阪神タイガース観戦記

このブログは阪神タイガースの試合を私見で振り返るものである。

第24戦 vsDeNA5回戦【2021.4.24】

阪神甲子園球場
ベイ 001 000 000 1
阪神 620 311 00X 13
○伊藤将2勝 ●上茶谷3敗
ベイ 上茶谷、桜井、風張、シャッケルフォード、石田
阪神 伊藤将

北條が練習中に左足首を痛めて抹消。前日の二死満塁のチャンスで空振り三振は相当悔しかっただろうから、挽回したかっただろうに。ファームでは小幡が好調で、いよいよ北條の立場は危うい。これからの北條の底力が試される。
ということで、緊急昇格したのは支配下登録されたばかりの小野寺暖。自慢のパンチ力を見せられるか。
キャンプの時からいじられキャラでチームに明るさをもたらしていた。ムードメーカー的な役割もしていた北條の代わりも務めてもらおう。

前日のイヤな負け方を完全に払拭する大勝だった。
先発全員安打。
リベンジしたい佐藤輝明は猛打賞4打点。
13試合ぶりスタメンの木浪は2安打4打点。特に最初の打席の初球をライト線に運んだ2点タイムリーは気持ち良かった。中野や山本にポジションを奪われる中で、しっかりと準備をしてきたのだろう。正ショート争いはまだまだ収まりそうにない。

18安打13得点なので、それぞれをピックアップするのは疲れちゃうので、あと一人。
梅野隆太郎。
前日は23日の巨人戦で左膝に打球を受けたこともあり休養し、2試合ぶりのスタメン。
4裏の一死2、3塁のチャンスで左中間を割る2点タイムリーツーベース。これで得点圏打率は.588。正捕手としてももちろんだが、驚異的なチャンスの強さでチームの躍進を支えている。この勝負強さがあるからこそ、その前を打つなお一層佐藤輝明は思い切り振り切れるのだろう。
これだけ打ってもホームランは0。つないで勝つこともできる強さを見せてくれた。

先発の伊藤将司は今季新人一番乗りとなる完投勝利。何でも一番というのは良いことだ。本人も早川(楽天)よりも早いということを喜んでいた。
9回124球7安打1四球5奪三振1失点。
3併殺と打たせて取る投球が冴えた。
雨で登板が一度流れ、中継ぎ調整、ファームでの登板を経てのこの結果。何事にも動ぜず、しっかりと身体を整える能力があることを示した。さすがは社会人出身。プロ初安打のオマケもつき、気分も良いだろう。
大勝で連敗をストップさせ、観ているこちらも実に気分の良い試合だった。

第23戦 vsDeNA4回戦【2021.4.23】

阪神甲子園球場
ベイ 012 040 000 7
阪神 000 100 000 1
本 大山4号
○坂本1勝1敗 ●藤浪2勝1敗
ベイ 坂本、平田、エスコバー、石田
阪神 藤浪、エドワーズ、小野、桑原

相手は10連敗中。だが、ノせてしまうと調子づくチーム。なので、永遠に眠ったままでいてほしかったのだが、自滅の内容で連敗ストップをプレゼントしてしまった。

先発の藤浪は4回0/3 92球2安打6四球1死球奪三振2暴投1失点。
とにかくストライクが入らなかった。まともに投げれば痛打されることはないのに、抜けたり引っ掛かったり。こんなにランナーを出しておいて、失点は押し出しの1点だけ。もったいない。
でも、一度どん底を経験している藤浪だから、必ずや乗り越えてくれるはず。翌24日に抹消されたのは、首脳陣もそれを期待しているからだろう。リフレッシュして、次回登板は目の覚めるようなピッチングを披露してもらおう。

