阪神タイガース観戦記

このブログは阪神タイガースの試合を私見で振り返るものである。

第28戦 vs中日6回戦【2021.4.29】

バンテリンドームナゴヤ
阪神 103 000 002 6
中日 000 001 100 2
本 大山5号
○チェン1勝 ●福谷1勝2敗
阪神 チェン、小林、岩崎、スアレス
中日 福谷、谷元、藤嶋、鈴木、橋本

チェン・ウェインが一軍で初登板。
ローテーションから外れた藤浪晋太郎に代わるピースになれるかどうかの大切なピッチングになる。
結果は6回を86球5安打4奪三振無四球1失点で実に3497日ぶりの公式戦勝利を挙げた。
初回は球が高く、どうなることやらと思ったが、2回以降は落ち着きはじめ、リードをもらってからはストレートのキレも増し安定感が出てきた。打順の巡りで6回で降板したが、もう1イニングいっても抑えられたように思える。
実際に球を受けたことのある谷繁の評論を載せておこう。

www.nikkansports.com

明確に課題を指摘している。
果たして、今後克服できるであろうか。豊富な経験を活かし、頑張ってもらいたい。

中日時代は援護の少ない投手として知られていたとのことだが、この日は4番大山が初回にタイムリー、3回に完璧な3ランを放ち投球を楽にしてくれた。
3打席目にもヒットを放ち猛打賞を記録。キャプテンとしての役割を十分に果たした。
大山の調子が緩やかに上がりはじめ、5月から本格化するのではないかという気配だ。そうなれば、首位の座は盤石になってくる。頼むぞキャプテン。

7裏を投げた小林は先頭のビシエドをショート中野のエラーによって出塁させ、そこから無死満塁のピンチを招いたが、木下をショートゴロゲッツーに打ち取りその間の1失点のみにとどめた。この粘りはえらい。
ピンチを招くことになった中野のエラーは矢野監督も深い位置だけど打者走者はビシエドでそんなに焦る場面ではないと苦言を呈したが、9表にタイムリーツーベースを放ちミスを挽回する姿勢を見せた。久々のスタメン起用で良いところも悪いところも出たが、これぞ新人起用の醍醐味。チームの調子が良い今だからこそ出来るというもの。
これからも思い切りよく頑張ってもらいたい。

この中野のタイムリーの前に梅野がタイムリスリーベースで勢いをつけている。
ランナーを2塁に置いた場面でのタイムリーで梅野の得点圏打率は.550に。もちろんリーグトップ。そして、この得点圏の状況を生み出したのは佐藤輝明のフォアボールで代走に出た熊谷の盗塁だ。盗塁阻止率リーグトップの木下から決めたことにも価値がある。
今後、植田や江越がケガから復帰すれば今の立場も安泰ではなくなる。それを本人もわかっているのだろう。今季の熊谷からはひとつひとつのプレーに必死さが伝わってくる。もちろんミスもあるが、この姿勢は矢野監督の好むところだろう。

8裏を投げた岩崎、9裏を投げたスアレスがパシッと抑えてナゴヤでの連敗を止めた。同一カード3連敗はダメージが大きいので、この勝利は大きい。

あ、糸井が代打で今季初の長打(2塁打)を打った。出来れば、昨日打ってほしかったが、それは言うまい。今は打ったことを喜ぼう。ナイバッチ。

貯金を再び二桁に戻し、明日からは甲子園。
観客はいないが、タイガースガールズが内野席で応援に合わせて踊るという。社会人野球やアジアの応援スタイルで20勝一番乗りを決めよう。

第27戦 vs中日5回戦【2021.4.28】

バンテリンドームナゴヤ
阪神 000 000 010 1
中日 020 000 04X 6
本 福田1号 ビシエド2号
○勝野3勝1敗 ●青柳2勝2敗
阪神 青柳、小林、岩貞
中日 勝野、福、祖父江、又吉

やはりナゴヤドームは鬼門なのか、いやバンテリンドームナゴヤ
昨季からの連敗は7まで伸びた。
チーム状況もそれほど良いとは言えない中日相手に西勇輝、青柳で2連敗したのは痛い。

