阪神タイガース観戦記

このブログは阪神タイガースの試合を私見で振り返るものである。

第9戦 vs広島3回戦【2019.4.7】

マツダスタジアム
阪神 001 120 230 9
広島 000 000 000 0
○西1勝1敗 ●九里1敗
阪神 西
広島 九里、レグナルト、菊池保、島内

完勝。
こういう試合を待っていた。
西勇輝は12球団一番乗りの完封。来てくれて本当にありがとう。
初回こそ満塁のピンチを作ったが、あとはノーピンチ。
ヒットを打たれても連打をされない。失投をしないピッチングは観ている者に安心感をもたらし、味方にいいリズムを生む。
これがエースの投球術。
そう。いま、タイガースにはメッセと西という二人のエースがいるのだ。
エースが二人いれば、よほどのことがない限り大型連敗しない。ここにガルシアが加われば。秋山が2年前に戻れば。藤浪が復活すれば。
凄く強い。
首脳陣の思い描く形が、まずは一歩進んだ。

打線は今季初めて4点以上取れた。13安打9得点。ホームラン無しで9点ということは、つながったということ。
やればできるのだ。3点までしか取れないまま今シーズ終わってしまうかと思った。
2番糸原が猛打賞。ここまで、チャンスを潰す場面が目立っていたが去年の打順に戻り、リズムを取り戻したか。
こういう余裕ある試合が続けて出来れば、木浪を我慢して起用できるようになる。
キャンプからオープン戦までの打撃を覚えているファンは、彼の思い切りのよいシュアなバッティングが頭から離れないのだ。
4番の大山が5表にタイムリーツーベース。この試合まで12球団の4番で長打がなかったのは大山だけだったそう。これで、また一つプレッシャーから解放されて本来のバッティングが戻ってくるかもしれない。

3連敗後のマツダでのカープ戦で、どうなることかと思ったが勝ち越せた。
次は甲子園でのベイスターズ戦。真の本拠地開幕戦。去年は大きく負け越した甲子園だが、2年続けてそんな不甲斐ない姿は見せられまい。
ガルシア、頼んだぞ。君も獲って良かった、と思わせるピッチングを見せてくれ。

第8戦 vs広島2回戦【2019.4.6】

マツダスタジアム
阪神 000 020 010 3
広島 012 133 00X 10
本 鈴木4、5号 松山1号 会澤1号 福留1号
○床田1勝1敗 ●岩貞1勝1敗
阪神 岩貞、藤川、尾仲、守屋
広島 床田、一岡、中田、菊池保

負ける時は大いに負ける。
勝つときは際どく勝つ。
今シーズンのスタイルが見えてきた。
巨人戦で丸、岡本、坂本の調子を爆上げさせ、この度のカープ戦でも鈴木を目覚めさせ、ここまで全く打てていなかった松山の調子も上げさせた。
セ・リーグの強打者を活性化させる虎投手陣。
勝ちパターンのピッチャーと差がありすぎやしないか。
尾仲、望月の代わりに上がって来たけど、望月と同じようにすぐ落とされるだろうな。
希望の光は守屋がそこそこ良い投球をしたことぐらいか。

今日までで8戦を消化したが、最大で3点しか取れていない。
これで8試合連続の3得点以下で、1桁安打。いずれも球団のワースト記録を更新したそうな。
打撃が課題と去年から言われ続けていたが、秋キャンプ、春キャンプ、オープン戦と何に取り組んでいたのだろう。他のチームは嘘みたいにホームランが飛び出しているが、我が軍だけサッパリである。さてはタイガースだけ飛ばないボールなのか?
濱中と平野打撃コーチの育成能力に大いに疑問を抱かざるを得ない。

