阪神タイガース観戦記

このブログは阪神タイガースの試合を私見で振り返るものである。

第118戦 vs広島24回戦【2020.11.7】

マツダスタジアム
阪神 000 101 000 2
広島 000 000 000 0
本 大山28号
○秋山11勝3敗 ●中村祐3勝4敗 Sスアレス3勝1敗25S
阪神 秋山、能見、エドワーズ、スアレス
広島 中村祐、菊池保、中田、ケムナ

この日はカープで長年キャッチャーとしてチームを支えた石原慶幸引退試合だった。
花を持たせてやれば良いものだが、そこは真剣勝負。タイガース投手陣が4安打完封リレーで完勝してしまった。まあ、こういうもんだよね。

4表に木浪のタイムリー、6表に大山のソロ。
この2点を秋山、能見、エドワーズ、スアレスがしっかり守った。
ちなみに大山のホームランは場外だった。ところで、球団の生え抜き打者が30本を打つのは85年の掛布、岡田以来いないとのことである。あと2本。あと2試合しかないけど何とか頑張れないか。

能見は石原と同学年。
最後の対決はライトフライで打ち取った。
僕は真っすぐと決めていた。いろいろホームランを打たれた記憶もある。僕が先発の時から、石原はずっと先発マスクをかぶっていたし、いろんな思いを持って。同級生がいなくなるので寂しい気持ちです。最後は僕の勝ち。
良いコメントである。
能見には石原の分も頑張ってほしい。タテジマでないのは寂しいが。

球児はサヨナラツアーをマツダスタジアムでも敢行。
石原引退記念Tシャツを着て、場内を周った。石原が広島でもぜひ、ということではじめは遠慮していた球児もグラウンドに出たとのこと。
各地で、わざわざ登場曲を流して見送ってくれるなんてありがたいことだ。
みんなから愛されている選手なんだね。

この日、ボーアが帰国した。
タイガースファンは最高です。そして、素晴らしいチームメートたちとタイガースの一員としてプレーできたことを誇りに思います。もちろん、日本食はおいしく、この日本という国は最高です! たくさんの応援をありがとうございました。
あなたのホームランは最高に気持ちよかったよ。
ボーアのこれからの人生がハッピーになることを心から願っている。

第117戦 vsヤクルト24回戦【2020.11.5】

阪神甲子園球場
ヤク 430 000 000 7
阪神 101 510 00X 8
本 梅野7号
○ガンケル2勝4敗 ●星1敗 S岩崎5勝2敗2S
ヤク 金久保、大下、星、大西、寺島
阪神 西勇、馬場、谷川、ガンケル、岩貞、エドワーズ、岩崎

先発の西勇輝は完封で勝てば防御率で1位になれる可能性があった。完封せずとも無失点でマウンドを譲れば大野雄大や菅野、森下に大きなプレッシャーをかけられたのだが、現実はまるで違った。
1回2/3 66球6安打2四球1死球奪三振7失点(自責点4)で降板。
自身最速のKO劇だった。
自責点が4なのは2つの失策がらみなのだが、その失策の一つも自ら犯したものなので何の言い訳もできない(もう一つはマルテ。西勇輝の牽制球を捕り損ねる)。
これが2020年の最後の登板になってしまったことが非常に残念である。もちろん防御率タイトルなんぞ夢のまた夢。

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寂しげにマウンドを降りる西勇輝

この大敗ムードいっぱいの中で打撃陣が頑張った。
だって4裏までに同点に追いついてしまうんだもの。
4裏の5得点は盛り上がったなあ。
そして5裏には梅野が勝ち越しソロを放つ。
そして、そのリードを保ったまま勝利。
3番手の谷川と4番手のガンケルがピシッと抑えてくれたのが良かった。
この頑張りを私は忘れない。

というわけで、大逆転勝利を観られて大満足。
2表には村上宗隆の1イニング3盗塁というセ・リーグでは67年ぶりという稀有な記録も目の当たりにできた(球界でも41年ぶり)。自軍が勝ってこその余裕のある感想である。