その青柳は6回94球3安打1四球7奪三振2失点。
決して悪い投球ではなかったが、2裏の失点は四球のランナーを7番木下と8番根尾に連続タイムリーを浴びてのもの。ムダなランナーを下位打線相手に、しかも二死から失点するやりきれないものだった。その上、木下へのボールは呆れ果てるくらい甘いボールだった。油断しすぎ。
矢野監督も「状態自体は良かったと思うし、だからこそもうちょっと工夫というか、バッテリーで出来ることがあったんじゃないか」と青柳へはもちろんのこと、梅野にも苦言を呈した。それくらいもったいない失点だった。

打線は勝野に6回まで散発の3安打に抑えられ、7表こそようやく連打を重ねて二死1、2塁のチャンスを作ったが、そこで替わった福に代打糸井がショートゴロに倒れ無得点。
糸井、そろそろ目に見える結果を出さないとファーム行きもあり得る。いずれロハスは上がってくるだろうし、矢野監督のお気に入りと思われる植田や江越がケガから復帰してきたら、その立場は全く安泰ではない。奮起を期待する。超人の超人たるゆえんを見せてくれ。

8表に祖父江を攻め立て、無死1、3塁でマルテが犠牲フライを放ち1点を返し、続く大山のヒットで再び1、3塁のチャンスを作り出し一気に同点、逆転の機運が高まったが、サンズがサードゴロ。致命的な足の遅さもあり併殺に。
チャンスは一瞬で消え果てた。そして、士気も下がりいやーな感じがそこはかとなく漂った。

そして、その裏。
勝ちパターンの岩貞が先頭の代打福田にソロを浴び、さらにヒットやフォアボールでランナーをため込んでビシエドに3ランをライトスタンドに叩き込まれTHE END。
ホームランが打てなくて苦しみあえでいた中日に1イニングでセットアッパーの岩貞が2本塁打うたれちゃうなんて。。
岩貞、大丈夫か?
いや、岩貞はたまにこういうことあるよね。きっと大丈夫。

9裏はライデル・マルティネスに何も出来ず抑えられ試合終了。
球速いピッチャー、打てない。
でも、
まだ貯金9。まだ首位。
でも、2位巨人が1ゲーム差にまで迫っている。
明日は巨人の試合がないので首位陥落はないが、気を抜いている内にあっという間に転落もあり得る。
せめて、4月いっぱいは守って欲しいなあ。

第26戦 vs中日4回戦【2021.4.27】

バンテリンドームナゴヤ
阪神 010 000 000 1
中日 000 001 10X 2
本 佐藤輝7号
○大野雄1勝2敗 ●西勇3勝2敗
阪神 西勇、小野
中日 大野雄

佐藤輝明のホームランで先制出来たのは良いが、その後は全く大野雄大を打てず。結果、3安打で完投されてしまった。
でも良いホームランだった。リーグ屈指の好投手から完璧に打てたのは自信になるだろう。この一発は必ず今後に生きる。

それにしても8表の近本の盗塁はセーフじゃないかなぁ。
あれがビデオで見直してもアウト判定になっちゃうのか。リクエストって、なんなんだろう。よその試合だけど、オリックスvs楽天の山足のベースを踏んだ踏まなかったのリクエストもかなり疑惑だよなぁ(絶対踏んでると思ったけど、判定は踏んでないとのこと)。
やっぱり、アメリカを真似るならシステムごと真似ようよ。審判員がビデオをみて判断するとどこかで心が揺れるもの(当該審判員は判定に加わらなくとも仲間意識は少なからず働くだろう)。
それにしてもストライクゾーンが広かった。山口義治審判員はホントに何年経ってもどこをやらせてもヘタクソだな。佐々木や佐藤が辞めて、アンパイアスクールもコロナ禍で開催出来ない状況で、どう見ても人材不足が否めない中で中堅クラスの彼がこのレベルでは先が思いやられる。

7裏の西勇輝は先頭打者を出したのが良くなかった。
出しても抑えれば良いのだが、得点につながってしまい、勝ち越しを許した。
相手は大野雄大。抑えて欲しかった。それでこそエースだろう。根尾や木下に打たれたというのが一層悔しい。そのレベルの選手は抑えてほしい。格が違うはずだ。