通算1000打点をソロホームランで記録した福留。
立派な記録だが、こんな試合内容でファンも嬉しくないし、本人もそうだろう。

明日は西。
きっと、雰囲気を変えてくれる。
その為に彼は来たのだから。

第7戦 vs広島1回戦【2019.4.5】

マツダスタジアム
阪神 100 000 200 3
広島 001 100 000 2
本 鈴木3号 中谷1号
メッセンジャー1勝 ●大瀬良1勝1敗 Sドリス2S
阪神 メッセンジャー、桑原、能見、ジョンソン、ドリス
広島 大瀬良、一岡、レグナルト

メッセンジャー日米通算100勝を達成!
めでたい。
去年の8月からずっと王手だったが、足踏みしまくっていた。
この試合は6回4安打2四球1死球2失点と試合を作り、味方の逆転に望みを託しマウンドを降りた。
今日までの試合で全く点を期待できない打線だということは我々ファンが知っているのだから、メッセも当然知っている。
たぶん、この試合も勝てないだろうなー、と思ってベンチで戦況を見守っていたに違いない。
だが、奇跡が起きた。
何と、中谷が、あの中谷将大が、逆転2ランを打ってしまったじゃありませんか!
しかも直球系のボールを!
しかもポールに直撃するところがミラクルさを際立たせる。
年に1度あるかないかの奇跡をもう起こしてしまった。この先のシーズンが思いやられるが、まずはこの奇跡を祝福しよう。
中谷くん、今日だけは褒めてあげよう。

相変わらず打てないが、今シーズンはこういう辛抱する勝ち方しかできないのだ。
だって、打てないから。
投手陣、頑張れ。
きっとシーズン後には年俸が上がるに違いないから。
メッセの後に投げた桑原、能見、PJ、ドリスは無安打で試合を締めた。
巨人との3連戦でしっかり休めたから、気持ちよく投げていた。

初回の先頭鳥谷のヒットを足掛かりにした大山の先制タイムリー、ピンチを救った福留のダイビングキャッチと良い所も出始めた。
徐々にエンジンを上げていこう。
焦ってはいけないのだ。

さあ、メッセ。あとはNPB通算100勝へ向けて頑張ろう!
あと4勝!

第6戦 vs巨人3回戦【2019.4.4】

東京ドーム
阪神 000 010 000 1
巨人 300 321 01X 10
本 岡本2、3号 坂本勇1号 亀井1号 坂本1号
○高橋優1勝 ●浜地1敗
阪神 浜地、望月、島本
巨人 高橋、桜井、大江

4連敗。借金2。
ここまで良い所が全くない試合も珍しい。
何が良くなかったかを書いていくとキリがないので、絞る。
上本を断罪しよう。
巨人の先発は新人の高橋。緊張の初登板。プレッシャーをかけて試合のペースを握っていきたい。その中で一番打者に起用されたのが上本博紀
事もあろうに初球を打ち、ピッチャーゴロ。止めたバットに当たってしまった感があり、不運と言えば不運だが結果が全て。いきなり最初のアウトを取らせ、かなり高橋の心を和らげてしまった。初球に手を出すなら出塁しなきゃダメ。一番に起用された意味を分かってない。いや、わかっているだろうが実践できてない。矢野監督もガッカリしたことだろう。
そして望月。
飯田に代わって昇格してきたが、3回4安打2四球2死球3失点。
何しに来たんだろう。平田2軍監督、他にいなかったんですかね?
9失点だろうが6失点だろうが負け試合だが、観ているファンの心情としては負けていても良い投球は観たいし、何か光るものを見つけたい。が、良いところまるで無し。
打たれた2本のホームランはそこまで甘い球でもないので、完全に力負け。ということは単なる実力不足。時期尚早の昇格だったことは否めない。
陽へのデッドボールはかなり痛そうだった。陽も打ちにいって当たっているので望月が悪いわけではないが、坂口に続き主力を故障させるヒットマン投法はいつか報いを受ける気がする。すでに梅野が喰らっているが。。
ちなみに左腕ロングリリーフの島本は押し出しで1点取られた。こういう勝負弱いところ、投手陣全般で去年から改善されてない気がする。
ついでに浜地。
2本打たれたホームランはいずれも変化球。直球はやたらと評価されているので、変化球を狙い打ちされた感がある。坂本のリード、相手スコアラーから完全に見透かされているのではないか。
その坂本、初回のゲレーロ、亀井の重盗で防げる点を与えてしまった。
二死1、3塁での重盗。単純にゲレーロだけ刺せば何のことはない状況だった。相手の奇襲に呑まれ、セカンドへの送球が乱れ刺せず、送球を受け取った北條も悪送球で本塁タッチプレーにもならなかった。
原因を探るならば、若いコーチ陣の経験値の浅さと選手たちの準備不足であろう。

