみ。スタメン起用されている今のうちに打力を向上させ、誰からも「セカンドは植田」と言ってもらえるように励んでもらいたい。
1番起用の陽川が2安打。
糸井、福留の両御大の調子がイマイチなうちに、レギュラーを取るつもりで頑張ってほしい。2年連続ファーム二冠王の実力を今こそ開花させよう。
代打王・中谷将大が代打満塁ホームラン。
シーズン20本を記録したことのある選手ですもの。このくらいやりますよ。
代打における驚異的な高打率は、間違いなくチームの大きな力になる。
開幕一軍から漏れ、鳴尾浜でくすぶっていたときは「もうおしまいかなー」なんて思いで観ていたけど、そんなことなかったね。
さて、この試合で巨人は野手の増田大を登板させた。
明らかに敗色濃厚な展開、連戦続きで無駄な投手起用は避けたい状況、というのが重なっての登板であろう。
まあ、メジャーではよく見る光景になってきたし(イチローも青木も投げた)、日本でも無いケースじゃない。デストラーデだって投げたし。
けれど、胸の内に「気に食わねぇな」という感情が湧きおこるのはなぜだろう。
15分くらい考えて出た答えは原の「こんな采配もできちゃうオレ、名将だろ?」感が透けて見えるから、というものだった。
要は原のことが1ミリも好きじゃない=大嫌いだから、ヤツのやることなすこと不愉快なわけで、この野手登板に至っては、その傲りが嫌というほど感じ取れたということだ。
「好き嫌い」で結論付けるのはいかがなものかと思うが、これは私のブログだから構わないのである。
なので、戦術としての野手登板を否定するつもりはない。推奨もしないが。
矢野監督がやったならば、大いに賛同することも考えられるし。
もう一つ。
この試合の中継で、試合中に高橋遥人がインタビューに答えたのだ。
オープン戦やオールスターではみられる光景だが、シーズンの公式戦では観たことがない。
5月にチーム内の監督、コーチ、選手たちがオンラインミーティングでファンサービスとして行ってみてはどうだろうと提案して実施されたとのこと。
観ている側としては「うーん」である。
もちろん、嬉しかったファンもいただろう。仮に大逆転負けされていればその時の高橋遥人の生の声は、ヒーローインタビューの内容とは違ったものになっただろうし、意味のないことではない。
ただ、インタビューはなくとも、広報からのコメントは入る。わざわざ試合中にカメラを回してまで取ってくるほどのコメントはあまり期待できない。
根底に「ファンサービス」という考えがあるのであれば、慣れない試合中のインタビューよりも、通り一遍な内容になりがちなコメントそのものに工夫を凝らすことのほうがよっぽどファンに還元できる気がするが、どうだろう。