阪神タイガース観戦記

このブログは阪神タイガースの試合を私見で振り返るものである。

第78戦 vsDeNA15回戦【2019.7.4】

横浜スタジアム
阪神 101 000 000 2
ベイ 201 011 02X 7
本 ソト25号 戸柱1号 中井2号
○大貫4勝3敗 ●メッセンジャー3勝6敗
阪神 メッセンジャー、守屋、岩崎、能見
ベイ 大貫、石田、国吉

懸念された球審は原ではなく森だった。
だが、そんなことは問題にならない試合だった。。

ベイにカード負け越し。
ハマスタでカード負け越しするのは4年ぶりのことだそうな。
調子が悪い時にハマスタに来て、盛り返して本拠地に帰る。そんなルーティンだったのに、それもついに途絶えた。
本格的に悪い流れが来ているということなのだろう。
いろいろ覚悟しなければ。

試合展開は最低だった。
せっかく4番のタイムリーで先制したのに、その裏にすぐに逆転される。
3表に追いついたのに、その裏にすぐ勝ち越される。
こんな形の失点では士気も下がる。
お得意さんのベイにこんなにも簡単に得点される姿を見ると、メッセの選手生命が終わりに近づいているのではないかと悲しい気分になる。
5裏、ソトに追い込んでからソロを浴びる。痛恨の被弾。
こんなのメッセじゃない。
エースの復活を切に願う。
ちなみにこの試合終了時点でメッセと西の勝敗を合わせると6勝13敗。
今のところ、大誤算。
シーズン終わりにはせめてタイにしてほしい。

6裏に守屋が戸柱に一発を浴びる。
前々日の佐野といい、ラミレスの奇抜采配に乗ってはいけないのだが…
ろくに試合に出ていないキャッチャーにホームランを浴びたこと、守屋には猛省してもらいたい。

石崎とロッテ高野のトレードが発表された。
ともに強いボールを持ちながら、実力を発揮できないままくすぶっていた選手。
高野のことはそこまで詳しくは知らないが、石崎は肝心なところでケガをしてしまいチャンスを逃していたように思う。
谷本修副社長兼球団本部長の
「環境を変えてあげれば両選手ともそもそも力を持った選手たちなので、もっといいパフォーマンス出せるんじゃないかということで合意しました」
このコメントがすべてを表していると思う。
ともに、新天地で奮起してもらいたい。

第77戦 vsDeNA14回戦【2019.7.3】

横浜スタジアム
阪神 100 000 020 01 4
ベイ 011 001 000 00 3
本 糸井5号 ソト24号
○島本1勝1S ●武藤1敗 Sドリス3勝3敗15S
阪神 ガルシア、守屋、能見、ジョンソン、藤川、島本
ベイ 濱口、国吉、三嶋、パットン、エスコバー、山崎、武藤