こういう時はオリックスのことを考えて、心を和らげる。
未だ勝利無しのオリックスファンの辛さを思えば、我々は2勝している。
が、吉田正尚の打率(.083)と大山の打率(.095)は肉薄している。

翌日先発予定のメッセンジャー
「ここのところちょっとチームがなかなかいい野球ができていない。個人個人がしっかり仕事をして。自分としては長いイニングを投げるだけ」
とコメント。
もうここはエースの魂のピッチングに託すしかない。
そして、骨折の梅野も治療しながら治す、という強行策に出るとのこと。
シーズン7戦目にして悲壮感が漂うが、我々に出来ることは信じることのみ。

第5戦 vs巨人2回戦【2019.4.3】

東京ドーム
阪神 000 000 030 3
巨人 004 000 20X 6
本 丸2号 岡本1号
メルセデス1勝 ●青柳1敗    Sクック3S
阪神 青柳、飯田、藤川
巨人 メルセデス、クック

3連敗。試合前に梅野が「骨折の疑いで帰阪」という一報が飛び込み、その衝撃に呑まれたように負けた。
青柳は一番打たれてはいけない人に立て続けにホームランを浴び、悪い流れを止めるどころか、相手をさらにのせてしまった。確かに丸のホームランはうまく打たれた感じもするが、その前の坂本をフォアボールで出塁させてわざわざ丸の前にランナーをためている。ツーアウトからピンチを広げるピッチング、改善してほしい。そして、岡本に続けて被弾。ホントに余計。
今の打線に4点のビハインドはキツい。それでも抑えて行けば光明が差すこともあるかもしれない。6回から投げた飯田にはそういう想いがこめられている。だのに、7裏にツーアウトから3連続フォアボールで岡本に致命的な2点タイムリーを浴びた。なんか、ホントにガッカリする。オープン戦でもそこまで良く見えなかったのに開幕一軍なのは、私には感じることの出来ない素敵要素があるからなのだろうと思っていたが、そんなことは無かった。やっぱり謎の開幕一軍だった。もう中継ぎ左腕ロングリリーフは島本一人で頑張ってもらおう。
だいたい3連続フォアボールの時点で替えなきゃダメ。飯田を信頼しすぎ。4点ならば奇跡が起これば取り返せるけど、6点は奇跡が起きても取れない。そういう局面だった。仮に替えた投手が打たれてしまうのは仕方がない。要はベンチが勝ちに行く姿勢を見せてるか否かの問題。際どいボールを見逃されてのフォアボールではなく、打者への気迫負けで出してるフォアボールなのだから、そこで4番打者と対峙させても勝つ可能性は低い。
あまりベンチワークに文句をつけることはしないのだけど、この場面は気になった。