第116戦 vsヤクルト23回戦【2020.11.4】

阪神甲子園球場
ヤク 000 000 110 2
阪神 001 000 101 3
本 陽川8号 西田7号 大山27号
スアレス3勝1敗24S ●梅野4勝2敗
ヤク 石川、清水、マクガフ、梅野
阪神 藤浪、岩崎、エドワーズ、スアレス

4番大山がサヨナラホームランで試合を決めた。
それを生で観る幸せ。
これでホームラン王争いでは岡本にあと2本差。まだ追いつける。
その可能性があるところに、大山がいるということが嬉しいではないか。

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この日の先発は藤浪だった。
先発復帰してから2度目の登板。
6回112球4安打4四球6奪三振無失点。球数こそ多かったが、0点で抑えた。
良いじゃん。やっぱりまっさらなマウンドの上に藤浪晋太郎は居てほしい。中継ぎの時の100マイルピッチも楽しいけど。
これが復活への序章。それを見守ることのできる喜び。

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攻守交代時に野手陣とグラブでタッチする藤浪。

打線は3裏に木浪ヒット、藤浪送りバント、近本タイムリーで先制する綺麗な形。
この1点を藤浪はよく守った
しかし、7表に2番手の岩崎が本調子ではなかったようで、塩見に同点タイムリーを浴びてしまう。
岩崎、たまにこういうことあるよね。

その裏。
陽川が勝ち越しソロ。陽川がちゃんと一発のある打者になってくれて嬉しい。

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が、8表にエドワーズが西田に同点ソロを浴びる。
何やってんだよリリーフ陣。。

そして、最後に大山のサヨナラ弾。
投手戦だけど、ホームランがたくさん出た楽しい試合でした。

第115戦 vsヤクルト22回戦【2020.11.3】

阪神甲子園球場
ヤク 000 000 100 3 4
阪神 000 100 000 0 3
本 廣岡6号 西浦10号
○梅野4勝1敗 ●岩貞6勝3敗 S石山3勝2敗18S
ヤク 高梨、星、清水、マクガフ、梅野、石山
阪神 青柳、岩崎、エドワーズ、スアレス、岩貞

約4ヶ月ぶりの甲子園球場での観戦だったが、実に後味の悪い試合だった。
西浦の決勝3ラン。日本青年館ホテルの一室から眺めた悪夢がよみがえった。

試合は青柳と高梨の投げ合いだった。
高梨をなんで打てないかなあ。不思議。

4裏の先制点は一死満塁で陽川の併殺崩れで糸原がホームインした1点。
自軍の得点がこれだけでは盛り上がらない。
負ければなおさらだ。
6裏には無死満塁のチャンスを作ったのに0点。
木浪ショートライナー、代打原口三振、代打梅野三振。
これじゃ、負けるわね。

投手陣はヤクルト打線にヒットこそ打たれるものの1点でしのぎ続けたが、10表に岩貞が西浦に3ランを浴びる。二死まで行ったのになあ。

まあ、仕方ないね。
こういう日もある。
切り替えるしかない。

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負けた試合の挨拶は切ないね。



第114戦 vsDeNA23回戦【2020.11.1】

横浜スタジアム
阪神 000 100 400 5
ベイ 101 010 201 6
本 ソト23、24号 細川1号
○三嶋2勝1敗18S ●エドワーズ1敗
阪神 髙橋、谷川、岩貞、エドワーズ
ベイ 阪口、パットン、砂田、平田、伊勢、石田、三嶋

勝てそうな試合だったのだが、サヨナラ負け。
悔しいね。

先発の髙橋は5回72球5安打無四球4奪三振3失点。1、3、5回と失点し、リズムは悪い。そのうち2つはホームラン。もったいなかった。まあ、ソトも絶好調なんだろうな。それだけにもっと警戒してほしかった。

打線は4表にサンズのタイムリーで1点を返す。サンズ、一時期のスランプを乗り越えた感がある。もうすぐシーズン終わるけど。
7表には一気に4点を取り逆転。近本、糸原、マルテの3連打での逆転劇は気持ちよかった。

