阪神タイガース観戦記

このブログは阪神タイガースの試合を私見で振り返るものである。

第51戦 vs巨人9回戦【2019.5.29】

阪神甲子園球場
巨人 101 100 010 000 4
阪神 000 020 020 004 8
本 丸8、9号 坂本勇17号 マルテ5号 髙山1号
○藤川3勝 ●桜井1勝1敗
巨人 今村、田口、沢村、中川、田原、高木、桜井、池田
阪神 青柳、島本、守屋、ドリス、ジョンソン、能見、藤川

こんな結末が用意されていようとは…

青柳は5回までに8本のヒットと2本のホームランを打たれたが、イニングごとの失点は最少でとどめた。
決して良いピッチングではなかったが、それなりに試合は作った。そこを評価してあげたい。
素晴らしかったのは6、7回を投げた島本。
育成出身の苦労人が、今季は何かを完全に掴んだのかもしれない。
この2イニングを1四球5三振。主導権を相手に握らせない見事なピッチングだった。
一方の打線は4裏に2点を返すも、なかなか巨人投手陣を打ち崩せない。
だが、8裏にマルテがやってくれた。
沢村から同点3ラン。
ここ数年、迷走起用が続く沢村はここのところの試合で中継ぎを任され何やら少し自信をつけた様子だったので、ここでバッチリと叩けたのは大きい。
そう簡単に復活させてなるものか。
この同点で、甲子園の雰囲気も上昇ムード。
その流れに乗じて、追加点! とはいかなかったが、リリーフ陣が耐えた。
ドリス、ジョンソン、能見、藤川が1安打3四球6三振で抑えた。
ここまでくれば、引き分けでも御の字。
そう思っていた。
だが、ドラマは用意されていた。
12裏。
一死満塁の大チャンスを作る。
バッター植田のところに代打髙山。ベンチに残る最後の野手。
天才的な打撃センスを持ちながら、その才能を生かしきれないもどかしい日々が続くかつてのゴールデンルーキー。
ファンはその復活を待ち望んでいた。
そして、、、
池田の投じた3球目を、ライトポール際に叩き込んだ。
代打サヨナラ満塁ホームラン。
髙山は、まだ終わっていない。ここから、また始まるのだ。
ホームベースを踏み、出迎えた矢野監督と抱き合う姿は感動的だった。
ファンの心の中に、また一つ大きな勇気が生まれた。
俺達には髙山がいる。