打線は坂本を打ち崩せなかった。
得点は大山のソロ一発のみ。昨年から続いていた「大山が打点をあげれば負けない」神話は19戦目で途切れた。
他のバッターも良い当たりがことごとく真正面だったり、好守に阻まれた。
まあ、こんな試合もあるでしょう。そんなにダメージを喰らう試合ではない。
ただ、佐藤輝明のダメージは深いかもしれない。
一死満塁で神里が放ったライト前ヒットを後逸しボールはライトフェンスまで転々と転がった。打った神里もホームインしてしまう少年野球のようなプレーだった。
外野手がまともに後ろに逸らすとこういうことになってしまうのだね。高校野球のワンシーンを見ているようだった。
これも経験。もともと内野手登録だし。
最終打席で低めの変化球をセンター左のフェンスに直撃させたヒットで少しは気も紛れただろう。これはこれでスゴい当たりだった。

あと、馬場。
3試合連続で満塁のピンチを招き、三度目の正直で失点を許した。
場面は一死1塁。デッドボールのランナーをピッチャーゴロで併殺に取ってチェンジかと思いきや、馬場はセカンドへ悪送球してしまい一気にピンチを拡大させ、それが佐藤輝明の大惨事を招くことになった。これほどまでに自分のせいなのに、馬場の自責点は0。野球って不思議。

さて3連敗。
やな感じ。
明日の試合がとても大事。

第22戦 vs巨人6回戦【2021.4.22】

東京ドーム
阪神 001 002 000 3
巨人 330 000 11X 8
本 吉川2号 坂本3号 北條1号 香月3号 梶谷3号
○高橋4勝 ●秋山2勝2敗
阪神 秋山、小野、馬場、エドワーズ、桑原
巨人 高橋、鍵谷、中川、高木

つまらん試合だった。
ま、年間143試合もあればこういう試合もあるでしょう。
こういう試合のことをあれこれ考えても無駄なので、早く切り替えることが大事。

秋山が全然良くなかった。
キレとコントロールで勝負するピッチャーなので、そのどちらも立ち行かなければこういうことになる。
3回62球10安打無四球2奪三振6失点。
3回までに二ケタ安打されれば、そりゃ負ける。
でも、KOされる時はこんなもの。経験を積んでいるピッチャーなので、次は修正してくれるでしょう。
問題なのは7裏に投げたエドワーズと8裏に投げた桑原。
エドワーズよ、香月なんぞに一発を喰らうようではなかなか信頼は得られないぞ。去年から必殺球と聞いている「ジャイロスライダー」の威力をいまだに感じ取れていないが、いつ見せてくれるのだ。
8裏の桑原も先頭の梶谷にあっけなくホームランを打たれた。このソロで5点差となり、反撃のムードも一気にしぼんだ。ビハインドの場面をしっかり抑えてこそカッコいいんだけどな。やはり、3年前までのキレキレだった投球を望むのは酷なのだろうか。

こういう試合の時は良かったことだけをピックアップして心を穏やかにする。
小野寺暖がファームで支配下登録後初の一発を放ったそうだ。キャンプからずっと調子のいい小野寺。近いうちにチームを救う存在になる気がしてならない。
北條が高橋から今季初ホームラン。完璧な当たりだった。ショート争いではやや後退気味だが、こういう一打の積み重ねが明日につながる。このホームランは糸原を下げて、北條をそのまま守備に就かせたことで生まれた。矢野采配も褒めたたえよう。
2番手の小野がほぼ完璧な投球だった。やればできるじゃん。更なる安定感を手に入れて、盤石のリリーフ陣を形成してもらいたい。

と、良いことだけを書き連ねたが、やはり全く出来の良くなかった高橋を打ち崩せなかった打線のことを思い出してしまう。
新人の時から打ち崩している印象はないし、変に苦手意識を植え付けられているのかもしれない。
克服してほしい。

第21戦 vs巨人5回戦【2021.4.21】

東京ドーム
阪神 200 000 000 2
巨人 010 101 00X 3
本 近本2号 マルテ6号 岡本2、3号
○青柳2勝1敗 ●畠2勝1敗 Sビエイラ1S
阪神 青柳、小林、馬場
巨人 畠、鍵谷、高梨、中川、ビエイラ

こういう負け方は悔しい。
初回に近本の先頭打者ホームラン、マルテの2試合連続のホームランで先制しておきながら、その後に得点できず、打率の低い岡本に2本のホームランで同点にされ、吉川尚にタイムリーで勝ち越される。
思い返すだけで腹が立つ。それを書き起こすのも不愉快だ。ただただストレスがたまる。あーイライラする。吉川尚、キライ。