連敗ストップ。
再びベイと同率3位で並んだ。めでたい。

近本、糸原をスタメンから外し、上本、北條を1、2番で起用。何かを変えて嫌な流れを変えたい、という思いが伝わってくる。
その思いが野球の神様に届いたのか、初回に糸井が先制ソロ。23イニングぶりの得点をスコアに刻んだ。打った瞬間はライトフライに思えたが、風に乗ってのスタンドイン。神様ありがとう。
だが、神様は平等で、その裏にソトに同点ソロを浴びる。
それどころか、2裏には大和に勝ち越しタイムリーも浴びる。
おーい、神様。。。
6裏には北條の悪送球から更に追加点を取られる。
好捕してから一塁に悪送球するの、チーム内で流行ってるのかな?
評判悪いからやめた方が良いと思うよ。
というわけで、神様は今日もベイの味方かと確信し始めた8表。
7裏から途中出場の髙山がフォアボールで出塁すると、上本がヒットでつなぎ一死1、2塁のチャンスを作る。
だが、昨日は二度の満塁機をつぶしている打撃陣。期待はしない。期待した分だけ叶えられなかった時の悲しみが深くなるから。
バッター北條、インフィールドフライ宣告のショートフライ。
ほらね。
さあ、糸井。打てるものなら打ってごらん。
150キロオーバーの直球をバシバシ投げるエスコバーをなかなか捉えられない。
が、6球目の変化球をしぶとくセンター前に転がす。
1点返す。
わーい。ナイス糸井!
ここで大山。
最近はチャンスで凡退する姿ばかり見る。どうせ、ダメだろう。
が、セカンドに強烈な当たりを飛ばし、その勢いに押された二塁手柴田がボールを弾く。ライト前に転々とボールは転がり上本がホームイン。
やったー。同点に追いつく!
大山、えらい。さすが4番。攻守に粗さが目立つが、こういう殊勲打が成長の糧になる。目指せミスタータイガース
続くマルテで勝ち越せないのはご愛嬌。
神様はそこまで甘くない。
ほぼ負けを覚悟したところから、同点に追いつく僥倖。
神様ステキ。
ここまで来たら勝ちたい。せめて引き分けたい。
8裏から10裏までスコアボードに0が並ぶ。
リリーフ陣の我慢比べなら我が軍の方が一枚上。
11表。ベイは抑えの山崎を10表に出している。果たしてマウンドに上がったのは武藤。明らかに格落ち。
勝ち越しを狙うはココしかない。
先頭は8裏からセンターの守備に入った近本。スタメンを外され期すものがあっただろう。2球目を左中間に運び三塁まで進出(記録はツーベースとセンター桑原のエラー)。俊足をいかんなく発揮した。
無死3塁。
これは、イケる。
さあ、糸原キャプテン。
これまたスタメンを外れての途中出場。悔しさをバットに込めろ!
平行カウントになってからの5球目、鋭いライナーをライトに運ぶ。だが、伸びすぎた。前進守備も相まって浅めのライトライナーに。
だが、近本はタッチアップのスタートを切る。
韋駄天近本vs強肩乙坂。

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速いは正義! [TBSチャンネル2より]

正義は勝つ!
速さでもぎ取った勝ち越し点。
4-3。
あとはドリスに11裏を託すのみ。
が、、、
先頭は自らのエラーで勝ち越し点きっかけを作ってしまった桑原。何とかするという強い気持ちがあったのだろう。初球をレフト前に運び、いきなりランナーを背負う展開に。こういう時の初球の入り方、気を付けないといけない。。
続く嶺井は送りバントの構え。
初球をピッチャー前に転がす。梅野を制して打球をさばくドリス。ファーストへ投げる。
嫌な予感。
高めに浮いて悪送球。。。やっぱし。。。
植田の背が2m50cmあれば難なく取れた送球だったが、悲しいかな植田の身長は1m75cm。
無死1、3塁という絶望的な状況になってしまった。
うーむ。同点は覚悟しよう。引き分けで良しとしよう。そもそも負け試合だったし。
そんな思考整理をしていたら、大和がセーフティスクイズを敢行。
またもやピッチャー前に転がる打球。
・・・ドリス、お願い!
今度は梅野にしっかりトスされサードランナー桑原はタッチアウト。
大ピンチは小ピンチに縮小された。
一死1、2塁。
バッター柴田。セカンドゴロ。ゲッツー崩れで二死1、3塁。
バッター代打佐野。昨日のヒーロー。
4球目で一塁ランナーが走り、2、3塁。
打球が頭を超えられたら、サヨナラ負けの局面に。
ドリス、頑張れ!
フルカウントからの7球目。
佐野は内角ストレートを強振。左中間に上がる飛球。前進守備から必死で追いかける髙山。
キャッチ!
最後は大事にボールをおなかに抱え込むようにスライディングしながらの捕球。
ゲームセット!