9表。
二死1塁でサンズ。2球続けての真ん中ストレートを見逃して3球目の落ちる球に空振り三振は切ない。完全にダメ外人の所業。これを境に調子が落ち始める、なんてことにならなければいいんだけど。
何もかも、鬼門ナゴヤドームのせいと思うことにしよう。あ、バンテリンドームナゴヤか。

第25戦 vsDeNA6回戦【2021.4.25】

阪神甲子園球場
ベイ 000 210 200 5
阪神 020 020 30X 7
本 佐藤輝6号 サンズ7号
○岩貞1勝 ●砂田1敗 Sスアレス1勝6S
ベイ 阪口、エスコバー、砂田、平田、山崎
阪神 ガンケル、岩貞、岩崎、スアレス

ベイに勝ち越して貯金を11に戻す。
2裏に佐藤輝明が阪口のカーブをライトスタンドに叩き込む2ランを放つ。追い込んでから阪口が決めにいったカーブがど真ん中に甘く入り、それを佐藤輝明は逃さなかった。見事な一撃にこの日の勝利を確信した。
が、3回まで完璧な投球を披露していたガンケルが4表に崩れる。1番乙坂から4番佐野までに4連打を浴び同点に追いつかれる。
そして、5表には佐野にタイムリーを打たれついに逆転を許してしまう。
が、5裏にガンケルのツーベースから一死3塁のチャンスを作ると、糸原の打席で阪口が暴投。難なく同点に追いつく。さらにその糸原がツーベースを放ち、続く陽川がフォアボールを選ぶと阪口が降板。
マウンドにエスコバーが立つ。
エスコバーの球は速くて打てない。4番大山はライトフライでツーアウト。
5番サンズも4球目のストレートを打ち上げスリーアウト...かと思いきや、バッテリー間に打ち上がったボールを内野手達が捕り損ねる(記録は一塁手田中俊太のエラー)。セカンドランナーの糸原は一気にホームに駆け込んでいて勝ち越し。
チームが弱い時はこういうことが起こるよね。どうしてそんなプレーをするの? と悲しくなってしまうやつ。タイガースもいっぱい経験しているからわかるよ。今のベイはそういう時期なんだろうね。

これで勝ちきれるかと思ったが、7表に岩貞がオースティンにタイムリーを浴び、佐野に犠牲フライを打たれ逆転を許してしまう。イニングまたぎが良くなかったのだろうか。先頭の乙坂を歩かせたのが痛かった。

でも、なんか負ける気はしなかった。エスコバーは打てなかったけど、それ以外のピッチャーは打てそうな気がしたから。
7裏、エスコバーから砂田にピッチャーが代わり、先頭の近本がライト前ヒット、糸原がフォアボールで無死1、2塁。
打席には陽川。左足の張りでマルテと試合途中で交代していた。ベンチのサインは送りバント。大事な局面でのプレッシャーのかかるプレーだが、しっかり決めてみせた。えらい。
このチャンスを大山がセンターへの犠牲フライで生かす。浅いフライだったが、サードランナー近本は懸命に駆けた。
そして、サンズ。ピッチャーは砂田から平田に代わっていたが、その2球目のストレートがど真ん中に入る。それを見逃さずひと振りすると、打球はバックスクリーンへ一直線。あっという間に勝ち越しに成功した。

7裏に勝ち越せば、あとは岩崎、スアレスで盤石。
ともにフォアボールやヒットを許して安心ではなかったが、抑えれば良し。スアレスは160キロ連発で乗ってきた感もある。

めでたくカード勝ち越しで、再び貯金は11に。
今のところ、103勝ペース。
このまま行けば間違いなく優勝。
突っ走ろう!