しかし、その裏に細川のソロとソトのタイムリーで同点にされてしまう。
この日は粘りがなかった。

8表には無死満塁のチャンスを作りながら坂本ライトフライ、代打糸井見逃し三振、近本ライトフライで無得点。
こういう展開の時は、得てしてやられるもの。
9裏に二死2塁で梶谷にレフト前へタイムリーを浴びサヨナラ負け。

仕方ない。
切り替えよう。

第113戦 vsDeNA22回戦【2020.10.31】

横浜スタジアム
阪神 401 260 000 13
ベイ 000 102 002 5
本 陽川6、7号 ロペス11号 オースティン20号 大和4号
○秋山10勝3敗 ●井納6勝7敗
阪神 秋山、谷川、馬場、能見、藤川
ベイ 井納、武藤、国吉、武藤、砂田、平田、伊勢

1年ぶりの横浜スタジアムでの観戦だったが、大勝で実に気分が良い。

初回に陽川がいきなり満塁ホームラン。
前日に二度のチャンスで凡退した悔しさをここで晴らした。

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グランドスラムを放った陽川を迎える筒井コーチと木浪

3表に陽川はまたしてもホームラン。今度はソロ。これは史上初のサイクルホームランがあるかもしれない。と、楽しみにしていたのにラミレスはその後の陽川の2打席を敬遠するというホントにつまらない采配をしてくれた。エンターテインメントを分かってないな。

4、5表で8得点し、すでに計13点。
スタンドのタイガースファンは笑いが止まらない。
サンズが猛打賞。糸原、木浪、マルテがマルチ安打。
実証実験か何かでお客さんをたくさん入れたみたいだが(24,537人)、その効果はタイガースに好結果をもたらしたようだ。

先発の秋山は6回85球8安打無四球4奪三振3失点。
13得点の援護があれば楽に投げられたことだろう。3年ぶりの二ケタ勝利はさぞ嬉しかろう。我々ファンも嬉しい。

9回に能見、球児が登板し、横浜の阪神ファンへ惜別のピッチング。
球児は大和に一発を浴び、苦笑い。
大和に軽々とスタンドインさせられてしまうところを見ると、もう球児に余力は無いんだな、と思い知らされる。

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試合後に日米で各1000本安打を達成したロペスのセレモニーが行われた。
ロペスの家族はもちろん、メジャーの選手たちやゆかりのあった選手たちのインタビューを交え、この日の試合で放った記念すべき日本での1000安打目となるホームランのシーンをも映像に織り込んだVTRは力作で感動的であった。
感動的に感じる余裕があったのは大勝したからなのだが。

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おめでとう。ホセ・ロペス。

第112戦 vsDeNA21回戦【2020.10.30】

横浜スタジアム
阪神 001 011 000 0 3
ベイ 000 100 002 0 3
本 神里3号 ロペス10号
阪神 ガンケル、エドワーズ、岩崎、スアレス、岩貞
ベイ 京山、国吉、武藤、砂田、伊勢、三嶋

9裏二死でスアレスがロペスに同点2ランを喰らう悪夢。
いつかのナゴヤドームで高橋周平にサヨナラ弾を打たれた記憶がよみがえったが、この日は負けなかった。
勝てなかったのは無念だが、負けないことも大事。

先発のガンケルは6回1安打2四球5奪三振1失点。唯一の被安打は神里に打たれたソロホームランだけ。勝たせてあげたい内容だった。

打線は3表、5表、6表にそれぞれ大山、マルテ、近本にタイムリーが出て3点を取ったが、もう少し攻めきれたのではという印象が残った。
近本は3盗塁も決めている。なおさら、もっと取れたのではと思ってしまう。

ところで、この日巨人が優勝したらしい。
まあ、開幕3連戦で3連勝させた我々が悪いよね。
来年頑張ろう。

第111戦 vs中日24回戦【2020.10.29】

阪神甲子園球場
中日 100 000 000 1
阪神 201 000 00X 3
本 京田5号
○西勇11勝5敗 ●大野雄10勝6敗
中日 大野雄、谷元、藤嶋
阪神 西勇