負けを覚悟したところからの同点、そして勝ち越し、最後は大ピンチを切り抜けての勝利。
神様はヒヤヒヤの接戦が好み。
だが、勝たせてくれたので文句なし。
連敗は4で止まり、順位も再び同率3位に。
カード勝ち越しをかけた明日の先発はメッセンジャー
今回の審判陣にはストライクボール判定で因縁のある原、石山がいる。石山は昨日の球審だったので明日対峙することはないが、原の可能性はある。
再び対峙することになれば、これも見どころの一つ。
虎のエースがベイ打線も原球審も黙らせる投球をしてくれることを期待したい。

第76戦 vsDeNA13回戦【2019.7.2】

横浜スタジアム
阪神 000 000 000 0
ベイ 001 010 02X 4
本 佐野3号
○上茶谷5勝3敗 ●西3勝7敗
阪神 西、岩崎、小野、島本
ベイ 上茶谷、石田、三嶋、エスコバー、パットン、山崎

7月の初戦は相性の良い球場で相性の良いベイスターズ
3連敗の嫌な空気を吹き飛ばしてほしかったが、無風のまま試合は終わった。
4連敗。
借金2。
4位転落。
これは凋落の始まりかもしれない。

西は6回79球8安打1四球1四球2奪三振2失点。
クオリティスタートは達成しているが、負け投手。
援護点が無い気の毒な投手という見方もできるが、すでに7敗している。一方の勝ち星は3。西一人で借金4だ。
エースという立場で移籍してきた以上、勝ってもらわなければ困る。
これまで「我慢して頑張って」「西は悪くない」と書いてきたが、手の平返しの批判をするのには訳がある。
佐野なんかに打たれたからだ。
ホームランにタイムリーと大活躍された。
レギュラーではない佐野を2番に起用したラミレスの采配がピタリと的中した形だ。
打った手がこんなに気持ちよくハマったら盛り上がらないわけがない。西はベイベンチをノせてしまった。
3裏のホームランはゲッツーを取った後に喰らっており、実にもったいない。
初球が外角に外れ、安易にストライクを取りに行った内角の変化球が真ん中に入り特大アーチをかけられた。
奇策を多用するラミレス采配はわかりやすい。その策を封じさえすれば、押し黙る。この試合の奇策は「2番佐野」。ここを抑えておけば何でもなかった。が、打たれた。
ホームランのみならずタイムリーまで。
一視聴者が怒りを覚えているのだから、打たれたバッテリーは余計に悔しい思いをしているだろう。
次回登板で必ずや挽回してくれるものと信じている。

打線は22イニング連続無得点。なおも継続中。
5、6表と立て続けに満塁のチャンスを作ったが得点に結びつかなかった。
6表に至っては無死1、2塁からチャンスを拡大させての満塁機だった。空しい。
なんの、これしきのことで心挫いてどうする。
貧打はお家芸。今に始まったことではない。伝統なのだ。
太陽が東から昇り西に沈むように、太古の昔より必然としてタイガースに根付いているものなのだ。
だから、85年や2003年のように、時たま狂ったように爆発するのだ。あれは異常気象。異常気象を常に求めてはいけないのだ。
そんなことになったら地球に住めなくなってしまう。
タイガースが打てないこと。それは今日も一日が平和だったということ。

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木浪。。。

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大山。。。

木浪、大山が好捕のあと、いずれもファーストへ悪送球。もう何度この光景を目にしただろう。すぐに上手くなるとは思ってないが、同じミスを何回も見せられると本当に悲しくなる。

第75戦 vs中日11回戦【2019.6.30】

ナゴヤドーム
阪神 000 000 000 00 0
中日 000 000 000 01 1
○福1勝 ●ドリス3勝3敗14S
阪神 高橋遥、藤川、ジョンソン、小野、岩崎、ドリス
中日 柳、ロドリゲス、R・マルティネス、福

無念のサヨナラ負け。
交流戦明け2連敗。交流戦の最終戦も負けているのでつごう3連敗。
2ヶ月ぶりの借金生活に突入することになった。
交流戦中の6連敗も耐え忍びどころだったが、今もまさに堪えどころ。
何とか踏ん張ってもらいたい。