第24戦 vsDeNA5回戦【2021.4.24】

阪神甲子園球場
ベイ 001 000 000 1
阪神 620 311 00X 13
○伊藤将2勝 ●上茶谷3敗
ベイ 上茶谷、桜井、風張、シャッケルフォード、石田
阪神 伊藤将

北條が練習中に左足首を痛めて抹消。前日の二死満塁のチャンスで空振り三振は相当悔しかっただろうから、挽回したかっただろうに。ファームでは小幡が好調で、いよいよ北條の立場は危うい。これからの北條の底力が試される。
ということで、緊急昇格したのは支配下登録されたばかりの小野寺暖。自慢のパンチ力を見せられるか。
キャンプの時からいじられキャラでチームに明るさをもたらしていた。ムードメーカー的な役割もしていた北條の代わりも務めてもらおう。

前日のイヤな負け方を完全に払拭する大勝だった。
先発全員安打。
リベンジしたい佐藤輝明は猛打賞4打点。
13試合ぶりスタメンの木浪は2安打4打点。特に最初の打席の初球をライト線に運んだ2点タイムリーは気持ち良かった。中野や山本にポジションを奪われる中で、しっかりと準備をしてきたのだろう。正ショート争いはまだまだ収まりそうにない。

18安打13得点なので、それぞれをピックアップするのは疲れちゃうので、あと一人。
梅野隆太郎。
前日は23日の巨人戦で左膝に打球を受けたこともあり休養し、2試合ぶりのスタメン。
4裏の一死2、3塁のチャンスで左中間を割る2点タイムリーツーベース。これで得点圏打率は.588。正捕手としてももちろんだが、驚異的なチャンスの強さでチームの躍進を支えている。この勝負強さがあるからこそ、その前を打つなお一層佐藤輝明は思い切り振り切れるのだろう。
これだけ打ってもホームランは0。つないで勝つこともできる強さを見せてくれた。

先発の伊藤将司は今季新人一番乗りとなる完投勝利。何でも一番というのは良いことだ。本人も早川(楽天)よりも早いということを喜んでいた。
9回124球7安打1四球5奪三振1失点。
3併殺と打たせて取る投球が冴えた。
雨で登板が一度流れ、中継ぎ調整、ファームでの登板を経てのこの結果。何事にも動ぜず、しっかりと身体を整える能力があることを示した。さすがは社会人出身。プロ初安打のオマケもつき、気分も良いだろう。
大勝で連敗をストップさせ、観ているこちらも実に気分の良い試合だった。

第23戦 vsDeNA4回戦【2021.4.23】

阪神甲子園球場
ベイ 012 040 000 7
阪神 000 100 000 1
本 大山4号
○坂本1勝1敗 ●藤浪2勝1敗
ベイ 坂本、平田、エスコバー、石田
阪神 藤浪、エドワーズ、小野、桑原

相手は10連敗中。だが、ノせてしまうと調子づくチーム。なので、永遠に眠ったままでいてほしかったのだが、自滅の内容で連敗ストップをプレゼントしてしまった。

先発の藤浪は4回0/3 92球2安打6四球1死球奪三振2暴投1失点。
とにかくストライクが入らなかった。まともに投げれば痛打されることはないのに、抜けたり引っ掛かったり。こんなにランナーを出しておいて、失点は押し出しの1点だけ。もったいない。
でも、一度どん底を経験している藤浪だから、必ずや乗り越えてくれるはず。翌24日に抹消されたのは、首脳陣もそれを期待しているからだろう。リフレッシュして、次回登板は目の覚めるようなピッチングを披露してもらおう。

打線は坂本を打ち崩せなかった。
得点は大山のソロ一発のみ。昨年から続いていた「大山が打点をあげれば負けない」神話は19戦目で途切れた。
他のバッターも良い当たりがことごとく真正面だったり、好守に阻まれた。
まあ、こんな試合もあるでしょう。そんなにダメージを喰らう試合ではない。
ただ、佐藤輝明のダメージは深いかもしれない。
一死満塁で神里が放ったライト前ヒットを後逸しボールはライトフェンスまで転々と転がった。打った神里もホームインしてしまう少年野球のようなプレーだった。
外野手がまともに後ろに逸らすとこういうことになってしまうのだね。高校野球のワンシーンを見ているようだった。
これも経験。もともと内野手登録だし。
最終打席で低めの変化球をセンター左のフェンスに直撃させたヒットで少しは気も紛れただろう。これはこれでスゴい当たりだった。