初回に3安打してからは畠を打ち崩せなかった。
惜しむらくは3表。
先頭の糸原がスリーベースを放ったのにマルテ、大山、サンズで返せなかった。こういう拙攻は相手に流れを渡すことにつながる。
結果、6回まで投げた畠から5安打しか打てず、7回以降の投手からは1本もヒットを打てなかった。打てないときはトコトン打てなくなるのはずっと変わらない。
粘ったのは投手陣。
12安打打たれながらもタイムリーは1本しか許さなかった。それは評価しよう。
だが、勝ち越された6裏の青柳にはあえて注文を付ける。
2つの内野安打を打たれたが、いずれも自分で捕れた打球に思えた。捕れていればともにアウトの当たりだった。守備力の向上を求めたい。いや、良い守備もあった。一死1、3塁で大城のボテボテのピッチャーゴロを捕り、グラブトスで本塁の梅野に渡し、突っ込んできたサードランナー岡本を刺したのは見事だった。
が、その後にタイムリーを打たれてしまっては何の意味もない。あの場面を抑えてこそ、レベルアップできるのだ。頑張れ。
8裏に投げた馬場は一死満塁のピンチを招いたが防いだ。勝手にピンチを作り、それを抑えて迫真のガッツポーズをするマッチポンプ投法。『江夏の21球投法』と呼んでいるが、本当は3人でピシャリと抑えた方が流れはこちらに向いてくるので、控えてほしい。
その満塁のピンチを救ったのはマルテの好守備もあったからである。
一死満塁で亀井がファーストゴロを放ったが、これを本塁に好返球しフォースアウトをもぎ取った。決して簡単なプレーではなかった。去年は同じ東京ドームで1試合4失策とやらかしたが、一生懸命練習しているのだろう。

負けてしまったが、まだ貯金は11ある。焦ることはない。

第20戦 vs巨人4回戦【2021.4.20】

東京ドーム
阪神 113 001 202 10
巨人 003 010 001 5
本 マルテ4、5号 大山2、3号 松原3号 サンズ6号
○西勇3勝1敗 ●サンチェス1勝2敗
阪神 西勇、岩貞、小林、岩崎、エドワーズ
巨人 サンチェス、平内、大江、高木、戸根

大勝。
巨人相手にこういう試合ができるととても気持ちいい。最高の気分。ぐっすり眠れる。
先制パンチはマルテ。1表に打った瞬間にわかるソレを左中間スタンドに叩き込む。
二死からの得点なので価値も高かった。
2表には近本がタイムリー。下位打線で作ったチャンスを生かした得点で、これまた価値がある。
そして3表。
マルテの2本目となるラパンパラはサンチェスを奈落の底へ突き落とす2ラン。続く4番の大山もライトスタンドへ叩き込みサンチェスをKO。
3回までに5点を取り、試合の主導権を握った。

こういう試合展開だと、なぜか接戦にしたがるのが西勇輝
3裏に下位打線相手にピンチを招き、松原なんかに2ランを浴び、さらに梶谷、岡本に連打を許して計3失点。
まあ、こういうピッチングにはもう慣れた。彼はそういうピッチャーなのだ。
矢野監督は「あそこまで投げてくれたのは、中5日でしんどいかなと俺も思ったけど、仕事はしっかりしてくれた」と評価している。
5回65球6安打1四球1奪三振6失点。
結果的に勝ち試合だから、良しとしよう。

打線は6表、7表、9表にも火を吹き今季最多タイの10得点。
クリーンアップが計5発のお祭り騒ぎ。
巨人戦相手にクリーンアップが揃い踏みなのは8回目の出来事。
前回は2019年5月15日。
糸井、大山、福留だった。13-8で菅野相手に勝利している。
この時の試合の戦評でも私は「これほど気持ちの良い勝利が果たしてあるだろうか。」と振り返っている。
これで8連勝。貯金12。
ファームにロハスJr.とアルカンタラも合流し、戦力も増強されている。強いうちにたくさん貯金を増やしておこう。