戦い方は間違っていなかった。
ドラゴンズの先発は柳。今年の柳は自らのプロ野球人生で絶頂期にあると言っていいほど調子が良く、簡単に打ち崩せるとは思えない。
ならば、持久戦。辛抱強く戦い、一瞬のスキを突いて勝ち星をもぎ取る。その戦法こそが最良。
その作戦に高橋遥も応える。
柳に負けず劣らずの投球で6回92球2安打3四球4奪三振の無失点。
6裏にやや疲れを見せたので、7裏からは自慢のリリーフ陣で中日打線を抑える。復帰登板となったジョンソンも全く危なげなく、スコアに0を並べる。
一方の好調柳は8回を投げてマウンドを降りた。
そこから、ロドリゲス、マルティネスとつないでくる中日。この二人は打てない。あんな球の速いピッチャーが左右で出てきたらお手上げ。ここはリリーフ陣に耐え忍んでもらうしかない。
10裏まで耐えた。
小野、岩崎、守屋もよく頑張った。
11表。
中日が送り込んだのは福。柳、ロドリゲス、マルティネスに比べれば格落ち。やっと打てるかもしれない投手が出てきた。が、打てず。無死からランナーを出したのに、生かせず。まあ、これは今に始まったことではない。ここまで来たら負けなことが大事だ。
そして、11裏。
我らがドリスがマウンドに上がる。
先頭打者の平田。
初球、内角低めの直球。とても良いボールだった。が、判定ボール。
2球目、同じく内角低めの直球。これまた良いボール。が、判定ボール。
球審は橋本信治。これまで、この日の試合の同じようなコースはストライクコールしていたのに、いきなりゾーンが厳しくなった。
橋本、なぜだ。
良いボールを2球続けてボールとコールされれば、ドリスのやる気ゲージも下がっていく。平田にストレートのフォアボール。
京田に送られ、一死2塁。
大島をセカンドゴロに抑え二死3塁。
怖いビシエドをむかえるが、初球の内角がすっぽ抜けてデッドボール。
二死1、3塁。
バッター高橋周平。
2球で追い込む。3球目は決め球のフォーク。
が、ベースの手前でバウンドし、ワイルドピッチに。
梅野も必死で止めたが、ボールはファールゾーンへ転々と転がる。
その間にサードランナー平田がホームイン。
サヨナラ負け。
高橋を追い込んでいただけに悔しい幕切れ。
投手陣は頑張った。ドリスを責めるのはたやすいが、橋本球審の辛辣判定が無ければ、こんなことにはなっていなかった。
ドリスよ悔しかろう。だが、今度は橋本が同じボールをストライクと手を上げるようになるまで、ドリスは果敢に投げ続け審判への信頼度を高めていくのだ。

というわけで、6月終了。
7勝13敗2分。
ここまで
75試合35勝36敗4分
ベイと並んで同率3位。
ここからが長い正念場。
【逆襲の7月】を期待したい。

第74戦 vs中日10回戦【2019.6.29】

ナゴヤドーム
阪神 000 000 100 1
中日 050 010 000 6
○大野雄5勝5敗 ●青柳5勝5敗
阪神 青柳、島本、守屋、小野、能見
中日 大野雄、ロドリゲス、R・マルティネス

交流明け初戦。
オールスターまでの11試合を勝ち越して、少しでも貯金を増やしておきたい。その最初の試合。勝ちたい。
大切なマウンドを託されたのはチーム勝ち頭の青柳。
1裏。
三者凡退で抑えた。
上々の立ち上がり。相手の大野雄も良さそうなので投手戦の気配か、と初回が終わっただけなのに思ってしまったのがいけなかった。
2裏。
ビシエドを三振に抑えた後の高橋周平にストレートのフォアボール。昨季まで青柳の成長を阻んでいた不可解な場面でのフォアボール癖。ここで出た。
確かに今季の高橋周平はやたら調子が良く嫌なバッターだが、ここは恐れる場面でもなんでもない。嫌な予感。
そして、そういう予感はだいたい当たる。
次の井領にもフォアボール。これは点を取られる典型的なパターンだ。
次打者阿部、ライト前ヒット。
一死満塁。
迎えるは打率一割台の加藤。普通なら抑えられる。だが、青柳は自分を見失っている。
見事にライト前へ2点タイムリーを打たれる。
続く大野雄に内野安打を許す。ピッチャーにヒットを打たれる時は大概負け試合になる。2回裏にして、その覚悟をさせられるとは。
ここから平田やら大島やらにタイムリーを次々と浴びるのだが、そんなのは書いていても楽しくないので割愛する。
要は青柳が昨季までのダメな青柳に突如として変わってしまったことが敗因である。
今季はここまでチーム勝ち頭になるほど頑張っている。なので、強くは責めはしない。
悪かったのも2裏だけだ。
けれども、何も交流戦明けの初戦を任された試合にこんなピッチングをされてしまうと、この先が思いやられる。