あと、馬場。
3試合連続で満塁のピンチを招き、三度目の正直で失点を許した。
場面は一死1塁。デッドボールのランナーをピッチャーゴロで併殺に取ってチェンジかと思いきや、馬場はセカンドへ悪送球してしまい一気にピンチを拡大させ、それが佐藤輝明の大惨事を招くことになった。これほどまでに自分のせいなのに、馬場の自責点は0。野球って不思議。

さて3連敗。
やな感じ。
明日の試合がとても大事。

第22戦 vs巨人6回戦【2021.4.22】

東京ドーム
阪神 001 002 000 3
巨人 330 000 11X 8
本 吉川2号 坂本3号 北條1号 香月3号 梶谷3号
○高橋4勝 ●秋山2勝2敗
阪神 秋山、小野、馬場、エドワーズ、桑原
巨人 高橋、鍵谷、中川、高木

つまらん試合だった。
ま、年間143試合もあればこういう試合もあるでしょう。
こういう試合のことをあれこれ考えても無駄なので、早く切り替えることが大事。

秋山が全然良くなかった。
キレとコントロールで勝負するピッチャーなので、そのどちらも立ち行かなければこういうことになる。
3回62球10安打無四球2奪三振6失点。
3回までに二ケタ安打されれば、そりゃ負ける。
でも、KOされる時はこんなもの。経験を積んでいるピッチャーなので、次は修正してくれるでしょう。
問題なのは7裏に投げたエドワーズと8裏に投げた桑原。
エドワーズよ、香月なんぞに一発を喰らうようではなかなか信頼は得られないぞ。去年から必殺球と聞いている「ジャイロスライダー」の威力をいまだに感じ取れていないが、いつ見せてくれるのだ。
8裏の桑原も先頭の梶谷にあっけなくホームランを打たれた。このソロで5点差となり、反撃のムードも一気にしぼんだ。ビハインドの場面をしっかり抑えてこそカッコいいんだけどな。やはり、3年前までのキレキレだった投球を望むのは酷なのだろうか。

こういう試合の時は良かったことだけをピックアップして心を穏やかにする。
小野寺暖がファームで支配下登録後初の一発を放ったそうだ。キャンプからずっと調子のいい小野寺。近いうちにチームを救う存在になる気がしてならない。
北條が高橋から今季初ホームラン。完璧な当たりだった。ショート争いではやや後退気味だが、こういう一打の積み重ねが明日につながる。このホームランは糸原を下げて、北條をそのまま守備に就かせたことで生まれた。矢野采配も褒めたたえよう。
2番手の小野がほぼ完璧な投球だった。やればできるじゃん。更なる安定感を手に入れて、盤石のリリーフ陣を形成してもらいたい。

と、良いことだけを書き連ねたが、やはり全く出来の良くなかった高橋を打ち崩せなかった打線のことを思い出してしまう。
新人の時から打ち崩している印象はないし、変に苦手意識を植え付けられているのかもしれない。
克服してほしい。

第21戦 vs巨人5回戦【2021.4.21】

東京ドーム
阪神 200 000 000 2
巨人 010 101 00X 3
本 近本2号 マルテ6号 岡本2、3号
○青柳2勝1敗 ●畠2勝1敗 Sビエイラ1S
阪神 青柳、小林、馬場
巨人 畠、鍵谷、高梨、中川、ビエイラ

こういう負け方は悔しい。
初回に近本の先頭打者ホームラン、マルテの2試合連続のホームランで先制しておきながら、その後に得点できず、打率の低い岡本に2本のホームランで同点にされ、吉川尚にタイムリーで勝ち越される。
思い返すだけで腹が立つ。それを書き起こすのも不愉快だ。ただただストレスがたまる。あーイライラする。吉川尚、キライ。