打撃は相変わらず湿っていた。
大山は深刻。4表の一死1、3塁での犠牲フライにもならないライトフライとか、8表の二死1、3塁で初球の甘いスライダーを見逃して、結局高めの釣り球に手を出し3球三振とか、かなりイラつかせてくれている。だが、本人も「流れを止めてしまっているのは分かっている。結果が勝敗に直結するので、明日やり返せるように頑張ります」と言っているので、明日やり返せるように頑張ってもらおう。
それでもイライラが収まらなければオリックスファンの気持ちを考えよう。4番の吉田正尚はいまだ1安打で.050という悲しい数字だし、チームもいまだ勝ち星なし。まだ、我々の方がマシだ。このくらいで怒ってはいけない。
江越がやっぱり打てない。8表に飯田の代打で出てきたけど、これまでと何も変わっていなくて、もはや愛おしい。甘い球見逃して1ストライク、高めの直球にタイミング合わず空振りで2ストライク、落ちるボールに空振りで3ストライク。素敵なテンプレート。
中谷も8表こそヒットでチャンスを作ったが、9表は直球に空振り三振でゲームセット。ネクストには鳥谷がいたのにな。こんな試合でも応援してくれているファンに鳥谷を見せてほしかったな。いつになったら直球克服できるのかな。たぶん出来ないんだろうな。
ちなみに9表で無死1、2塁でクック危うしの状況だったのに、ゲッツーで一気にファンを興醒めさせた糸原の罪も重いことを忘れないように書いておく。

今日の一番打者は北條だった。木浪、ついにスタメン落ち。まあ、仕方ない。1本出れば変わると思うが、チームに出し続ける余裕がない。幸い二軍に上げたい野手も見当たらないので、しばらくはベンチからチャンスをうかがうことになるだろう。

貯金2だったのがあっという間に借金1。でも、明日勝てばトントン。明後日から開幕の心持ちで戦える。そんな大事な試合の先発はプロ発登板の浜地。3/28のファームでは6回3安打2失点(自責0)の好内容。初物に弱いジャイアンツなので、大丈夫。たぶん。きっと。

第4戦 vs巨人1回戦【2019.4.2】

東京ドーム
阪神 000 003 000 3
巨人 205 011 00X 9
本 ゲレーロ2号 丸1号
○山口1勝 ●ガルシア1敗
阪神 ガルシア、馬場、島本
巨人 山口、今村、宮國

巨人キラーの触れ込みだったガルシアは4回7安打7失点と悲しい結果になってしまった。
1裏の吉川尚、坂本の連打から丸にタイムリー。一番打たれてはいけないバッターに先制タイムリーを打たれてしまった。その一塁線の当たりはもう少しでナバーロのグローブが届きそうだった。捕ってたらだいぶ違ってたなぁ。。
3表の二死1塁で大山の大飛球はレフトフライになり、丸の当たりはヒットになる。
悪い風が吹いている。
まあ、悪い風も何も3裏のガルシアのピッチングは弁解のしようもなく、完全にノックアウトされてしまった。これで去年までの苦手意識など無くなったのではないだろうか。
期待の西、ガルシアで連敗である。なんか、すごく嫌な感じがする。

こういう試合はいかに負けるかも大事。
そういう意味では6表に福留と糸原のタイムリーで3点取れたのは喜ばしい。その気になれば3点くらいは取れるのだ。拙攻は相変わらずだが、少しずつ状態を上げていこう!
5回からは馬場と島本で試合を形成した。
馬場の今季初球は実にふざけたボールで何度VTRを観ても、よくもそんな球を丸に向かって投げられたものだと、呆れることを通り越し感服してしまう。一番ノせてはいけないバッターにホームランである。明日からも打っちゃうじゃん。馬場のバカ。
いかん。プラス要素を探すつもりが単なる悪口になってしまった。
島本はちゃんと投げた。一昨日、デッドボールを与えた坂口は全治不明の親指骨折で、少なからず心の乱れはあっただろうが、それとこれとは別。しっかり投げた。不動のロングリリーフ中継ぎ左腕というポジションを確立してほしい。

木浪は今日も打てなかった。オープン戦であんなに打ってたのに。
木浪が出て、近本がセーフティ気味の送りバントで送り、あわよくばセーフになってチャンスを拡大し、糸井と大山で先取点、という目論見だったが、その木浪が打たないのでは話にならない。矢野監督、いつまで我慢するか。
一方の近本は足を生かして早くも2本目の三塁打を打った。目指せ大先輩金田正泰のシーズン18三塁打の更新。
というわけで、新人2人は明暗分かれる感じとなっている。分かれちゃ困るのだ。明明でいってほしいのだ。
今日も高山は代打で出てきて3球三振。切ない。そんなバッターではなかったはずなのに。