と、敗戦を青柳だけのせいにしているかのような論調だが、もちろん大野雄を打ち崩せなかった打線も悪い。
安打数は9つで中日と同数。相変わらず、つながりを欠く攻撃を露呈していた。
どうやったらチャンスで打てるようになるのか、この15年間悩まされている問題が解決される日はあるのだろうか。

第73戦 vs西武3回戦【2019.6.23】

阪神甲子園球場
西武 010 015 000 7
阪神 100 000 110 3
○松本航3勝1敗 ●ガルシア2勝3敗
西武 松本航、マーティン、平井、ヒース、増田
阪神 ガルシア、岩崎、守屋、島本、浜地

交流戦の最後を白星で締めくくることはできなかった。
昨日に続き、マルテのタイムリーで先制したが、2表二死2塁の場面で大山が金子侑のサードゴロを悪送球。この間にランナーが返り同点に追いつかれる。
先制したすぐ後に、エラーで追いつかれるという最悪の展開。
「エラーで腹を立てるのはよそう」と昨日の試合後に誓った矢先にこの有り様。
グッと堪えたが、もう怒りよりも悲しさが湧いてくる。
大山のスローイングはそんなに悪くないと昨年から思っていたが、このところのプレーを観ていると、それは勘違いだったのだろう。
それでもガルシアは踏ん張って投げていたが、5表に勝ち越されると、6表に大量点を献上しジ・エンド。
再びの7失点でマウンドを降りた。
10安打で7点を取った西武。13安打で3点のタイガース。
矢野監督いわく「課題の多い試合やったね」
攻守で精彩を欠き、交流戦は幕を閉じた。

交流戦
6勝10敗2分 10位
という戦績となった。
交流戦前に5つあった貯金も1にまで減らした。
ソフトバンク戦までは良い感じで戦えていた。日ハムには負け越したが、感動的なサヨナラ勝ちがあった。誤算はオリックス楽天に勝てなかったこと。
楽天は首位争いをしているチームなので百歩譲って許せるが、格下だと思っていたオリックスに勝てなかったが悔やまれる。
パ・リーグが強いというよりはタイガースが弱くなっていった。そんな印象の交流戦だった。

さあ、ここからが本当の勝負。
巨人が調子づき始めている。だが、令和に入ってからは巨人に負けていない。
その前の中日、ベイ、広島の3カードを何とか勝ち越して巨人を全力で叩き潰したい。

第72戦 vs西武2回戦【2019.6.22】

阪神甲子園球場
西武 010 100 000 2
阪神 000 311 10X 6
本 中村12、13号
○岩田2勝2敗 ●本田2勝3敗
西武 本田、小石、森脇
阪神 岩田、小野、藤川、ドリス

福留が再び抹消されてしまった。
右足ふくらはぎを痛めて抹消、昇格後、今度は左足ふくらはぎ。
無意識に右をかばって左も痛める悪循環。
体調管理は完璧にしていそうなイメージがあるだけに、このニュースは少し驚いた。
福留が無理をしてしまうほどのチーム状況だということなのだろう。
投手の大黒柱が球児なら、野手の大黒柱は福留。
野球に対する厳しい姿勢を若い選手たちに示してくれている。
成績云々ではない福留の存在感。不在は地味に痛い。
次の昇格は完全に傷が癒えてからになるだろう。オールスター明けだろうか。それとも8月か。
それまで上位争いを続けていてほしい。願わくば福留の定位置を奪うくらいの活躍をする選手が出てきてほしい。