初回に3安打してからは畠を打ち崩せなかった。
惜しむらくは3表。
先頭の糸原がスリーベースを放ったのにマルテ、大山、サンズで返せなかった。こういう拙攻は相手に流れを渡すことにつながる。
結果、6回まで投げた畠から5安打しか打てず、7回以降の投手からは1本もヒットを打てなかった。打てないときはトコトン打てなくなるのはずっと変わらない。
粘ったのは投手陣。
12安打打たれながらもタイムリーは1本しか許さなかった。それは評価しよう。
だが、勝ち越された6裏の青柳にはあえて注文を付ける。
2つの内野安打を打たれたが、いずれも自分で捕れた打球に思えた。捕れていればともにアウトの当たりだった。守備力の向上を求めたい。いや、良い守備もあった。一死1、3塁で大城のボテボテのピッチャーゴロを捕り、グラブトスで本塁の梅野に渡し、突っ込んできたサードランナー岡本を刺したのは見事だった。
が、その後にタイムリーを打たれてしまっては何の意味もない。あの場面を抑えてこそ、レベルアップできるのだ。頑張れ。
8裏に投げた馬場は一死満塁のピンチを招いたが防いだ。勝手にピンチを作り、それを抑えて迫真のガッツポーズをするマッチポンプ投法。『江夏の21球投法』と呼んでいるが、本当は3人でピシャリと抑えた方が流れはこちらに向いてくるので、控えてほしい。
その満塁のピンチを救ったのはマルテの好守備もあったからである。
一死満塁で亀井がファーストゴロを放ったが、これを本塁に好返球しフォースアウトをもぎ取った。決して簡単なプレーではなかった。去年は同じ東京ドームで1試合4失策とやらかしたが、一生懸命練習しているのだろう。

負けてしまったが、まだ貯金は11ある。焦ることはない。

第20戦 vs巨人4回戦【2021.4.20】

東京ドーム
阪神 113 001 202 10
巨人 003 010 001 5
本 マルテ4、5号 大山2、3号 松原3号 サンズ6号
○西勇3勝1敗 ●サンチェス1勝2敗
阪神 西勇、岩貞、小林、岩崎、エドワーズ
巨人 サンチェス、平内、大江、高木、戸根

大勝。
巨人相手にこういう試合ができるととても気持ちいい。最高の気分。ぐっすり眠れる。
先制パンチはマルテ。1表に打った瞬間にわかるソレを左中間スタンドに叩き込む。
二死からの得点なので価値も高かった。
2表には近本がタイムリー。下位打線で作ったチャンスを生かした得点で、これまた価値がある。
そして3表。
マルテの2本目となるラパンパラはサンチェスを奈落の底へ突き落とす2ラン。続く4番の大山もライトスタンドへ叩き込みサンチェスをKO。
3回までに5点を取り、試合の主導権を握った。

こういう試合展開だと、なぜか接戦にしたがるのが西勇輝
3裏に下位打線相手にピンチを招き、松原なんかに2ランを浴び、さらに梶谷、岡本に連打を許して計3失点。
まあ、こういうピッチングにはもう慣れた。彼はそういうピッチャーなのだ。
矢野監督は「あそこまで投げてくれたのは、中5日でしんどいかなと俺も思ったけど、仕事はしっかりしてくれた」と評価している。
5回65球6安打1四球1奪三振6失点。
結果的に勝ち試合だから、良しとしよう。

打線は6表、7表、9表にも火を吹き今季最多タイの10得点。
クリーンアップが計5発のお祭り騒ぎ。
巨人戦相手にクリーンアップが揃い踏みなのは8回目の出来事。
前回は2019年5月15日。
糸井、大山、福留だった。13-8で菅野相手に勝利している。
この時の試合の戦評でも私は「これほど気持ちの良い勝利が果たしてあるだろうか。」と振り返っている。
これで8連勝。貯金12。
ファームにロハスJr.とアルカンタラも合流し、戦力も増強されている。強いうちにたくさん貯金を増やしておこう。

第19戦 vsヤクルト5回戦【2021.4.18】

阪神甲子園球場
ヤク 000 001 420 7
阪神 105 200 20X 10
本 マルテ3号 山田5号
○ガンケル4勝 ●小川1勝1敗 Sスアレス1勝5S
ヤク 石川、今野、坂本、梅野
阪神 ガンケル、石井大、加治屋、岩貞、岩崎、スアレス