明日は青柳。去年、甲子園で降雨ノーゲームだった時の巨人戦では素晴らしいピッチングだった。ノーコン自滅型の投手だが、ニュータイプに生まれ変わっていることを願う。
一方相手はメルセデス。去年打てた記憶がない。明日も凡退の山を築くことになるのかなあ。メルセデス、お腹痛くなってほしいなあ。。

第3戦 vsヤクルト3回戦【2019.3.31】

京セラドーム大阪
ヤク 200 000 000 2
阪神 000 100 000 1
○高梨1勝 ●西1敗 S石山1敗1S
ヤク 高梨、梅野、近藤、石山
阪神 西、島本、藤川

開幕3連勝ならず。
西の初回、二死からバレンティンに浴びたタイムリーはもったいなかった。追い込んでからの決め球が高めに浮いてセンターオーバーツーベース。本塁へ向かう青木を刺そうと、近本からの返球は中継の糸原から梅野に送られたが、わずかにそれて捕球できずタッチプレーにもならなかった。タイミングは際どかっただけに、この細かい守備の精度を高めていってもらいたい。
バレンティンで止められれば良かったが、その後の雄平に打たれた左中間へのタイムリーツーベースが余計だった。降板後の西本人も「最少失点でいければ展開は変わってた」と後悔する失点だった。
8表は島本が今季初登板。二死から坂口へのデッドボール、青木の内野安打、山田フォアボールと崩れたが、バレンティンを打ち取った。なんかやられそうな雰囲気がすごく漂ってたけど、こらえた。成長したのだろう。今後も期待したい。でも、坂口は指にボールが当たってかなり痛そうだった。無事を祈る。

攻撃陣はヤクルト投手陣を攻略できなかった。
1裏の木浪フォアボールの後、三振してしまった近本は残念だった。結果論でしかないが、送りバントでも良かったのでは。何もできずに終わってしまうのと、とりあえず得点圏に走者が進んだというのは雰囲気が変わるものだと思う。
フォアボールで出塁した木浪だが、5裏に代打を出された。この3戦ヒットなし。1本出れば変わると思うが、試合展開にその余裕がなかった。鳥谷の調子も悪くない。次の巨人戦でスタメンに名を連ねているか否か、矢野采配の一つの指針が読み取れる気がする。
4裏に無死1、3塁のチャンスを作り、一気呵成に攻めたいところだったが、大山の犠牲フライのみで終わってしまい、相変わらずの拙攻ぶりを披露した。慣れてはいるが、悔しくないわけではない。
大山の調子はオープン戦から上向いてきているわけでもなく、どうも頼りない。去年の9月並みに打てとは言わないが、せめてもう少し打ってほしい。8裏の二死1塁の場面では、外の変化球にバットを途中で止めてスイングを取られ、次の外角真っすぐを見逃し三振。ガッカリしちゃう。
7裏の高山も残念だった。二死2塁、西への代打で登場したが、落ちるボールにあっけなく三振。悩める天才打者。このまま悩みっぱなしだと天才でもなんでもない。単なる凡人。ゴールデンルーキーだったのに、そんなの悲しすぎる。早く目覚めておくれ。

今日の球審は佐々木さん。どうもストライク、ボールの枠があいまいだったように見えたが、きっと負けたからそう思うのだろう。
アンパイアスクールでは森さんとともにスクール生の判定にイチャモンをつける監督役で、熱血指導をしてくれる優しい方だった。
3戦とも僅差のゲーム。大味な試合よりも疲れると思う。これから長いシーズン。審判員の方々の健康も祈りたい。

開幕カードは2勝1敗と勝ち越せた。
このペースで行けば優勝。
さあ、次カードは東京ドームで巨人。
彼らもマツダでは634日ぶりのカード勝ち越しだそうで、気分は良かろう。
勝ち越したい。