試合は強い西武に2連勝。
初回、いきなり秋山を四球で出塁させてしまい、木浪とマルテの拙いプレーからピンチが拡大したが、岩田が粘った。
もう今シーズンの守備のミスについては大らかな気持ちで向き合っていこうと思う。
イチイチ、腹を立ていたらキリがない。
粘りの岩田は大阪桐蔭の同級生である中村剛也にソロを2本浴びた以外は要所を締める投球で2ヶ月ぶりの2勝目。
打たせて取るピッチングが西武打線に出来たのだから、交流戦明けも期待していいのかもしれない。

近本が打てば得点が入る。
この2ヶ月で作り上げた攻撃の形。
4裏に近本のヒットから3点を取り試合をひっくり返した。
二盗、三盗と駆け回りチャンスを拡大させての逆転劇は実に気持ち良かった。
疲れもあるだろう。オールスターにも出場するから休むこともままならない。
だが、それを乗り越えてところに栄光がある。
一流と呼ばれた先人たちはみな、その壁を越えてきた。
今後10年、タイガースの先陣を切る選手になってもらいたい。

PJが抜けた後を小野が頑張って埋めている。
去年までの2年間を先発として過ごしてきただけに、調整も難しかろう。
しかも自らの目指すところはローテーション入りなはず。
だが、今は与えられたところで結果を出すしかない。
その中で、ここまで6試合を投げて無失点。
金本チルドレンの意地を見ている気がする。
まだ、試合数が少ないので絶対的な信頼は置けないが、球児以外の強いボールを投げられる存在は貴重だ。
その信用度が暴落するなんてことがないことを祈る。

第71戦 vs西武1回戦【2019.6.21】

阪神甲子園球場
西武 100 200 000 3
阪神 210 000 11X 5
○岩崎1勝 ●佐野1敗 Sドリス3勝2敗14S
西武 高橋光、佐野、ヒース、小川
阪神 西、岩崎、藤川、ドリス

引き分けを挟んでの6連敗がようやく止まる。
ふう。
やれやれ。

この日も西がピリッとしない。
のっけから3連打を浴び先制点を献上。
相手の拙い攻めもあって1点で済んだが、いきなり試合を決められる可能性もあった。
エース級の投球を期待しているだけにこのところのイマイチな投球は悲しい。
結果だけ見れば6回3失点でクオリティスタートを達成しているが、内容は良くない。
援護点が少ないというのはあるが、そんなことは移籍してきた時からわかっていたこと。
勝てる投手になってほしい。
ちなみにこの試合で1000奪三振を達成。おめでとう。

岩崎が今季初勝利。
インフルエンザで離脱してしまったが、離脱前と同じ状態で戻ってきた。
昨年は離脱はなかったが安定感もなかった。
今年は安定感を増し、頼れる左腕になっている。能見、島本、岩崎と安定感のあるサウスポーリリーフが3人揃っているチームはなかなか無い。
投手陣が生命線のタイガース。
シーズンはまだ半分ある。これからが踏ん張りどころ。頑張ってほしい。

糸井が4安打2打点。
破壊力は鳴りを潜めているが、率を稼ぐバッティングを維持している。
この日の試合の求心力は間違いなく糸井だった。
改めて思う。タイガースに来てくれてありがとう。

途中から守備に就いた植田がヒットを打った。
これで打率は4割。どうしちゃったんだろう。覚醒?
シーズン終わりまで維持してほしい。
植田が打った時に一番嬉しそうな顔をするのが矢野監督。その笑顔を観ているこちらも幸せな気持ちになる。
さまざまなスペシャリストになれる逸材。掛布前二軍監督もその才能を高く評価していた。頑張れ海くん。

第70戦 vs楽天3回戦【2019.6.20】

阪神甲子園球場
楽天 000 020 100 3
阪神 100 100 000 2
本 梅野7号
○石橋4勝3敗 ●高橋遥1勝2敗 S松井1勝2敗23S
楽天 石橋、高梨、青山、松井
阪神 高橋遥、小野、島本