第19戦 vsヤクルト5回戦【2021.4.18】

阪神甲子園球場
ヤク 000 001 420 7
阪神 105 200 20X 10
本 マルテ3号 山田5号
○ガンケル4勝 ●小川1勝1敗 Sスアレス1勝5S
ヤク 石川、今野、坂本、梅野
阪神 ガンケル、石井大、加治屋、岩貞、岩崎、スアレス

前日の17日が雨で中止になった。先発予定だった青柳は相変わらずの雨男ぶりを発揮している。その青柳はスライドせず、来週の巨人戦で投げるのではないかという報道も出ている。西勇輝、青柳、秋山の3人で巨人を倒し、一気に独走状態を築いていきたい。

その17日に谷川昌希の日本ハムへの金銭トレードが発表された。
まずまずの力を持っているが、今の層の厚いタイガースリリーフ陣ではなかなか起用されるチャンスは訪れない。しかし、チーム状況が芳しくなく投手陣も手薄な日本ハムならば出場機会はありそうだ。もう若くない谷川(28歳)、球団の親心を感じる。是非とも頑張ってほしい。

このトレードによって支配下登録枠が1つ空き、満を持して育成選手だった小野寺暖が登録された。春季キャンプからアピールを続け、ファームでも3割台の打率をキープし続け存在感を発揮していた。ナインからイジられるかわいさも持ち合わせており、活躍すれば一気に人気が出ることだろう。
チームの状態が良いだけにチャンスは多くないだろうが、一軍デビューを楽しみにしたい。

さて、試合。
開幕戦以来の小川との対決。
1裏、幸先よく大山の犠牲フライで先制。
今シーズンのここまで、大山が打点を挙げれば負けない。先制した試合は負けない。
早くも勝利当確ランプが灯った。

3表に雨で18分間中断した後の3裏には5点を取り、試合の行方をほぼ決定づける。
連打を重ね、小川をマウンドから引きずり下ろした。
梅野は一死2、3塁でタイムリーを放ち得点圏打率は.615。もちろんリーグトップ。
5裏にはマルテがレフトスタンドへ弾丸ライナーの2ラン。

来日が遅れていた新助っ人たちが間もなく合流とあって、負けじと張り切っているのだろう。素晴らしい当たりだった。
これで8-0。
楽勝かと思いきや、そうもならないのが野球の怖さ。

6回を1失点でまとめたガンケルの後を受けた石井大がピリッとしない。
7表に山田から2ランを浴びるなどで4失点。
思い切りの良いピッチングが身上の石井大だが、それだけで生きていけるほどプロ野球も甘くない。更なる球の強さが必要だし、投球術も学んでいかなければならないだろう。まだ新人。この経験が必ず今後に生きてくる。
その後の岩貞を挟んで8表に登板した加治屋もデッドボール、中野の悪送球が絡んで2失点。イマイチな投球だった。
結果、翌19日に二人とも抹消された。
ともにキャンプから一軍でアピールし、開幕の切符を掴みここまで投げてきた。それは首脳陣から評価をされたということ。
いま、ここで調子を落としても必ずまたチャンスは訪れる。鳴尾浜で再び良い状態に戻してもらおう。

というわけで、楽勝ムードから一転、岩貞、岩崎、スアレスの勝利の方程式を起用することになったが、この3人は盤石だった。次の日は休養日だし、まあ良しとしよう。

この試合展開で光ったのは7裏の中野。
無死2、3塁のピンチから佐藤輝明サードフライ、坂本ファーストフライトで嫌な感じが漂ったところをレフト前に上手に流し打ちし、2点タイムリー。この新人、とても頼りになる。もはや、ショートのレギュラー候補一番手。素晴らしかった。
セカンド走者の板山の懸命に走りギリギリのタイミングでホームインした好走塁も評価したい。
https

://twitter.com/toratele/status/1383696673667358720ちなみに調子の上がらなかった近本も4安打。
近本と大山が当たり出せば、無双。無敵。最強。もっと強くなる。