第2戦 vsヤクルト2回戦【2019.3.30】

京セラドーム大阪
ヤク 000 000 000 0
阪神 100 000 000 1
本 糸井1号
○岩貞1勝 ●石川1敗 Sドリス1S
ヤク 石川、マクガフ、五十嵐、大下
阪神 岩貞、桑原、ジョンソン、ドリス

開幕2連勝。
素晴らしい。
1裏の糸井の特大ポール際ソロアーチの1点を守り切った。
糸井の当たりはリクエストを要求される際どいものだったが、入ってた。
相変わらず打てないが、そこを守り切って勝つのが矢野野球。
3表に1死から岩貞が突如乱調し、坂口、青木、山田に連続四球を与えどうなることかと思ったが、バレンティンをファーストフライ、塩見を三振に打ち取りピンチを脱した。去年ならば崩れて簡単に逆転され、球場の雰囲気が悪くなりズルズル負けるパターンだったが、岩貞は踏ん張った。謎の乱調だったが、とにかくこらえた。これが「成長」だろう。解説の野口寿浩も「今日のピッチングなら二桁いける」と言ってくれた。
ちなみに去年までヤクルトのコーチだった野口の解説は臨場感のある情報が多く面白い。
結局、岩貞は6回1/3を112球1安打4四球無失点で投げ、開幕2戦目という大役を見事に果たした。
我が投手陣は岩貞以外も快調で、4回以降のヤクルト打線を全て三者凡退で抑えた。結局被安打1の完封リレー。マーベラス
初戦から2戦続けて投手陣フル回転の様相だが、いずれの投手も経験豊富なので、疲れの溜まる季節もきっと乗り越えてくれるはずだ。
打線は2日続けて湿りがちだが、相手の小川、石川もナイスピッチングだったのでそんなに悲観することはない。そもそも打てないのは今に始まったことではないし、慣れっこだ。打てない中で失投を見逃さずチャンスをモノにしている勝負強さを褒め称えよう。
さあ、明日は西勇輝。移籍後初登板を開幕3連勝というおまけ付きで飾ってもらおう。

第1戦 vsヤクルト1回戦【2019.3.29】

 京セラドーム大阪
ヤク 000 100 000 00 1
阪神 000 001 000 01 2
○桑原1勝 ●石山1敗
ヤク 小川、近藤、ハフ、梅野、石山
阪神 メッセンジャー、ジョンソン、ドリス、能見、桑原

記念すべき矢野阪神の船出はサヨナラ勝利!
プロ野球が開幕したことが嬉しいし、そしてタイガースが勝利する。やっぱり野球は最高だ。
開幕投手メッセンジャー。日米100勝を決めたいところ。
が、いきなり坂口、青木に連打され雲行きは怪しい。そして山田にセンター前に運ばれ、早くも先制点献上かと思いきや、近本のバックホーム送球が抜群だった。プロ最初の守備機会でエースを救うスーパー捕殺。さすがドラ1。
これで本来の勘を取り戻したメッセは安定のピッチングに。4表に1死満塁から村上に犠牲フライを打たれ先制点を与えてしまったが最少失点で切り抜けた。結局、7回112球6安打1失点で今季初登板を終えた。さすがはエース。試合を見事に作ってくれた。
打線は小川の勢いのある速球とキレのある変化球になかなかバットが芯を捉えられない。だが、6裏に木浪がショート強襲の当たり(記録は廣岡のエラー)で塁に出ると、続く近本が右中間を真っ二つに破るスタンディングスリーベースで同点に追いついた。これには矢野監督も大喜び。監督がベンチで分かりやすく喜んでいる様子は観ているこちらも嬉しくなる。矢野阪神の売りが早速機能し、なんだかこの先も期待できそうだ。
7裏にパワーアップしたナバーロのあともう少しでホームランというフェンス直撃2塁打でチャンスを作ったが、続く糸原が初球をひっかけショートゴロ。もう少し慎重に勝負しても良かったのに。。8表から継投策に入り、メッセの勝利は次回へ持ち越し。去年から通算100勝が遠い。
両チームともリリーフ陣が出てくる展開になったが、PJ、ドリス、能見、桑原が盤石過ぎてニヤニヤが止まらない。みんなケガなくシーズン通して頑張ってね。
11裏は代打鳥谷があと50センチでサヨナラホームランというフェンス直撃の三塁打。いやー、ホントに惜しかった。入ってほしかったなー。
タイガース1の人気者がこんなチャンスを演出したら、勝つに決まってる。球場の雰囲気はもう最高潮。木浪は三振してしまったが、続く近本の初球で石山がワイルドピッチ。サヨナラ暴投で今季1勝目を手にすることができた。
近本の捕殺、メッセの好投、リリーフ陣の盤石リレー、鳥谷の三塁打とスコア以上に見どころの多い試合だったが、陰の功労者は梅野。近本の捕殺は梅野のポジショニングとフットワークの良さがあったからこそ。7表に中村悠平を牽制で刺したのも梅野の肩の良さの賜物。8表には1死一塁で山田のファールフライを好捕。打撃でも今季初安打を記録しており、攻守で躍動している。さすがは日本一のキャッチャーになれる素質を持っている男。稲葉よ、よく見ておけ!