先制して逃げ切る。
それが今季のタイガースの勝ちパターン。
それに準拠して試合を運んだが、敗戦。
6連敗。
楽天に3タテを喰らうという想定外の事態。
PJの不在が響いている。
抹消当初は18日に帰ってくるという話だったが、まだ帰ってこない。
故障一歩手前くらい疲労が溜まっているのかもしれない。
7回まで高橋遥を引っ張ったが、PJがいれば7回藤川、8回PJで勝負できていたのではないか。連敗中だ。勝ちにいく攻めの継投ができたはずだ。そうすれば、勝ち越し点を取られることもなかったのではないか。
あー、なんと無駄なタラレバであろう。現実には、PJはいないのだ。

だが、このタラレバの話を続ける。
5表の守備である。
先頭のウィーラー。
ファーストへの凡ゴロ。本当に何でもないゴロ。
これを原口がエラー。

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信じがたい。。。

次打者の辰巳。
センターへの凡フライ。本当に何でもないフライ。
これを近本が落とす。

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ウソでしょ。。。

いずれもグローブに打球は触れており言い訳のしようのないプレー。
これをプロ野球選手が立て続けにやりますか。。
しかもホームグラウンドなのに。
ファンは甲子園に高校野球を観に来ているのではない。
三千歩譲って、大病明けの原口だから、まだ新人の近本だから―
の心持ちでプレーを見直すが、やはり許しがたい。
一万歩譲っても許せない。
だって、このエラーのせいで同点に追いつかれているのだから。
高橋遥は何も悪くない。
あんなエラーをされたらどれだけ気を強く持とうとしても心は乱れる。
それにも負けない心を持てというのは酷な要求だ。

あーあ、このエラーさえなければ勝ってたのに。

いかに60敗するか。
以前にも書いたが、負け方が大事だと矢野監督は言った。
このところ、こういうミスがらみで負ける試合が多い。
勝負事なので負けることはもちろんある。だが、せめてもう少し良い負け方をしてくれまいか。

第69戦 vs楽天2回戦【2019.6.19】

阪神甲子園球場
楽天 010 120 000 5 9
阪神 310 000 000 0 4
本 大山10号 ブラッシュ19号
○森原1勝 ●守屋2勝2敗
楽天 美馬、久保、青山、ハーマン、ブセニッツ、高梨、森原、松井
阪神 青柳、岩崎、小野、藤川、ドリス、守屋、能見、浜地

延長戦の末、投手陣しのぎ切れず5連敗。
負け試合が続くのは楽しくない。
ここは、楠淳生アナと解説黒田正宏による「タイガースのピンチを別の話題で緩和させて精神を安定させる」という妙技を繰り出した放送席の様子を振り返って気分をやわらげよう。

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楠アナの特徴は、しばしば雑談を挟みながら進行していくところである。打者によっては全く実況をしないまま打席を終えることもある。まあ、テレビなので事細かに状況を伝える必要もなく、このスタンスは有りだろう。
例えば、2表のブラッシュの打席。
:黒田さん、覚えてますかね? フリオ・フランコ。大型のフリオ・フランコ
黒田:ホンマですね。構えも同じような感じで。
:ロッテに入りましたフリオ・フランコ。こういうバッティングフォームでした。あの人はバリバリのメジャーリーガーだったんですよね。
黒田:そうです。そうです。
シカゴ・ホワイトソックスフランク・トーマスという大打者がいたんですが、その人が4番で、フリオ・フランコが3番。
ここから楽天打線の厚みが増したという流れに入ったところで、ブラッシュが内角低めのストレートをレフトスタンドに運ぶ。
打球がスタンドに入るのを確信したところで「もう間違いないでしょう。風にも乗ってホームランの応酬になりました序盤の攻防です」
こんな具合である。