ちなみにこの日の解説は川相昌弘だった。
春季キャンプに臨時コーチとしてタイガースを指導したことによる縁だろうが、わかりやすく冷静で、なおかつちゃんとタイガース寄りの解説だった。巨人OBはいけ好かない連中が多いが、川相はその部類には入らないことがわかった。

というわけで、今季初の二ケタ得点で7連勝。貯金11。
この時期に、これだけ勝つとは開幕前にはさすがに予測できなかった。願ってはいたけれど、夢物語だと思っていた。
ガンケルもリーグトップの4勝。去年は一度も先発で勝てなかったのに。
この良いことづくめの勢いで週明けの東京ドーム3連戦を制したい。

第18戦 vsヤクルト4回戦【2021.4.16】

阪神甲子園球場
ヤク 000 000 000 0
阪神 000 020 000 2
本 藤浪1号
○藤浪2勝 ●石川1敗 Sスアレス1勝4S
ヤク 石川、今野、坂本、梅野
阪神 藤浪、小林、岩貞、岩崎、スアレス

藤浪晋太郎が2勝目を挙げた。
去年、一昨年と先発で勝つことのできなかった藤浪が、4月の半ばでローテーションの頭でチームを引っ張っているのだ。心の底から嬉しい。

試合は投手戦だった。
ヤクルトの先発は石川雅規。20年目の大ベテラン。勝利数は現役最多の173勝。能見篤史と同学年である。新人の年から毎年勝ち星を積み重ね、初先発となるこの日に20年連続の勝利がかかっていた。
本人も気合が入っていたのだろう。毎回ヒットは打つものの連打を許さず、ピンチらしいピンチを作らせなかった。むしろ、毎回ヒットが出るのに抑えられることへのフラストレーションが溜まり、嫌な感じがした。
しかし、その空気を一変させたのは藤浪晋太郎だった。

5裏。
一死から梅野がフォアボールで歩く。しかし、次の中野は見逃し三振。打席には藤浪晋太郎
初球はファール。
2球目が外れてボール。そこで梅野が走って盗塁成功。
3球目はファール。
4球目が外れてボール。
5球目も外れてボール。
フルカウント。
ここまで、実況席の楠淳生黒田正宏は「こういう時は何かある」とやたら煽っていた。だが、煽るときはたいてい逆の結果になる。
そして、6球目。
石川のストレートがど真ん中に来た。強振する藤浪。芯を食った時の打球音が響く。白球は左中間へグングン伸びる。あっという間にスタンドイン。文句なしのホームラン。
実況席の予言的中。疑ってごめんなさい。
しかし、凄い当たりだった。とても投手が打ったとは思えない打球だった。藤浪が本気出せば大谷翔平なんて目じゃないな。
タイガースの投手が甲子園でホームランを打つのは2007年のボーグルソン以来14年ぶりのことだそう。
https://twitt

打者が打てないときは自分で打っちゃう。江夏もこんな感じだったのかしら。
殊勲の一打を放った後の6表のマウンドで藤浪はフォアボールとデッドボールで二死2塁のピンチを招き降板。
5回2/3 94球5安打3四球2死球奪三振無失点。
3回までまとまったピッチングだったが、4表からボール先行に。それが5表のピンチにつながってしまう。まあ、これまでより抜け球がやや多かったように見えたけれども、大崩れすることなく0点でマウンドを降りたのは成長している証だろう。相変わらず、ボールの力は強く、楽しいピッチングだった。

後を受けた小林が内川を見逃し三振に打ち取りピンチを断ち切った。外角低めに見事なストレートだった。
小林は7表の先頭打者西浦も三振に打ち取りお役御免。ともすれば相手に流れが傾きかねない場面をしっかりと抑えた。いい仕事だった。