素晴らしいスタートを切ったが、明日の試合に勝ちカード勝ち越してこそ、この勝利の意味が出てくる。
岩貞、頼んだぞ!

開幕!

いよいよプロ野球開幕。
一軍登録メンバーを眺めながら、阪神タイガースの展望を考えたい。

【開幕オーダー】
1 木浪(ショート)
・キャンプから調子を落とすことなく、オープン戦終了まで打ち続け開幕スタメンを勝ち取った。思い切りがある上に巧みな打撃技術を併せ持ち首脳陣の信頼を勝ち取った。シーズン最後までバテずにいってもらいたい。
2 近本(センター)
・やはり安定性に欠ける高山、中谷、江越ではなく矢野監督は安定感のある近本を選んだ。小技、シュアな打撃、思い切りの良い走塁は監督の標榜する野球に合致している。木浪と同じく体力の維持がカギ。
3 糸井(ライト)
・超人は開幕にキッチリと照準を合わせてきた。もう何も心配していない。デッドボールだけ気を付けて!
4 大山(サード)
・キャンプからオープン戦まで終始4番で起用された。そしてオープン戦では4本塁打とその期待にある程度応えた。悩み過ぎて打撃フォームを崩す、という癖は改善されているだろう。「4番サード」の響きは嫌でも掛布を思い起こさせる。和製4番が優勝に導いてくれるはず。
5 福留(レフト)
・この人も心配無用。勝負強さは今年も健在のはず。
6 ナバーロ(ファースト)
・マルテの負傷離脱で開幕一軍助っ人はナバーロに。シュアな打撃で今季の契約を勝ち取った。身体が去年よりも大きくなったと、キャンプ中から言われていた。シュアにパワーが加わり恐怖の6番打者になる。
7 糸原(セカンド)
・昨季の実績が文句なしの糸原が上本との争いにまずは勝ったというところか。シーズン通して活躍できたという昨季の自信に上本のプレッシャーが加わりますます成績を伸ばせることだろう。
8 梅野(キャッチャー)
・坂本、岡崎と比べれば頭一つ抜けている。ゴールデングラブ賞捕手をスタメンから外す理由が見当たらない。打撃が向上すれば文句なし。めざせ侍ジャパン入り。小林なんかより梅野の方が絶対上。
メッセンジャー(ピッチャー)
・実績、経験、人柄と何を取ってもチーム内で右に出る者なし。これだけ日本でプレーして優勝経験がないなんて気の毒だ。メッセの夢をかなえてあげたい。