そして、10表。
楠アナと黒田がその妙技を見せる。
この回からマウンドに上がった守屋。
先頭のブラッシュを追い込んでからフォアボールにしてしまう。(ここでも、しつこく「大型のフランコ」というフレーズを挟む楠アナ)
続く銀次は送りバントと見せかけバスターを仕掛け、見事に成功。無死1、2塁の大チャンスを作り出す。
打席にはウィーラー。
相手が大チャンスということは、こちらは大ピンチ。
1点でも勝ち越されれば、昨日の試合で手も足も出なかった松井が登板し敗色濃厚になることは目に見えている。しかも前日の試合で同じような急場をしのげなかった守屋がマウンドにいる。ダメだ。まともな精神状況ではいられない。
ここで楠アナ、別の話題作戦発動。
:ちなみにベースボールが今日、6月19日、1846年、初めてプロのベースボールが行われた日。アレクサンダー・カートライトというね、ベースボールの父が。
黒田:すごいですね。
:当初はフォアボールではなくセブンボールまでいったりとかね。
黒田:ほぅ
:最初はこの辺に投げてください、とかリクエストもできたらしいですね。
黒田:(笑いながら)はは、そうですか
・守屋、1球目を外角低めに決めてストライク
:ホーボーケン。ニューヨーク近郊で行われました。ニッカポッカーズがホームチームでした。(少し間をおいて)もうある意味このアウトローも含めて守屋は居直らないといけませんね。
黒田:今のは良いボールですけどね。
(少し間が空き)
:色々とルール変更。タッチアップが採用されたり、インフィールドフライが採用されたり、一回投げたピッチャーは戻れないとか、そういうのも整備されていったわけです。
黒田:そうでしょうね。
:長い長い歴史です。
・守屋、2球目は変化球が外角低めにバウンドしてボール
(間が空き)
:接戦になっています。ベースボールが生まれて180年近辺。二つのリーグが分かれているのも、日本はアメリカをフォローしています。そしてDH制もパ・リーグが採用。プレーオフもあります。このクロスゲーム、雌雄を決するのは一本のタイムリー。1800年代と同じです。
・守屋、3球目は内角高めのストレートが外れてボール
(間が空き)
:ウィーラーは何か考えている節がありますか?
黒田:いやぁ、やっぱりあのストライクゾーンという感じで待ってるんじゃないですかね。
:シンプルに考えてますね。
黒田:はい
:流そうとか、右方向とかないですね。
黒田:あー、それはないと思いますね。
・守屋、4球目はストレートが外高めに浮いてボール
:昨日の守屋を知っているだけに、本当に今日のこの守屋の苦悩が分かりますね。
黒田:本当に打たれたらダメって感じでね。
:一人目の入りが慎重すぎて
黒田:(食い気味に)こうやってランナーためるとね、やっぱり大量点になりますからね。
:はい。延長10回の表。(やや間)昨日も寝付けなかった可能性がありますよね。
黒田:そう思いますよ。特に地元だっただけにね。
:ですね。
・守屋、5球目は内角高めのストレートが外れてフォアボール
:フォアボールです!
ここで矢野監督がベンチを出てピッチャー交代を告げる。
突如始まった野球の歴史を強引に目の前の試合に組み込ませつつ、心を穏やかにしようとしたが、その思いはマウンドの守屋には届かず大ピンチは無死満塁という超大ピンチに進化してしまった。

結果、ここから後を継いだ能見がこらえきれずに5失点という絶望的なスコアを刻まれ試合は終わる。
ピンチの最中、「三振が欲しいね」「ゲッツーが欲しいね」と視聴者の思いを代弁し続けてくれた黒田。その儚い夢はことごとく打ち破られるのだが、口にしちゃうところが良い。
現役時代はタイガースのユニフォームに袖を通すことはなかったのだが、コーチとしてタイガースに入り、さらにはフロントに入り、徐々にタイガース色を強めていく。極めつけは2014年。クライマックスシリーズ突破での日本シリーズ進出時に和田監督の参謀としてベンチにいたことはファンの記憶に新しい。
それにしても無茶苦茶タイガースファン目線の解説をしてくれる。姫路出身だから元々、大の阪神ファンだったのだろう。
これからも視聴者目線の相槌解説を我々に届けてほしい。