エース対決は我らがエース西勇輝に軍配が上がった。
大野雄大に1ヶ月半ぶりに黒星を付けたのはえらい。

こういうエース対決は先制点が大事。
なのに、西勇は初回に京田から一発を喰らう。
そこを打線がすぐに取り返すから意気に感じたことだろう。
1裏、近本ヒットから糸原のタイムリーツーベース。からのマルテ内野安打、糸原好走塁で三進、大山ショートゴロの間に逆転のホームイン。
泥臭い点の取り方で、大野雄はイライラしたことだろう。
3裏にはサンズヒットから、陽川のタイムリーツーベース。この1点で西勇も幾分か楽になったのでは。

その後は中日投手陣に抑えられるも、2点差あれば今日の西勇輝には十分だった。
結局、9回114球6安打1四球7奪三振1失点で完投勝利。
このところの西勇輝の頑張りには頭が下がる。
実は3犠打決めており、打撃でも貢献しているというのも忘れずに書いておこう。

これで5連勝。
ドラゴンズに3タテを喰らわせ、諦めていた2位に浮上できた。

第110戦 vs中日23回戦【2020.10.28】

阪神甲子園球場
中日 100 000 000 1
阪神 010 020 24X 9
○岩貞6勝2敗 ●勝野4勝5敗
中日 勝野、又吉、ゴンザレス、岡野
阪神 藤浪、岩貞、エドワーズ、桑原、岩崎、谷川、藤川

藤浪晋太郎が9/13以来の先発マウンドへ。
4回1/3 76球2安打2四球6奪三振1失点(自責点0)の内容だった。
初回こそエラーも絡み先制を許したが、いい出来だったように思う。
中継ぎで剛速球をバンバン投げるのを見るのも楽しいが、やっぱり藤浪には試合開始のマウンドにいてほしい。
これから、再び藤浪晋太郎のサクセスストーリーが始まるのだ。

打線は2裏に木浪が同点タイムリー。前日に続いてバットが振れている。
5裏には近本ヒットからマルテの左中間特大ツーベースで近本が一気に生還し勝ち越す。さらに大山がタイムリーで畳みかける。大山はこういう追加の一撃が打てるようになってきた。
7裏にはマルテの犠牲フライとゴンザレスのワイルドピッチで2点を追加。この時点で勝利は見えてきた。
8裏に近本、大山のタイムリーでダメを押し快勝。

最終回のマウンドには球児が上がり、ファンも大喜び。

その一方で、上本が来季構想外の報道。
切ない。。

第109戦 vs中日22回戦【2020.10.27】

阪神甲子園球場
中日 000 001 000 1
阪神 010 000 03X 4
本 木浪3号
○岩崎5勝2敗1S ●福5勝4敗1S Sスアレス2勝1敗24S
中日 福谷、福、又吉
阪神 青柳、岩崎、スアレス

まずはドラフトを振り返ろう。
4球団競合の中(巨人、ソフバン、オリックス)、佐藤輝明を矢野監督が引いた!
素晴らしい!
今後、矢野監督がどんなに低調な成績に終わろうとも、ここで佐藤輝明を引いたことによって評価がマイナスになることはない。
やったぜ!

さて、試合。
青柳は良かった。
前回同様、低めにボールが集まり勝たせてあげたい内容だった。
しかし、相手の福谷もまた良かった。
要するに投手戦であった。

先制したのはタイガース。
2裏に木浪がライトポール際へソロホームラン。
小幡のアピールが刺激にもなっているのだろう。

6表に先頭の木下にスリーベースを打たれ、大島にあっさり返され同点に。
まあ、仕方ない。

この試合のハイライトは8裏。
一死から木浪のファーストゴロをベースカバーに入った福が送球を取り損ね出塁。
続く坂本の送りバントを福がファーストへ悪送球し出塁。これで一死2、3塁。
次の代打原口はセカンドフライに倒れ二死。
そして近本。フラフラとライトへ打ちあがった打球を滝野が突進するも捕球できずスリーベース。2点が入り勝ち越し。
続く糸原はピッチャー強襲のライナーで打球は福のグラブに当たり内野を転々。サードランナー近本が還り3点目。
いずれも打ち取られた打球がタイガースに味方する僥倖の連続だった。
いやあ、野球って怖いね。

ちなみにマルテが来日後初盗塁を決めている。