【投手】
能見
・キャンプから極めて順調。もう何も心配していない。
馬場
・ローテ入りを目指していただろうが、まずはリリーフとして開幕一軍を掴んだ。力強いストレートと多彩な変化球が売り。長いイニングを投げられるのも強み。ドラ1の実力は今季発揮される。
藤川
・抑えを目指していたが、オープン戦では失点する場面が多く、中継ぎ起用が決まった。とはいえ、そんなことでモチベーションを下げるような選手でない。ここ数年はシーズン後半から調子を上げることが多く、チームが苦しい時に大車輪の活躍をしてくれるとみている。年齢を重ねながらも威力を取り戻しつつあるストレートにも注目。
ジョンソン
・カーブとストレートのコンビネーションがハマり、オープン戦で全く打たれなかった。もしかしたらスーパー助っ人かも。「PJ」の愛称がシーズン終わりでは流行っているかもしれない。
飯田
・左の中継ぎ枠を勝ち取った。安定感に欠けている感は否めないが、底力を信じたい。ソフトバンクの松田も開幕一軍入りしており、今のところこのトレードは双方にとってプラスのようだ。
桑原
・虎のマリアーノ・リベラ。わかっていても打てないカットボールを今年も巧みに操り、盤石のリリーフ陣を形成する。
島本
・左の中継ぎ枠に島本も加わった。小さな身体から想像以上のボールを放る。伸び悩み続けているが、今年は脱却できるか!?
ドリス
・オープン戦では安定したピッチングを見せ、クローザーに指名された。2年続けて30セーブを記録している実力は伊達じゃない。頼むぞ虎のプレデター

【捕手】
坂本
・安定の2番手捕手。本人はこのポジションに甘んじるつもりは全くないだろう。どんな形でも試合に出られる機会を増やしたい。
岡崎
・長坂よりも岡崎の方が安心する。この信頼感、大事。

 

内野手
上本
・開幕スタメンこそ糸原に譲ったが、潜在能力がフルに発揮されれば球界トップのリードオフマンの力がある。秘かに一発の魅力もあり、代打でもその力は発揮される。
鳥谷
・木浪がまさかあんなに打つとは思っていなかっただろう。自身も調子は悪くなかったが、同じ程度ならば若手が起用されるのは世の常。最強のバックアッパーではあるが、「ショート鳥谷」のコールほど甲子園を熱くさせるものはない。ベテランの意地を見たい。
北條
・オープン戦で調子を落とし、絶好調だった木浪に開幕スタメンを奪われてしまった。昨季の高いレベルを維持できる力を再び取り戻し、高次元の遊撃争いを見せてほしい。
植田
・外野も守れるユーティリティ性が評価されての開幕一軍か。だが、ローテーションピッチャーが加わった時に真っ先に落とされそう。何よりも打撃向上が課題。

 

【外野手】
高山
・天才が苦しんでいる。それでも開幕一軍の切符を勝ち取った。目覚めてほしい。
江越
・ウエスタンでは相変わらずかっ飛ばしている。だから一軍に上げるが、上げると打たない。一体何なんだ。実は藤浪以上に精神的な闇を抱えているのではないか。評論家の誰もが絶賛する潜在能力の開花を待ちたい。
中谷
・相変わらずストレートを打てない。江越と同じく身体能力を生かせていないもったいないボーイズの一人。才能開花を気長に待ちたい。

 

野手陣は西、ガルシア、岩貞、青柳らのローテーション投手が加わると鳴尾浜送りになる選手が出てくる。植田ともったいないボーイズがその候補か。
投手陣は西、ガルシアの加入で厚みが増した。救援陣も大きく崩れることはないだろう。
打撃力はアップしていないので、どれだけ守り勝つことができるかが重要。ここ数年の課題である、ここぞの一打をモノにできるか否かが勝負の大きな分かれ目になる。
新人の1、2番にシーズン通しての活躍をするのは楽観的過ぎるので、選手層の厚さが重要。内野手はそれなりに人はいるが外野は深刻だ。高山の覚醒を願う。
キャンプ終了後の予想布陣と大きく違うのは左腕投手か。高橋聡文がウエスタンでも結果を残せず苦しんでいる。飯田と島本でピンチをしのげるかはとても不安だが、彼らの活躍を願いたい。

そして、何よりも藤浪の復活。