前日の17日が雨で中止になった。先発予定だった青柳は相変わらずの雨男ぶりを発揮している。その青柳はスライドせず、来週の巨人戦で投げるのではないかという報道も出ている。西勇輝、青柳、秋山の3人で巨人を倒し、一気に独走状態を築いていきたい。

その17日に谷川昌希の日本ハムへの金銭トレードが発表された。
まずまずの力を持っているが、今の層の厚いタイガースリリーフ陣ではなかなか起用されるチャンスは訪れない。しかし、チーム状況が芳しくなく投手陣も手薄な日本ハムならば出場機会はありそうだ。もう若くない谷川(28歳)、球団の親心を感じる。是非とも頑張ってほしい。

このトレードによって支配下登録枠が1つ空き、満を持して育成選手だった小野寺暖が登録された。春季キャンプからアピールを続け、ファームでも3割台の打率をキープし続け存在感を発揮していた。ナインからイジられるかわいさも持ち合わせており、活躍すれば一気に人気が出ることだろう。
チームの状態が良いだけにチャンスは多くないだろうが、一軍デビューを楽しみにしたい。

さて、試合。
開幕戦以来の小川との対決。
1裏、幸先よく大山の犠牲フライで先制。
今シーズンのここまで、大山が打点を挙げれば負けない。先制した試合は負けない。
早くも勝利当確ランプが灯った。

3表に雨で18分間中断した後の3裏には5点を取り、試合の行方をほぼ決定づける。
連打を重ね、小川をマウンドから引きずり下ろした。
梅野は一死2、3塁でタイムリーを放ち得点圏打率は.615。もちろんリーグトップ。
5裏にはマルテがレフトスタンドへ弾丸ライナーの2ラン。

来日が遅れていた新助っ人たちが間もなく合流とあって、負けじと張り切っているのだろう。素晴らしい当たりだった。
これで8-0。
楽勝かと思いきや、そうもならないのが野球の怖さ。

6回を1失点でまとめたガンケルの後を受けた石井大がピリッとしない。
7表に山田から2ランを浴びるなどで4失点。
思い切りの良いピッチングが身上の石井大だが、それだけで生きていけるほどプロ野球も甘くない。更なる球の強さが必要だし、投球術も学んでいかなければならないだろう。まだ新人。この経験が必ず今後に生きてくる。
その後の岩貞を挟んで8表に登板した加治屋もデッドボール、中野の悪送球が絡んで2失点。イマイチな投球だった。
結果、翌19日に二人とも抹消された。
ともにキャンプから一軍でアピールし、開幕の切符を掴みここまで投げてきた。それは首脳陣から評価をされたということ。
いま、ここで調子を落としても必ずまたチャンスは訪れる。鳴尾浜で再び良い状態に戻してもらおう。

というわけで、楽勝ムードから一転、岩貞、岩崎、スアレスの勝利の方程式を起用することになったが、この3人は盤石だった。次の日は休養日だし、まあ良しとしよう。

この試合展開で光ったのは7裏の中野。
無死2、3塁のピンチから佐藤輝明サードフライ、坂本ファーストフライトで嫌な感じが漂ったところをレフト前に上手に流し打ちし、2点タイムリー。この新人、とても頼りになる。もはや、ショートのレギュラー候補一番手。素晴らしかった。
セカンド走者の板山の懸命に走りギリギリのタイミングでホームインした好走塁も評価したい。
https

://twitter.com/toratele/status/1383696673667358720ちなみに調子の上がらなかった近本も4安打。
近本と大山が当たり出せば、無双。無敵。最強。もっと強くなる。

ちなみにこの日の解説は川相昌弘だった。
春季キャンプに臨時コーチとしてタイガースを指導したことによる縁だろうが、わかりやすく冷静で、なおかつちゃんとタイガース寄りの解説だった。巨人OBはいけ好かない連中が多いが、川相はその部類には入らないことがわかった。

というわけで、今季初の二ケタ得点で7連勝。貯金11。
この時期に、これだけ勝つとは開幕前にはさすがに予測できなかった。願ってはいたけれど、夢物語だと思っていた。
ガンケルもリーグトップの4勝。去年は一度も先発で勝てなかったのに。
この良いことづくめの勢いで週明けの東京ドーム3連戦を制したい。