6回以降の両軍はともにリリーフピッチャーが冴え、チャンスらしいチャンスをお互い作ることが出来なかった。それだけに藤浪のホームランの価値は高い。

ヒーローインタビューはもちろん藤浪晋太郎
1450日ぶりに甲子園で白星を手にした晋太郎のマイクは面白くもあり、感動するものでもあった。

www.nikkansports.comその模様は日刊スポーツ高原記者が記してくれている。

甲子園のお立ち台に藤浪晋太郎がいる。これだけでタイガースファンは嬉しいし、泣けてくる。何より一番似合う。

これで6連勝。14勝4敗。貯金10。
何と強いのだろう。
だが、巨人も5連勝していて、ぜんぜんゲーム差を広げられない。ホントに不愉快なチームだな。
何よりも、まだあと125試合も残っている。去年の試合数よりも多いのだ。
今、チーム状態はとても良い。良い間に出来るだけ勝っておこう。他がもたついている間に逃げまくろう。サイレンススズカになろう。ツインターボはダメよ。

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この日はウル虎ユニフォーム。今季のデザインはヤバい◎

 

第17戦 vs広島5回戦【2021.4.15】

阪神甲子園球場
広島 000 000 000 0
阪神 200 200 00X 4
本 大山1号 佐藤輝5号
○秋山2勝1敗 ●床田1勝1敗
広島 床田、コルニエル、中田、藤井
阪神 秋山、岩崎、スアレス

完勝。
秋山が7回110球3安打3四球4奪三振無失点で2勝目。秋山にしてはフォアボールの数が多く、これが球数増につながったが、得点に結びつくことはなく0でカープ打線を封じ込んだ。
一度、成績を落としてしまった投手がそのまま這い上がれずに去って行くことも多い中、秋山は良かった頃の姿に戻ってきて、いや、それ以上に進化してローテーションの一角を担ってくれている。とても嬉しいし、ありがたいことだ。

その秋山を援護したのはオレたちの大山。
初回に二死からマルテがセンター前ヒットを放つと、4番大山は床田の変化球を泳ぎながらも芯で捉え左中間に叩き込んだ。
開幕してから17試合目に飛び出したお待たせの今季1号は先制の2ラン。この一発で秋山もだいぶ楽になったことだろう。セ・リーグの開幕4番では一番遅かったらしい。まあ、大山はこれから打ちまくるからね。心配していない。
4裏には佐藤輝明が2試合連続となるバックスクリーンに叩き込む2ラン。甲子園に今年から設置されたトラックマンデータによれば初速173キロ131mの一撃だった。今季もバックスクリーン弾には100万円のプレゼントがあり、佐藤輝明は「お世話になった方に配ります」と殊勝な一言を残した。
結果的にはこの2本のホームランでの得点だけだったが、大山と佐藤輝明が打った、ということが相手に得点以上のダメージを与えたのではないかと推測する。
得点にはつながらなかったが中野は二塁打三塁打を打ち、打率はいまだ5割。恐怖の8番打者になりつつある。

ちなみに16試合続いていたカープ菊池の開幕からの連続試合はここでストップした。
相手がノッテしまう出来事をストップさせるのは何であっても良いことだ。えらいぞ、秋山&岩崎。

これで貯金9。2位巨人とは3ゲーム差。巨人は強いのでもっともっと離さないといけない。頑張ろう。

第16戦 vs広島4回戦【2021.4.14】

阪神甲子園球場
広島 000 000 000 0
阪神 010 220 10X 6
本 佐藤輝4号 マルテ2号
○西勇2勝1敗 ●森下2勝1敗
広島 森下、ケムナ、藤井
阪神 西勇、小林

前日の4/13が雨で流れ、両投手ともスライド登板。
西勇輝はもちろん経験済みだが、2年目の森下は初めてのスライド。
森下には昨年全く勝てなかったが、この小さな異変が何かを起こすのではないかと試合前に淡く期待していた。
そして、森下は崩れた。https://twitter.com/nhk_baseball/status/1382277640984334339?s=20
やっほーい。

2裏。
森下は大山、サンズを打ち取り二死で迎えた佐藤輝明にフォアボールを出すと、続く梅野のショートゴロを田中広輔が捕り損ね1、2塁のピンチを迎えてしまう。森下がピンチということは、我々のチャンスということだ。
打席は8番中野。3球目をライト前に弾き返し苦手の森下から先制することに成功する。
二死の時点で、このままスルスルと抑えられてしまうのかな、と思っていたものが予期せぬ形で先制点につながり、先行きの良さを予感させた。
そして4裏。
サンズがフォアボールで歩いた無死1塁の場面で、佐藤輝明が森下の甘く入ってきたかカーブを見事に捉えて右中間へ叩き込む。これが甲子園初アーチ。
変化球に姿勢を崩されることなく、タイミングをアジャストしながらバットに乗せていたように見えた。前回の対戦で2三振を喰らった相手だけに、格別の一発だったことだろう。

 さらに5裏。
今度はマルテが打った瞬間にソレとわかるやつを左中間に叩き込む。

 これで森下をノックアウト。
去年からいいようにやられてきた森下をしっかりと打ち崩してマウンドから引きずり下ろしたのは大きい。今後へも良い影響が及ぶだろう。

7裏には佐藤輝明のセンター前タイムリーヒットでとどめを刺し、観ていて非常に楽しいゲームであった。

エースの西勇輝は8回127球4安打1四球7奪三振無失点。
エースのピッチングを見せてくれた。
本当にありがたい。オリックスから来てくれて心から感謝している。
優勝するために来たんだもんね。今年、しようね♪
これで矢野政権最多の貯金8。
だが、この程度では優勝できない。
50個ためて100勝しようぜ!

昨日の雨天中止が決まると、熊谷は京セラドームで行われているファームのオリックス戦へ駆けつけ試合途中から出場した。
現状、江越、植田がケガでいないから起用されているところは否めない。そこを本人もわかっているからこそ出場機会を求めているのだろう。
こういう姿勢はとても好感が持てる。

その京セラドームの試合はこの日も行われており、試合こそ負けたが井上広大が5階席へ叩き込む特大アーチを放っている。
佐藤輝明に目を奪われがちだが、井上広大も相当ヤバいぞ!

第15戦 vsDeNA3回戦【2021.4.11】

横浜スタジアム
阪神 200 100 000 3
ベイ 000 100 010 2
本 牧4号
○ガンケル3勝 ●阪口1勝1敗 Sスアレス
阪神 ガンケル、岩貞、岩崎、スアレス
ベイ 阪口、石田、砂田、山崎、三嶋

同一カード3連勝。
極めて調子の悪いベイスターズが相手なので取りこぼすわけにはいかなかったが、3つ勝てたのは大きい。
昨年の自分たちも同じように開幕当初に躓いたのでベイには同情はするが、かといって負けてあげるというわけにはいかない。というより、2勝10敗から最終的に2位になったので、バタバタしている今のうちに再起不能なまでにコテンパンにするくらいの気持ちで叩かないと、こちらがやられてしまうのである。

ガンケルがアッチソン以来の開幕3戦3勝。
先発でのアッチソンのイメージはそこまで良くないので、吉兆データではないがとにかく連勝しているのは良いことだ。キレと制球力が肝の投手。その手の投手ならば西勇輝というお手本がチーム内にいる。投球術を学びピッチングを質を更に高めてほしい。

相変わらず糸原の調子が良い。
この試合でも猛打賞。打率が2割に満たない近本の不調を補ってくれている。
そして、新人中野も猛打賞。もちろんプロ初。
イムリーも放ち、打率は.529に。いずれ研究されて打棒は奮わなくなるだろうが、調子の良い間に出来るだけ打ってもらおう。
ちなみに同じ新人佐藤輝明は初の二塁打を放ち、その中野のタイムリーでホームインししっかり得点を稼いでいる。

1表の先制点は近本、糸原の連打からマルテが三振に倒れ、一死2、3塁で大山を迎え、その大山がショートゴロ。
が、ショートの大和が1塁へ悪送球し、セカンドランナーの糸原も生還し2点が入った。
チーム状況が悪いと、名手と言われる大和でも信じがたいミスを犯す。
反面教師として、気を引き締めたい。

ガンケルの後は岩岩スアレスで逃げ切った。
岩崎はヒットを3本打たれどうなることかと思ったがしのいだ。